阿比留瑠比記者が語る政権交代後のシナリオ


前回の雑感エントリの続きのようなものです (2009/02/27)
 えー、私は前回のエントリで
「自民党はもうどうあがいても、いかに野党の問題点を指摘し、批判してみても、勝てないでしょう」と書きました。
自民党が下野することはもう自明の話であり、今考えるべき問題は近い将来、実現するであろう小沢民主党政権をどう評価し、
またどう対峙するかという点にあるのだろうと思っています。

 民主党が次期衆院選で勝利した場合、
小沢一郎代表が本当に首相になる気なのかそうではないのかどっちなのか、という議論もありますが、
私は間違いなく首相になるだろうと見ています。
だって、そうしなければ国民に対する詐欺みたいなものですし、
何より、この「権力命」の人が旧田中派の派閥内抗争で小渕元首相に敗れて自民党を飛び出して以来の心境を慮るに、
絶対に一度は首相になりたいはずだと思うのです。

自分よりはるかに格下だと見下していたかつての同僚や、
小僧っ子どころか認識の範囲にすら入っていたかどうか分からない後輩たちが次々に首相の座につくのを、
野党議員としてもう十数年も見てきたのですから。
悔しくて悔しくて眠れぬ夜を過ごし、枕を涙で濡らしたこともあっただろうと推察します。

 それでは小沢内閣が発足したらどうなるか。
これについて私は、先日のエントリで告知したボツ(または掲載延期)になった某雑誌用の原稿でこう書いています。

《小沢氏が首相となれば、これらの問題(政治資金問題)が再び注目を集め、野党となった自民党側から提起されることになるだろう。
小沢氏自身は「法的に何の問題もない」としているが、
首相として予算委員会などで質問を受けた場合、どんな「剛腕答弁」でしのぐのだろうか》

 「野党になったら、相当強力な野党になる。だって政治の仕組みだって、官僚制度だってこっちはよーく知っているんだから」(ベテラン秘書)
と言われる自民党は、小沢首相をはじめ民主党内閣の閣僚の諸問題を、かなり厳しく追及することでしょう。
決して弁舌さわやかではなく、それどころかキレやすい小沢氏が開き直った答弁、論理的に破綻した答弁、
わけの分からない答弁をするであろうことは今から予想がつきます。
内閣発足時はともかく、支持率はどんどん低下していくことでしょう。

 ただ、ここからが大事なことですが、それで民主党連立政権が倒れるということにはならないと思うのです。
想像を絶する大スキャンダルでも発覚すれば別ですが、
民主党が社民党や国民新党などと合わせ、衆参両院で過半数を制すれば、国会の「ねじれ」は解消します。
そうすれば、少々支持率が低迷しようと人気がなかろうと政権は安定します。
したがって、そう簡単には倒れないと考えています。

 また、仮に小沢氏自身がマスコミに諸問題を追及され、
国会でもいじめられて毎度の話で例によって嫌になって政権を投げ出したとしても、
その後は岡田克也氏だかだれだかが政権を「禅譲」され受け継ぐだけで、民主党連立政権自体は続くのだろうと思います。
そう考えると、民主党が今やりたがっている政策はかなり実現するでしょうね。
執行部全員が賛成の外国人参政権も、人権擁護法案(民主党案)も、
いわゆる慰安婦謝罪賠償法案教育基本法の日教組の意向に沿った再改正選択的夫婦別姓法案も。
あるいは、小沢氏も早くから言及している女系天皇容認論も再び頭をもたげるかもしれませんし、
外交面では対中べったりの傾向が強まるのでしょう。
小沢氏の妄想的としか思えない国連至上主義はどう政策に反映されるのか。

 こうした政策については、当然、党内外から反対論・慎重論も出るでしょうが、
これらの推進者はもともと「左翼」であり「確信犯」ですからもう動じないでしょう。
彼らは国民が少々反発しようがどうしようが、自ら正義と信じる「反日イデオロギー」に従うのみだと思います。
一方、民主党内のいわゆる「保守派」はあくまで少数派ですから、ブレーキ役をどこまで果たせるか疑問です。
野田佳彦氏の代表選出馬すらかなわかった党ですし。
あの村山談話を後世に残した自社さ連立以上の悪夢が、これからの日本を襲うのだろうと思います。

 私の予想が外れれば、それはむしろ望外の喜びですが、そんなに大きく的を外すということもない気がします。
これも、自民党が時代に取り残され、適応できなかったことが招いた事態だと思うと、
国民はいい迷惑だとも感じますが、まあ仕方がないのかもしれません。
日本が次のステージに上るためには、いったんはくぐり抜けざるをえないそういう時代であるのか。
仮に自民党政権がこのまま続いても、もうたいしたことはできそうもないので、
これも長期的にはチャンスだととらえて立ち向かうしかないのかな、と思っています。

 私個人としては、サラリーマン記者が考慮せざるをえない「大人の事情」(そりゃいろいろありますって!)を気にせずに、
むしろ好き勝手、好き放題にのびのび書けるだろうと楽しみなところもあります。そのときも政治部に残っていたとしての話ですが。


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