風のために・・・ (3) 


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「所長、あのふたりが研究所に向かっているぞ!どうするつもりだ!」
「落ち着きたまえ。あの3人の誰かが命を落として、残りのふたりが我を忘れてここに来ることも計算通り。」
「どういうことだ!」
「まぁ、見ていてください。」

研究所内ではれいなとさゆみ、いやさえみによって研究所内の兵士たちが倒されていく。
命は奪っていないものも、もはや瀕死の状態といえる。

「撃て!撃ち殺せ!」
兵士が銃弾を浴びせてもさえみの物質破壊で銃弾はすべて消滅していく。

「化けものだ!」
兵士の隊長格がおびえて後ずさっている。
その首をれいなが掴み、持ち上げる。

「ここの責任者はどこと!れいなたちを連れてきた張本人はどこにいると!」

所長室では男がなにやら準備している。
バーン!扉が勢いよく開き、兵士が投げ入れられた。

「ふふふ、ようこそ。私がダークネス石垣島研究所の所長です。」
「あんたがこの事件の黒幕やな!もう許せんたい!」
「あなたには償いをしてもらうわ。」
「どうやら、私の計画は成功しそうだな。」

ポチッ!
所長がスイッチを押すと動物たちにつけていたものと同じ機械がれいなとさえみの頭に強制的につけられた。
ふたりは何とか外そうともがく。

「私の計画は機械による人工的な洗脳だ。ダークネスの幹部たちは最近、頼りなさそうだったのでね。ダークネス最大の敵・リゾナンターを思うがままに操ろうと考えたのさ。冷静な君たちなら無理かもしれないが、怒りに我を忘れた君たちを操るのは簡単さ。」

所長は別のスイッチを押した。
どうやらつけられた機械が作動したらしく、さえみとれいなは苦しんでいる。

「君たちの意識が飛ぶ前に伝えておくが、つり橋が壊れたのは偶然じゃない。私が遠隔操作で破壊したんだよ。君たちが怒りに我を忘れさせるように。ふふふ、傑作だったよ、亀井君を失って怒りで我を忘れる君たちの顔はよかったよ。」

所長は完全に機械に抵抗をしなくなったふたりに語りかけていた。

「さぁ、これから私と一緒にダークネス本部に行こう。ついてきたまえ。」
するとれいなが急に所長の襟を掴んだ。

「どうした!私の言うことを聞け!」
「れいなたちをそう簡単に操られると思っていたと!」
「あなたはさゆみたちの強さを甘く見てる。」

するとさゆみとれいなの頭についた機械がばらばらになった。
「どうして!」
「お姉ちゃんが機械をあなたにばれないように物質破壊してたの!」

さゆみは所長の顔にパンチを喰らわした。
「覚悟すると!絵里を死なせたお前を生かすわけにはいかんと!」

れいなも強烈なパンチを所長にぶつけた。
「ひっ!助けてくれ!」
「ここには他の仲間はいない。誰もれいなたちを止めれんと!」
「他の兵士たちは死なない程度に痛めつけたけど、あなたはそうはいかないの!」

ふたりは所長の顔を何度も殴りつけた。
所長の顔はボコボコで血が大量に流れている。
だが、ふたりは殴るのを辞めない。

「「これは絵里の分!」」
ふたり同時に所長を殴った。
所長はすでに意識はない。おそらく次にふたりの強烈なパンチを喰らうと死んでしまうだろう。

「死ね!」
またふたりが拳を振りおろそうとすると・・誰かに腕を掴まれた。

「もういいよ。もう十分だよ。」
ふたりはその声で思考が止まった。
なぜならもう聞けないと思っていた声だったから。
ふたりはゆっくりと振り返った。

「ありがとう、絵里のために怒ってくれて。」
「「絵里!」」

ふたりは絵里に抱きついた。3人の目には涙が流れている。
「絵里、どうして!さゆみ、てっきり川に落ちて死んじゃったかと。」
「うへへ、それはね。あの子のおかげ。」

絵里が首を後ろに向けると・・・部屋の前に大きな鳥がいた。
「あの鳥、もしかしてれいなを襲った。」
「うん、絵里が川に落ちる寸前にあの子に助けられたの。あぶなかったよ。」
「洗脳を解いてくれたお礼なのかもね・・・事情はわかったわ、まずはお仕置きをさせて?」
「えっ?」
「そうね、お仕置きが必要とよ!」

ふたりは絵里の顔をそれぞれ掴み、頬を引張った。
「いった―い!なにするの!」
「あんなことをした罰とよ!れいなたち本気で絵里が死んだと思ったけん。」
「何のためにさゆみたち涙を流したかわからなくなる。さゆみたちの涙を返して。」
「そんな、絵里には最善だと思ったのよ。」
「まっ、こいつもやっつけたし、リゾナントに帰ろう。でも、ここ石垣島とかこいつ言ってたけど、どうやって返ると?」

「あーしに任せるやよ。」
「「「愛ちゃん!」」」

いつの間にか愛がそこに立っていた。
「どうして、ここに?このあたりには結界が貼ってあるって。」
「みんなで共鳴して、なんとかここを探り当てたんやよ。もう、終わってたみたいやけど。」
「でも、愛ちゃんが来てくれて助かりました。」
「そうや、絵里。3人で話しているのを聞いてたんだけど、絵里また無茶したみたいやな。その話が共鳴しているあーしらにも聞こえてたで。」
「えっ、それってもしかして・・・がきさんも聞いてる・・・」
「そうやな、たぶん帰ったら説教が待ってるやよ。」
「ええ、そんな・・・」

絵里への説教は確定だが、3人の顔は笑顔に満ち溢れていた。どんなことになってもこの3人は最強で不死身なんだとわかったのだから。