「どきな、チビ。」
氷の魔女、藤本美貴の眼前に立ちふさがるは水使い鞘師里保。
「いいえ、ここから先へは行かせません」
「ちっ、うぜーんだよ。てかオメーかんけーねーっしょ?
なんでお前があいつら助ける必要あんの?」
「言う必要はありません…ただ、ここは通さない。それだけ。」
「ふーん。いいやべつに。死にたいなら勝手に死ねば?
てか、オメー。美貴止められると思ってんの?"オメーの能力で"、あ?」
通常の気圧下において、水は、摂氏零度を境に凍り始める。
凍った水は変形しない、それは鞘師の敗北を意味するはずだった。
「止めますよ。いいえ、"あなたはもう止まるしかない"
ここから先へ進むなら、"あなたは死ぬ"」
絶体絶命のはずのこの状況で、鞘師里保はそう言い放った。
死闘が、始まる
最終更新:2011年03月06日 08:13