『モーニング戦隊リゾナンターR 第??話 「Wingspan の世界:闇の翼(3)」』


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                          ★

チクショウ・・・・。
腹の奥から絞り出したような声がした。
愛が視線を向けるとそこには、パペットマスターの女が立っていた。
地面に倒れ伏していたためか、全身が泥で汚れていたが、その瞳はメラメラと燃えていた。

「チクショウ。 敵が目と鼻の先にいるっていうのに余裕かまして昔話に花咲かせますか。 流石はMのエリート、フィフスの皆様はあたしらみたいな虫けらとはひと味もふた味も違いますなぁ」

女は「ボク」と名乗っていた合成獣の傍らに立っている。
女の固く握りしめられた右掌の中には、三日月のように曲がりくねったナイフが握りしめられている。
一筋の紅が魔獣の身体へと降り注いでいる。
女に対処するために立ち上がろうとした愛だったが、能力酷使の後遺症は抜けきっていなかった。
立ちくらみを起こした愛はその場にうずくまる。
そんな愛をマルシェが庇う。

「あなた達が私達のことをどう思っているかしれないけど、私たちはエリートなんかじゃない」

「ふん。そんな喋り方からしてもうエリートくさいんだよ」

「あなたのパートナーには気の毒なことをしたわ。 でも本来私たちは戦う必要なんて・・」

懇願に近いマルシェの声は、狂気じみた笑いを帯びた女の叫びにかき消された。

「気の毒だって。 お前らの情け深さにはありがたすぎて涙が出てきそうだよ、まったく」

言葉とは裏腹の悪意が女から発散し、明確な敵意がマルシェに対して向けられている。
里沙が身じろぎしたがマルシェはそれを押しとどめる。

「里沙ちゃん、ダメだよ」

「あははっ。 あたしの相棒をこんな目に遭わしたのはそっちの女だね。 ふん、マインドコントローラーらしい薄汚いやり口でね」

女の挑発と敵意から守ろうと愛と里沙に覆い被さるマルシェ。

「さっきまで、ほんのついさっきまであたしは自分が助かることだけ考えてた。
あたしの人形を一瞬で破壊した高橋愛が怖かった。 相棒の精神を破壊した新垣里沙が怖かった。 
何のチカラも持ってないくせに怯まないあんたのことが怖かった。 何とか助かろうと命乞いまでしようと思ってた」

「私たちは敵同士じゃない。 もうあなたと争う理由なんてないから」

マルシェはあくまで不毛な戦いを回避しようとする。

「でもあたし気づいたんだ。 あたしもう生きてないって」

そんなことはない、あなたはここにいてこれからも生きていけるというマルシェの叫びは女には届かなかった。

「あたしは誰かに心を開いたことがない。チカラの所為でなんて言い訳するつもりはない。
こんなあたしだからあたしは独りだった。でもこの世界に迷い込んであいつと出会ってからの数ヶ月。 
初めて人として生きたんだ。だから、意味がない。 あいつがいない世界で一人生きたって何の意味もない。 
それが判ったらお前たちフィフスのことが怖くも何ともなくなった。 だってあたしは死んでるんだ、げほっ」

突然女が咳き込んだ。
女が口から吐き出した血の量は掌から流れ出ていた血の量を一瞬で上回った。

「里沙ちゃん」

マルシェが友を詰る。
里沙の貌には何の色も浮かんでいない。

「げふっ! そうかい。 新垣里沙、お前はこんなやり口であいつを倒したのか。 
でもお生憎様だね。 あいつは合成獣の姿のままでお前達と話すために、メンタルテレパシーの能力を解放していたから、お前の精神系の攻撃は効果的だった」

精神系の能力者でないため心の声に対する感度が鈍い自分には効果が薄いと言う女だったが、その貌には明らかに死相が窺える。
立っているのがやっとの状態に陥った女の高らかな哄笑が響いた。

