バイク業界はお先真っ暗!

陸運で書類の完成を待っていたりすると、結構本業の方々(バイク屋)と世間話になります。

で、毎回話題に上がるのが

「最近バイクに乗る若い子少ないよねぇ・・・」
「魅力的な新車も少ないしね・・・中古車が回転寿司状態だ。」

という2点。

若い子のバイク離れ。
非常に深刻な話だと思います(バイク業界にとっては)
その原因を作ったのは、案外当時高校生だったりしたバイク屋の方々だったりするのですが。

80年代、若い人間がバイクで事故死、というのが社会問題になるほど多発。
それを受けて、PTAや教育側が高校生がバイクに乗るのを禁止。
テレビではバイクのコマーシャルの自粛決定。

と、そこまで深刻だったわけです。
そこから現代に至るまで、その状況は変わらず。
若い子はバイクから離れるどころか、そもそも近づく機会すら与えられない。

そりゃあ若い子バイクにも乗らないよ、と。

実際、私が高校生だったときもとにかく風当たりはキツかったです。

私を良く思わない同級生からは先生に告げ口され、
教員からは停学をちらつかされ、
警察からは何度も補導されかけ、
挙げ句の果てにはリアルに停学処分をくらったり

仮にもまっとうなSSH指定を受けた公立進学校だったため(和歌山県の公立では1、2を争う・・・もっとも、1位とは言い切れないのですが)
とにかく3ない運動は厳しかった訳です。

入学時に「私は絶対バイクに乗りませんし買いませんし興味も持ちません」という誓約書を書かされるくらい厳しい。しかも連帯保証人付きで。
まぁ、もっともそんな誓約書もらった時点で破り捨てて提出してない訳ですが
結局卒業前には問題になるのを恐れた学校側が教職員用駐車場までのバイク通学を認める始末だったわけですが
※そもそも校則その他の決まりではバイクを禁止していないので、誓約書だけが生徒を拘束するものだった・・・ということで、バイクに乗っていることを処分することはできなかったそうです。というわけで別の事案で停学に・・・

そんな話は置いておいて、あんだけバイクの楽しさを周囲に説いたのに高校時代にはバイクに乗ろう!って子は一人もいませんでした。

それが一転、この立命館大学においては
「バイク乗ろうぜ!!」っていうと5人に1人くらいが実際にバイクに乗り始めます。
ある種、大学生というのは自由と刺激を求めているのかもしれません。
だけど、バイクは売れない。若い子はバイクに乗らない。何故だ。

結局のところ、そもそもバイクに接する機会が少ないんだと思います。
実際に後ろに乗ってみたり、近くにあったりすると興味を持つわけですが、そもそも周囲にバイク楽しいYeah!!っていうくらいバイクにハマっている人間がいないのでバイクに近づけない。

宣伝したくても、大学というのはある種の聖域で限られた業者(こう言い切るのはアレですが、無知な大学生に新車でアホみたいな値段するスクーターを売りつけるようなバイク屋)しか入ることを許されないので、出来ない。

まぁ、無理に若い子に乗せなくても
バイクは場所を取らなくて燃費が良い(実測で50km/l超えたりします)
エコだ、なんだと理由をつけて宣伝したらいいんでしょうけど。

あ、そもそもTVでCM流せないんでしたね。

こんな状況で、どうバイクの市場を拡大しろと?

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おおよそ、バイク屋の愚痴というのはこんな感じです。

バイク売れねーなぁ、どうしようもねぇなぁ。
とりあえず不良中年と団塊相手にバイク売りつけるか・・・

そして新車が売れないから開発費もどんどん下がり、魅力あるバイクが減る。

まさに負のスパイラル。
抜け出す方法はあるのか。

残念ながら、世間のバイク屋といったものは大半がその解決策を導こうとしません。
問題発見はするけど、現状で妥協してしまう。

こんな業界に何の未来があるというのか?

これはバイク業界だけじゃなくて、町のプロパンガス屋や商店にも言える話ですが。(体験談

残念ながら、本業一本では食っていけない。
本業一本ではなく、新展開や転換が必要な時期なのかもしれません。


ちなみに、私もバイク業界を再興する方法というのは思いつきません。
考えようともしていない訳ですが。そういった意味では同じ穴の狢ですね。

ただ、大学生という身分を利用して、同じ立場の若いライダーを増やす努力はしているつもりです。


まぁ、事故されたりすると申し訳ない気持ちになるのですが(本人じゃなくて家族に対して)
そのあたりは自己責任、と割り切らなければいけないのかもしれません。
最終更新:2010年09月16日 17:56