モーニング戦隊リゾナンターR 第??話 「壊レル世界」


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モーニング戦隊リゾナンターR 第??話 「壊レル世界」

世界を救う使命を背負い旅を続けるモーニング戦隊リゾナンターの高橋愛。
今愛の目の前には信じられない光景が広がっていた。
崩壊するビル、消滅する高速道路、粒子と化す人々。
今まさに消えようとしている一人の少年に手を差し伸べたが、彼を救うことは出来なかった。

「悔しい…」 無念の言葉を残し消失した少年。
愛は唇を噛み締めて、この異変の元凶と思われる場所へ向かった。

dubaiタワー、最新鋭のインテリジェントビルの最上階へ向かった愛を待ち受ける二人の人物。
…一人はこれまで幾つもの世界を破壊しようとした能力者、吉澤ひとみ。 「よっ、頼まれもしないのに他の世界に首を突っ込むお節介屋さん」
もう一人は一見普通の男に見えたが… 「私は消去者。 この世界に存在するもの、そしてこの世界そのものを消し去る力を持つ者」

今すぐこの世界への介入を止めるよう、消去者に迫る愛だったが。

「お前、バカじゃねえの」 吉澤が立ちはだかった。

「私はかつてダークネスの2級戦闘員として、組織に歯向かう反動分子の動向をweb上で監視する任務を負っていた。
だが、ある日“魔女”の通り名を持つ能力者の不興を買った私は、死の粛清を受けることになった。 魂が肉体を離れる瞬間、私は発見した。
この世界の真相、そして私自身の正体を。」 消去者が愛に告げる。

「この世界の真相って?」 疑問を投げかける愛に対して、消去者は…。

「この世界はまやかしだ。 サーバの中に構築された仮想空間に過ぎない。 そして私はそのサーバにアクセスした反動分子を自動追跡する為に生み出されたスクリプトだった。
その真相に気づいたとき、私は自分を書き換える方法を手にした。 地球が丸いという真実を手にしたコロンブスが、新大陸を発見したように」

「何をわけの判らんことを言ってるやざ」 雲を掴むような思いの愛を、吉澤が嘲った。
「お前のサル並みの頭では理解不能だろうな、だがそれでいい。 お前はここで終わるんだから」
愛の目の前に瞬間移動した吉澤が拳を繰り出す。 避けれなかった愛は数十メートルも吹っ飛ばされてしまう。

「あんた、いつの間にそんな能力を。 それにパンチの衝撃だって普通じゃない」
「学習能力の無いおサルさんだな。 こいつ、消去者はこのサーバ内の仮想世界に存在する全ての事象を構成する言語を書き換えられんだ。
オレの力に瞬間移動を書き加えるなんて、こいつには容易いことさ。 そしてお前のチカラを無効化することも。」 吉澤の目が妖しく光る。
「テメエにはこれまでの借りをたっぷり返してやるぜ」 その手には物質転移で取り寄せたスタンロッドが。
電流を帯びた特殊警棒の攻撃を受けて倒れ伏す愛。
吉澤は勝ち誇り、愛の身体に蹴りを加える。

「これは“HANDMADE CITY”の世界で恥をかかせてくれた分」 一撃。
「これは“スパイの憂鬱”の世界で無駄足を踏ませてくれた分」 二撃。
「そして、こいつは“傷と癒し”の世界で痛い目にあわせてくれた分」 三撃。

錐揉み状に回転しながら舞い上がった愛の身体に渾身のストレートを打ち込む。
ビルの壁に痛撃して床面に落ちた愛だったが…。

「ん、まだ立ち上がるのか。 往生際が悪い奴だな」
「許せない、お前だけは許さない」

フラフラになりながら立ち上がる愛。

「バカだなあ、テメエって奴は。 本当に救いがたいな。  何故そんなに必死になる。 この世界はどこかの誰かがパソコンで作ったまやかしの世界だっつうの。
そんなもんのためにそこまで必死になる意味がわからねえ」
「たとえこの世界がプログラム言語で書かれた虚構の空間だったとしても、作った人の思いがある限り、ここは確かに存在する。
だから私はここに居る。 何人もの人間の思いで繋がったこの世界をお前は壊した。 絶対に許さない」
「処置無しのバカだ、お前は」

物質転移で取り寄せたショットガンを構えながら、消去者に言った。

「さっさと済ませようぜ。 この世界を消しちゃってくれ」 反応の薄さに不審を抱き、消去者に視線を向けた吉澤。
「テメエ、何をしてやがる」 消去者に向けて銃の引き金を引いた。

「吉澤ーーーっ!!」 チカラが復活し怒涛の勢いで肉薄する愛をいなす吉澤。

「ふん、ま、ここは引いとくわ。 だがお前とは決着をつけてやる。 必ず・な」

閃光弾を炸裂させて姿を眩ました。
その後を追おうとした愛だったが、倒れている消去者を見て足を止める。

「あんた、どうして私を助けてくれた?」

消去者の傷を気遣い、傷を無かったことに書き換えるよう促がすが、消去者はもう手遅れであることを告げる。

「あんたの言ってることを聞いていたら思い出したんだ。 こんな私にも名前があったことを
いや名前なんかじゃない。 認識番号のようなものだ、だけど私は私を私たらしめるその数字を思い出してしまった。
そんな私がこの世界を自分の手で消すことなんて出来やしない」

息も絶え絶えな消去者は愛に懇願する。

「この世界はやがて終わってしまう。 でもこの世界と、この世界に生きていた人のことを忘れないで欲しい。 」
「終わりなんかしない。 人の思いが繋がる限りずっと続いていく」

愛の言葉を聞き、消去者の顔に安らぎの色が覗く。

「あんたの名は?」
「変な名だ。 ダークネス2級戦闘員 サイバープログラム管理部所属 セキュリティ担当 A6357148 。 それが私に与えられた名だ。」
「確かに変な名前だけど、忘れない」
「あ・り・が・・と・う」

ダークネス2級戦闘員 サイバープログラム管理部所属 セキュリティ担当 A6357148の最期を看取った愛は光の粒子となり、更なる旅へと…。