「ねえマルシェちゃん。あんたとやり合った時に言ったよね。私言ったよね。私は人形に仮初めの命を与える時に、属性や特性を付与できるって」

女の真意を掴めないマルシェは固唾を飲んで見つめるしかなかった。

「人の形をしてるものなら、チカラは有効なんだ」

「あさ美ちゃん、退いて」

女のしようとしてることを止めようとする愛だったが…。

「終末を告げる、大いなる獣
 天を駆け地を走りあらゆるものを喰らう悪しき獣
 汝を縛るには全天の神々の力を必要とし、汝を解き放てば天地は滅ぶだろう
 全てを喰らい、全てを滅ぼす終末の顎を持つ卑しき獣よ 汝の名は ζξτξνξ
 光をも呑み込む闇よりも深き闇を抱き生まれ出でよ
 そしてその瞳に映りし流れる者を打ち砕け マスター・オブ・ビースト!!」

女の血を浴びた合成獣の身体から禍々しい瘴気が立ち昇る。
どす黒い瘴気は獣の身体を包み完全に覆い隠す。
おぞましい者が生まれ出る気配がマルシェたちのいる場所にも伝わってくる。

ようやくマルシェの身体を引き離した愛はよろめきながらも、マルシェと里沙の前に跪き二人を庇おうとする。

―こうなったらあれをやってみるしかないか。

フォトン・マニピュレート。
貫かれたものを消滅に導く滅びの光。
これまでにも何度か発動し、強大な敵を打ち破ってきた。
しかし完全に掌握しきっていない未完成で不安定なチカラ。

あの闇から何が出てきても絶対に二人は守る。
強い決意を滲まを見据える。

やがて瘴気が立ち消えた後には、里沙によって倒された筈の魔獣がその兇悪な姿を屹立させていた。
傍らにはパペットコマンダーの女の姿があった。

「あはははっ、あたしは科学なんか全然興味ないけど、高橋愛。 あんたの力の根源が光だってことは判ったよ。
光を通さない闇の属性を持って甦ったこいつをどうやって倒す。 いや、どうやってこいつの牙から逃れられる」

狂ったように身を震わせて笑うパペットコマンダー。
その身体の動きに反応して魔獣の右腕が高々と振り上げられた。

「待って! あなた達は仲間じゃなかったの。 あなたも逃げてっ!!」

これから起こることを察知したマルシェはパペットコマンダーに向かって叫んだ。

かつて自分のことを「ボク」と呼んでいた女。
「オバサン」の能力パペット・コマンダーによって、その僕として新たな仮初めの命を与えられた魔獣はその使命を忠実に果そうとしている。
その目に映った命あるもの、動きあるものを粉砕しろという命令を。
その峻烈な拳は、最も近くにいる「オバサン」に対して振り下ろされた。

…風を感じた。
その風はあたしを切り裂く刃だ。
空気が焦げる匂いを感じた。
その匂いはあたしの身体が焼き尽くされる匂いだ。
…さてと、「ボク」に与えた命令は自動操作モード、あたしの意思に関係なく「ボク」は命あるものを打ち砕き続ける。
そしてその命令を唯一解除できるあたしはこの世から消えちまう。
どうする、フィフスの皆さん。
「ボク」は強いよ。
高橋愛の光系の能力は闇の属性を得た「ボク」には無効。
新垣里沙が精神から攻略しようにも、今の「ボク」は心の無い傀儡人形。
どうやって「ボク」を倒すんだい。
あんたらに天翔る翼があるというのなら、あたしの呪詛の糸で操られる最凶の人形を飛び越えてごらん。
…翼。
にしてもあいつに乗っけてもらって空を飛んでみたかったもんだよ。
一体どんな景色が広がっていたんだろうね、まったく。
もし、今度生まれ変わることが出来たら…。

                         ★

魔獣の右腕が振り下ろされると同時にパペットコマンダーの肉体の半分以上が消失した。
人間の形を失ったその残骸から興味を失った魔獣は、次の標的を探して周囲を睥睨する。
その漆黒の瞳はマルシェや里沙を守ろうとする愛に向けられた。

