(49) 457 名無し募集中(偽田中会)


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「助けてください!」

愛佳が喫茶リゾナントに駆け込んできた。
「どうしたと、愛佳?」
「なんか、よう知りませんけど。あの人らが襲いかかってきたんです。」

愛佳が指差す先には大勢の人々が喫茶リゾナントに向かっていた。
「まさか、ダークネス!れいなが叩きのめすとよ。」

れいなが店の外に出た。
「そこをどけ!」
「いったい愛佳に何の用があるとよ。」
「おい、この博多弁にヤンキーぽい姿。もしかして田中れいなじゃないのか?」
「そうとよ、れいなの事知っとると?」
「ちょうどいい、こいつもぶっ飛ばせ!」

人々がれいなに殴りかかってきた。
それをれいなが無駄なくよけていく。
「こら、話を聞くとよ!」
「問答無用!」
「聞き分けのない奴は・・・潰す!」

数分後、喫茶リゾナントの前には人の山ができていた。
ようやく愛が出てきた。
「いったい、何やっとるんやよ。」
「あんた、こいつの雇い主か。」

倒れている男が愛に話しかけてきた。
「雇い主というか。れいなはここに住み込みで働いとるけど。」
「じゃあ、何とかしてくれ。俺はこいつにお金を脅しとられたんだ。」
「はぁ?なんいうんとや?じゃあ、なんで愛佳も襲ったとよ!」
「光井愛佳はあんたの子分なんだろう?」
「何言ってますの?愛佳は田中さんとよく遊びますけど子分やないで。」
「あれ、でもあいつは確か・・・」
「ちょっと、話を聞いてみる必要があるみたいね。」

いつの間にか里沙がその場にいた。
「里沙ちゃん、いつからいたん?」

結局、襲いかかった人々をリゾナントに入れて事情を聞いたところ、田中れいなと光井愛佳を名乗る女二人組に金を脅しとられたらしい。
もちろん、ふたりがそんなことをするはずがない。
れいなは喧嘩をすることはあっても金を脅しとることはしない。
ましてや愛佳は問題外。
つまりは・・・

「れいなと愛佳の偽物っちゅうことか?」
「れいなだけやなくて愛佳の名前を語るなんて許さんと!」

里沙は被害者たちにさらに話を聞いた。
「そのふたりはどの辺に出没するんですか?」
「銀座や渋谷、新宿あたりによく現れますよ。」

「あっ!」
「どうしたんや、愛佳。」
「見えました。」


新宿アルタ前
某人気芸能人が平日昼に生放送している建物の前には常に大勢の人々がたむろしている。
そこに・・・

「あんた、この人を誰やと思ってるんや。不良50人を叩きのめした伝説のヤンキー・田中れいなさんやで。」

制服を着た少女がすくんでいる男に耳元で囁いた。
男の前には目つきの鋭い女が仁王立ちで立っていた。

「愛佳、50人なんて少ないとよ。100人ぐらい叩きのめせると!」
「さすがやなぁ、あんたお金ださへんと。痛い目見まっせ。」
「分かったよ。」

男は大人しく財布からお金を出した。
れいなを名乗る女は出されたお金を見た。

「三万円!」
女は男の腹を蹴った。

「ぐあっ!」
「少ないみたいやな、田中さん今日は虫の居所が悪いから。有り金全部だした方がええで。」

男は財布のお金を全部だして退散していった。
「最初から全部だせばいいとよ。」

その後、ふたりは路地裏でお金を数えていた。
「うひょー!20万もある。今日のカモは景気がいい。」
「姉さん、この商売もうかりまっせ。」
「伝説のヤンキー・田中れいなを東京で知らない奴はいない。名前を使うだけでみんなビビって金を出す。」
「たとえ相手が強気でも姉さんも元ヤンキーで喧嘩が強いから大抵の奴は叩きのめせますからなぁ。」
「それにしても本物にばれないかな?」
「安心してください、本物は喫茶店で働いていてヤンキー卒業したみたいですわ。ちなみにうちは偵察した時にいた高校生の名前を使わせてもらいましたわ。」

お金を数え終えて、ふたりは新たなるカモを探そうと立ち上がると・・・
「あんたが田中れいなさん?」

女が立っていた。暗くて顔がよく見えない。
「そうとよ、何か用?」
「あんたの強さ確かめようと思ったけん。」

女が近づいてくる。
「腕試しと?なら、ケガしてもしらんと!」

パンチを女に繰り出したが・・・

ガシッ!
近づいてきた女は片手でパンチを止めた。
力を入れてもまったく動かない。
「ぬるい!ぬるすぎるとよ!パンチっていうのはこういうもんとよ!」

女の右ストレートがれいなを名乗る女に決まり、後ろに吹き飛ばされた。
「あんた、何者?」
「喫茶店の看板猫とよ。」

路地の照明が女の顔に当たった。
「あっ!あんたは田中れいな!」
「何!」
「まずい!」

愛佳を名乗った女は反対側の道に逃げたがその前に少女が立ちふさがった。
「あんたは・・・」
「逃げるんやないで、光井愛佳さん?」

本物の愛佳が道をふさいだ。
偽物ふたりは本物に挟まれる形となった。

「「あああー!」」
本物のれいなと愛佳は鬼の形相で近づいてくる。
偽物ふたりは恐怖のあまり抱き合っている。

「れいなの名前を勝手に騙って、人様の迷惑をかけるなんていい度胸しとるな。」
「愛佳、ほんまは荒っぽい事は嫌いなんやけど、あんたらはやり過ぎたんや。覚悟しいや。」

警察署の前

「新垣警部!」
この警察署で働く里沙の母を部下が大声で呼んだ。

「いったい、どうしたの?」
「とにかく来てください。」

署の前には人だかりができていた。
人々の目線に目を向けると・・・れいなと愛佳の偽物がぼこぼこにされた揚句に縛られて転がされていた。
そして偽物には紙が張られていた。

「暴行と恐喝の犯人を捕まえておきました。後はよろしく。」

「どうします。」
「とりあえず、連行して。」

みなさん、間違ってもリゾナンターの名前を騙らないでもしもの場合、命がないかもしれません。