(135)369 名無し保全中。。。(天使の涙の幻獣遣い)


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「お嬢ちゃん、アンジュルムってグループの子だよな」
「は、いえ人違いだと思いますよ」
「誤魔化しても無駄だ。あんた笠原桃奈っていう名前だよな」
「ですから、違いっ」
「ごめんな。でも大人に嘘をつくテメ―が悪いんだからな」
「本当に違います」
「とにかく黙ってついて来いや。人違いだったらすぐ解放…はできないかもな。まあ叩いたお詫びに楽して稼げる仕事を紹介してやっからよ。な、お前ら」

「そうだぜ、お嬢ちゃん。女はホント羨ましいよ。楽しんで稼げる方法があるからよ」
「ですけどそのガキ、年齢的にヤバいんじゃないですかね」
「それならそれでなんとでもやり方はあるだろう。わかったら持ってる本を棚に戻しな。なんなら持ってくか金は払わないけどな。しかし大菩薩峠とか渋い本持ってるなお嬢ちゃん」

「本当に楽しんで稼げるんですか」
「ガハハ、なんだその気になったのかよ。まああんたがその賞金首のアンジュルムとかじゃなかったらどこでも紹介してやるよ」

「ヘィヤ、トト」

【トト】
笠原桃奈保有のイリュージョナリービースト
読書が趣味な桃奈の精神とDシステムが反応して生まれたイリュージョナリービースト
物理的な攻撃力はゼロであるが…
組織に反旗を翻したアンジュルムの一員である笠原がイリュージョナリービーストを保有している経緯は不明

【トト神に誓って私は真実を記録しました】
トトの能力の一つ
人間の言葉の真贋を判別する

「本当に楽しんで稼げるんですか」
「ああ、とにかく黙ってついてこい」

黒鴇の頭部を持つ神の姿をしたトトはすでに桃奈の背中を守るような位置に顕現していた
桃奈は時と知恵を統べる神に捧げるように、手にしていた文庫本を掲げると、トトがそれを手に取りページの中ほどを開く
能力者ではない暴力組織の彼らには、文庫本が宙に浮き勝手に開いたようにしか見えなかった

「お前妙な真似をすんなよ」
「兄貴だからスタンガンで眠らせておけば」
「バカ言うな。こんな大型書店でそんな荒っぽい真似が出来るかよ」

「あなたは、あなたたちは嘘をつきましたね」

【この書物を改竄する者はトト神の罰を受けよ】
トトの能力の一つ
桃奈の掲げた本の世界の中に対象を吸い込む
(実相は本をゲートにして、並行世界の狭間の亜空間に対象を強制移動させる)
桃奈の意志による単独発動及び解除も可能だが、【トト神に誓って私は真実を記録しました】の罰として連動すると更なる効果が発動する。それは…

「うわっ、なんだこれは」
「吸い込まれるぞ、くそ」
「やめろ、やめてくれ」

絶叫だけを残して三人の男たちは、大菩薩峠の文庫本のページに消えていった
三フロアにまたがる大型書店の中の人気の無い時代小説の一角でのこと
三人の消失に気付くものはいなかった

二つの能力が連動して発動した今となっては私でも助けることは叶わないです
この物語の通りにあなた達で正しく完結させなければ、本の世界からは脱出できません
でも、無理でしょうね、桃太郎みたいな簡単な絵本だったら良かったんですけど

桃奈は文庫本を元の棚に戻すと、雑誌を置いているフロアに移動することにした
ヘビメタの雑誌を見ながら騒いでいるであろう佐々木莉佳子を回収するために   的な保全




投稿日:2016/11/24(木) 23:20:47.29 0