「あさ美ちゃん! 里沙ちゃんを…」

連れてここから早く、少しでも遠くに離れてと言おうとした愛の舌はもつれて用を足さなかった。

何でや。
何でこんな肝心の時に噛むかなあと思いながらマルシェを見やろうとした愛は、自分の身体の自由が利かなくなっていることに気づき、愕然とする。
何で。 もう身体は大分回復してたのに、何で。

体のバランスを失い、倒れそうになった愛をマルシェが支えた。

「逆だよ愛ちゃん。 動いたら“彼女”に標的として認識される。 動かずにじっとしてるんだ」

そう言ったマルシェの手には注射器が握られていた。

―まさか、マルシェが私に何か薬を。

「それに彼女と決着をつけるのは私の仕事だ。 
科学の埒外にある呪術と科学の暴走の結果である合成獣。
この二つが結びついて生まれた“彼女”と決着をつけるのはこの私。
共鳴という絆を自分で断ち切って、科学という名の信仰に縋ったドクターマルシェしかいない」

待ってという言葉すら口にする事が出来なくなった愛を優しく横たえると、ドクターマルシェは歩みだした。
その瞳には固い決意が燃えていたが、愛がそれを見ることは叶わなかった。

マルシェの動きに反応して、魔獣も動き出す。
その動きは緩慢なものだったが、確実にマルシェを次の標的に定めていることが判った。

―さてと、“彼女”の右半身を構成してるゴリラは時速50km。
左半身を担ってる羆はそれを上回る60から70km。
よーいドンで追いかけっこをしたら1分以内に捕まるわけだけど。
もっとも、異なる肉体が融合している“彼女”の肉体はバランスを損なっていることが見て取れる。
だから最高のスペックを引き出すこともないだろう。
そこに望みを見出そうか。
でも私も右腕に深手を負ってしまっている。
緊迫した状況が体内のアドレナリン分泌を活発にしてる所為か、痛みはそれほどでもないけどスプリントの走りは無理だね。
今は里沙ちゃんや愛ちゃんのいるこの場所から少しでも“彼女”を引き離すことに専念すべきか。

マルシェは30メートル前後の隔たりの向こうにいる“彼女”を視野に捉えながら後ずさりしていく。
“彼女”の歩みも決して速くはないが、自らに与えられた使命。
視野に収めた動く標的を粉砕するという使命を果す為に、その距離を縮めようと少しずつ速度を速めていた。
じわじわと縮まっていく距離を意識しながら、全力で駆け出したい衝動を抑える。

少しでも距離の貯金が有るうちに駆け出したいけどね。
でもそれで、全速力を出した“彼女”に早い時点で追いつかれる危険性も高い。
距離は縮められてしまうけど、確実に里沙ちゃんと愛ちゃんのいる場所から“彼女”を引き離すためには速歩を続ける方がいいよね。
打った弛緩剤の効力が切れて復活した愛ちゃんが、里沙ちゃんを連れて“彼女”の牙の届かない場所まで行ける時間を稼ぐ方が。

もう二人の姿は見えなくなった。
少しずつ確実に縮まっていく“彼女”との距離を少しでも保つにはもう、前後を振り返りながらの歩きでは追いつかなくなっている。
“彼女”を見続けることも怖いが、目を離すことも怖い。

だけど、もうしょうがないか。

心を決めたマルシェは自分の進む方向だけを向き走り始めた。
彼女との距離はおよそ15メートル。


                               ★

―まったく、この人は何で筋弛緩剤なんて打たれるかな。 あんな緊迫した場面で

―ゴメン、里沙ちゃん。 あいつに気を取られて。 あいつから里沙ちゃんたちを守ろうとして

筋弛緩剤を打たれた身体の自由を失った愛。 C3細胞に全身を侵された里沙。
二人が寄り添うように横たわっている。
言葉を交わすことは出来ない二人だが、精神感応と精神干渉。
似て非なる、異なり通ずる精神系の力を持つ二人は、心と心を交わしていた。

