■ ストロウドオル -石田亜佑美X石川梨華- ■


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■ ストロウドオル -石田亜佑美X石川梨華- ■

『カムオン!スカークロウ!』

石田の眼前、空気が渦巻く。
ゆっくりと立ち上がる、物言わぬ、大きな案山子。
無数のストローの束が、そのまま人の形を成したかのような、異形。

「へぇ?そのぐにゃぐにゃしたのが『攻撃手段』?
触手には触手ってことかしら?でも全然甘いんじゃない?」

石川梨華は、真っ赤なマニキュアの光る、
その長い指をくるくると回し、石田の案山子を値踏みする。

「その藁人形の手と足、それと、頭も伸びるのかしら?
全部合わせても、たった5本だけじゃない?
それっぽっちで『攻撃』?それ以前の問題よね?
それっぽっちで、どうやって防ぐのかしら?アタシの【獣】をサ!」

石川の正面、触手の群れが立ち上がる。
巨圧がうねり、うち二本の触手が石田めがけて振り下ろされる。

『スカークロウ!アタックモード!』

主の号令に案山子は応える。
その両の腕を、ゆっくりと、上げる。

束ねたストローを、ざっくりと輪切りにしたような断面。
それが案山子の手のひらなのか?
襲いくる触手に、その指なき手のひらを向ける。


遅い。

とても間に合わない。

とても、防ぎきれない。


ずぼり。


その時、その断面に、指が、生えた。

指?ちがう。
黒光りする金属質な筒を、深い飴色の、木製品を連想する質感が包む。

これは、銃だ。

片手に5丁、合計10丁の、フリントロック。
かつて大西洋で暴れまわった、海賊たちが手にしていたかのような、単発銃。

『エイミーング!』

銃口が、バラリと向きを変える。
迫りくるその触手、左右からの一本一本へと。

『ファイヤ!』

轟音


触手が、爆ぜる。
先端が千切れ飛び、一回転して、虚空に消える。
迫りくる脅威は、一瞬で消滅した。

『リロード!』

藁の断面から次々と抜け落ちる単発銃。
地面に跳ね、同じく虚空へと消えていく。

そして、新たな銃が、断面に生え変わる。

スカークロウ、姿なき案山子の暗殺者、無言の、銃撃手。



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投稿日:2015/03/07(土) 10:05:04.89 0