「KYO-MEI」chapter01~FLAME VAIN~


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都内の雑居ビルの一室。
そこには、岡田万里奈・魚住有希・宮澤茉凛、そして田中れいなの姿があった。

ここは「ラベンダーリサーチ」の事務所兼4人の住居。
およそ1年前、リゾナントを離れることとなったれいなが4人で生計を立てる為に設立したよろず相談調査業である。
いわば探偵であり、一般市民からの依頼も受けつつ、本来の目的はダークネスに関連する事象の独自調査であり、またれいな自身もよく知らぬ自らの能力のルーツを探る為でもあった。

能力(ちから)をほぼ失ったれいなではあるが、元から備えた高い身体能力は健在である。
また、これまでの濃密な経験で得た知識と勘が、新たな武器とも言えた。
そして、有希ら3人もそれぞれの能力の新たな段階・応用を体得すべく励んでいた。

立ち上げから約1年、本来の目的においてはこれといった成果は挙げられていない。
しかし、浮気調査やストーカー相談などといった女性ならではの依頼に対しての仕事っぷりが、口コミで評判を呼んでいた。
若齢であることで調査対象に対して警戒されにくいことも、その一因ともいえよう。

そんなある日───


「新興宗教?」
「そうなんです、姉が…」

れいなが所用で席を外していた時に、事務所を訪ねてきた1人の女性。
聞くところによると、女性の姉は3ヶ月家に戻らず、携帯に電話をかけても出ないらしい。
何か手がかりがないかと探していたところ、ある新興宗教のパンフレットが複数見つかったという。

「これが、それなんですけど…」

女性はパンフレットを数点出した。
教義を記したもの、修行風景を載せたもの、教本のカタログを兼ねたもの。

「○○教だって、聞いたことある?」
「さあ?初めて聞きました」
「○○教…」

警察にも届け出たが、積極的には動いてくれていないそうだ。
まずせめて、生きているかどうかだけでも確かめてほしいと女性は言う。

「わかりました。無事であってほしいというその情熱、しかと受け取りました」


依頼を受け、女性を玄関まで送る。
そこに、所用を終えたれいなが戻ってきた。

「あっ、新規の方?」
「そうです、後でお話ししますね」

れいなもその場で女性を見送る。
女性がれいなの目の前を通りすぎたその時。

「…!?」

“闇の気配”を女性に感じた。
それも、初めて会ったものではない感覚。

確か、この感じは…。
だけど今、アイツは…?

外へ出た女性は、階上の事務所を見上げ、そしてほくそ笑んだ。





投稿日:2014/05/25(日) 06:30:52.85 O