心の表層で愛を責めながらも、深淵では愛に感謝し、愛を労わる里沙。

どうやらあんたが私と一緒の時間を共有した高橋愛じゃないってことは判ったよ。
そんなあんたが私の“声”を感じ取って、幾つもの世界を超えてやって来てくれた。
私にはそれがどんなに過酷なことだったのか判る。

同じ世界の中での単純な瞬間移動だって、行きたいと願った場所へ簡単に辿り着けるわけじゃない。
自分の現在位置と跳躍する場所を三次元座標で認識する為の演算。
肉体の粒子化。 再構成というプロセスをあんたの大脳はフル回転して処理してる。
でもそれで万事終了ってわけじゃない。

理論上あんたは光の速さで何十万kmを一瞬で跳べる。
だけど移動する距離が長大になればなるほど増える、跳躍先に存在する分離不可能な物質との融合という危険を回避する為、実際のあんたは有視界範囲での跳躍を繰り返している。
視覚とそれを補完する精神感応というセンサーで掌握できる100から150メートル。
スペック上は1kmを一瞬で移動できるあんたは、現実には数回の跳躍でその距離を移動している。

異なる世界との隔たりがどれほどの距離なのか。
単純な数字で換算できるものなのか私には判らない。
でもあんたがとんでもない距離の暴虐を、何千何万回という跳躍で克服したことは判る。
本当はもっと労ってやりたいし、感謝の言葉を伝えたい。 でもね。


―まだ身体の感覚は戻ってこない?

―ゴメン、まだ痺れが残ってて。 でも指先は少し動かせるかも。

―頑張れ。 あんたなら出来る。 そしてもし身体が戻ったら、跳んでもらうからね。

―でも、さっきみたいに弾き返されるかも。

愛は先刻あったことを思い出し杞憂する。

まだ「ボク」の意識があった魔獣が生体ロケット弾でマルシェや里沙を木っ端微塵にしようとした時。
二人を守るために瞬間移動で「ボク」の懐に飛び込もうとした瞬間、プロセスが逆行して粒子状態から通常の肉体に戻ってしまったこと。

―それなら大丈夫。 あれはあんたがこの世界に来る為に瞬間移動を繰り返してきた為に大脳の領域が過負荷状態になってしまったから起きたことだ。

―確かに。 でもさっきよりは戻ってきたと思うけど完全に回復したわけじゃ…

―力の発動の為に足りない部分。 あんたの大脳で足りない部分は私の脳を使いな。 あんたと私の能力なら問題なく繋げられるはずだ。 ん、どうした。

愛の逡巡がダイレクトに里沙の心に伝わってくる。

―どうした。 まさか怖いのか?

―私はいい。 でも里沙ちゃんの脳を私のサポートの為に働かせてしまったら、里沙ちゃんの身体の中にいるC3細胞も活発になって…

―よく気づいたね。 脳とはいえ私の身体の一部。 
 今は活動を抑えて何とか誤魔化してるけど、あんたの跳躍の座標計算なんてややこしいことのために働かしたら奴は見逃がしてはくれないね。

―それじゃあ里沙ちゃんは…

―フフッ、生ける死者、アンデッドに変わっちゃうってわけさ。

―何でそこまでして、折角今まで…

―私にそんなことを言うか、高橋愛。
  じゃああんたにも言うよ。高橋愛。 もしも力を発動させることであんたの頭の中が真っ白になるかもしれないとして。
  その時あんたの仲間に助けが必要だとしても、あんたは力を使わないかい。

―いいや、使う。
  誰かが何処かで助けを求めているなら私はその場所へ跳ぶ
  誰かが救いの手を求めているなら私は手を伸ばす

― 一緒だ。 私たちは同じだ。 あんたも私もあさ美ちゃんも、そして…


                       ★

思ったよりも距離を稼げたな。

元居た場所から遠く離れた所にある廃れてしまったショッピングモールにマルシェは逃げ込んでいた。
追手である魔獣が肉体のバランスを欠いていて、予想以上に移動するスピードが遅かったおかげだ。
だが疲労を感じることのない人形に対して、マルシェの生身の肉体は息が上がっていた。
パペットマスターの操る人形を撃破した際に負傷した右腕も今になって痛み出してきている。
“彼女”の無機質な足音が間近に聞こえる。

ここがゴールかな。

リレーのバトンのように握り締めてきたものを眺める。
それはかつて占拠された石油精製施設を解放する為にフィフスの4人が出動した際に、解除した爆弾の起爆装置だった。
タイマーは残り時間7秒を指し示している。
精製施設占拠事件の際に取り付けられていた爆弾は取り外されていたが、小型で高性能のプラスティック爆弾が新たにセットされていた。
里沙を連れてダークネス本部から脱出する際に持ち出したものだった。
もしも追手から逃れられないと判断した時には、自らの手で決着をつける為に。

お守りに代わりにと思って、Mの応酬物保管庫だった部屋に埋もれていたガラクタを引っ張り出してきたのが役に立つとはね。
雑然とした通路の行き止まりに佇んで、近づいてくる“彼女”を見つめる。

ゴリラ、羆、バイソン。
三つの異なる獣の姿が融合した醜悪な姿から目を背けることなく、届くことのない言葉を語りかける。

「あなたのその姿はたとえあなた自身が望んだことだとしても、この世界に存在してはならないもの。
でもそれを作り出したのは紛れも無く、科学の力。
大切な人を失い、復讐の念と愛惜の感情に自分を見失った私が縋りついた科学があなたを生み出した。
もう終わりにしましょう。 灰は灰に、塵は塵に。 そして闇から来たものは闇に帰りなさい」

取り外していたリード線の端子を繋ぐ。
起爆装置が時を刻み始める。

7、6、…

赤い数字が点滅しているのを見ながら、マルシェは心の中で語りかける。

ねえ、マコ。
あんたは月なんて嫌いだって言ってたわね。 自分では光ってないくせに輝いてるふりをしてるだなんて。
でも私は月が好きだった。
優しい光で私を照らしてくれて、いつも私のことを見守ってくれているようで。
月を見るたびにあんたのことが思い浮かぶんだ。
今でもね。

“彼女”がマルシェの傍に来た。
“彼女”はもう息をしていないが、もしも呼吸していたらその息の音が聞こえただろう。

“彼女”が右腕を振り上げる。

微笑みながら、鉄槌が振り下ろされるのを待つマルシェ。

変だ、何かおかしい。

                                 ★

そこはフィフスの三人が再会を果した場所。
マルシェの手によって高橋愛と新垣里沙が匿われた場所。
新垣里沙が一人仰臥している。
その瞳には涙が湛えられている。

あのバカ、私を騙しやがった。。 あれだけ私の脳細胞を使えって言ったのに。
一人で跳んで行きやがった。
マルシェの所に辿り着けたって、マルシェを連れて跳ぶための演算処理が可能なまでにはあいつの脳細胞は疲労から回復していない。
やっぱり、あいつは高橋愛だ。
たとえ別の世界で生きていたって、あいつは高橋愛だ。

                                 ★

「あさ美ちゃん、走れ!」

“彼女”の頭上に現れた高橋愛が、その右腕にしがみ付いている。
“彼女”は人間一人の障害を物ともせず豪腕を振り下ろすが、愛はその動きを利用して彼女の右腕を巻き込みその巨体を倒すことに成功した。
愕然とするマルシェ。

愛ちゃん。
まだ回復しきってないはずなのに。
いけない!
このままじゃ爆発に巻き込んでしまう。

「愛ちゃん、跳ん・・」

おかしい、残り時間7秒の筈だったのに。

起爆装置のタイマーには0が並んでいた。



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