合衆国憲法(原案)


前文 説明
われら合衆国の人民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のうえに自由のもたらす恵沢を確保する目的をもって、アメリカ合衆国のために、この憲法を制定する。
第一条 立法府 説明
第一節 この憲法によって付与されるすべての立法権は、合衆国連邦議会に帰属する。連邦議会は上院と下院で構成される。 連邦議会
第二節 (一) 下院は、各州の人民が二年ごとに選出する議員で組織される。各州の選挙人は、州議会で議員数の多い一院の選挙人に必要な資格を備えていなければならない。 下院の組織、任期、選挙権者の資格
(二) 何人も、二十五歳に達していない者、七年以上合衆国市民でない者、また選挙された時にその選出州の住民でない者は、下院議員となることができない。 下院議員の被選挙資格
(三) 〈下院議員および直接税は、この連邦に加入する各州の人口に比例して、各州の間で配分される。各州の人口は、年期契約奉公人を含み課税されないインディアンを除外した自由人の総数に、自由人以外のすべての人数の五分の三を加えたものとする〉。実際の人口の算定は、合衆国連邦議会の最初の集会から三年以内に、そしてそれ以後十年ごとに、議会が法律で定める方法に従って行う。下院議員の定数は、人口三万人に対し一人の割合を超えてはならない。ただし、各州は少なくとも一人の下院議員を持つものとする。上述の算定が行われるまでは、ニューハンプシャー州は三名、マサチューセッツ州は八名、口―ド・アイランド州およびプロビデンス定住地は一名、コネチカット州は五名、ニューヨーク州は六名、ニュージャージー州は四名、ペンシルベニア州は八名、デラウェア州は一名、メリーランド州は六名、バージニア州は十名、ノースカロライナ州は五名、サウスカロライナ州は五名、ジョージア州は三名、それぞれ選出する権利を有する。〔〈 〉内は修正第十四条第二節で改正〕 下院議員の定数配分、直接税の配分、人口の算定方法、算定時期、下院議員の定数と人口の割合、経過規定
(四) いずれの州においても、その選出下院議員に欠員が生じた場合、その州の行政府はそれを補充するため選挙施行の命令を発しなければならない。 補欠選挙の規定
(五) 下院は、その議長および他の役員を選任し、また弾劾の権限を専有する。 下院の役員選任、弾劾の申立て権
第三節 (一) 合衆国上院は、各州が二名ずつ選出する上院議員で組織される。〈その選出は州議会が行い〉、その任期は六年とする。各上院議員は、一票の投票権を有する。〔〈 〉内は修正第十七条で改正〕 上院の組織
(二) 第一回選挙の結果に基づいて、上院議員が集会した時、直ちにこれをできるだけ均等な三部に分ける。第一部の議員は二年目の終わりに、第二部の議員は四年目の終わりに、第三部の議員は六年目の終わりに、それぞれ議席を失うものとする。これにより、議員の三分の一が二年ごとに改選されるようになる。〈もし、いずれの州においても、州議会の休会中に、辞職その他の理由で欠員を生じた場合には、州の行政府は、州議会が次の開会時に補充を行うまでの問、臨時の任命をすることができる〉。〔〈 〉内は修正第十七条第二節で改正〕 上院議員の改選方法、補欠議員の任命規定
(三) 何人も、三十歳に達しない者、九年以上合衆国市民でない者、また選挙された時にその選出州の住民でない者は、上院議員となることができない。 上院議員の被選挙資格の規定
(四) 合衆国の副大統領は、上院の議長となる。ただし、可否同数の場合を除き、表決には加わらない。 上院議長の規定
(五) 上院は、議長を除く上院の他の役員を選任し、また副大統領が欠席するかあるいは合衆国大統領の職務を行う場合には、臨時議長を選任する。 議長以外の役員の選任
(六) 上院はすべての弾劾を審判する権限を専有する。この目的のために開会される場合には、議員は宣誓あるいは確約しなければならない。合衆国大統領が審判される場合には、最高裁判所長官が議長となる。何人といえども、出席議員の三分の二の同意がなければ、有罪の判決を受けることはない。 弾劾の審判、手続き
(七) 弾劾事件の判決は、免官、および合衆国政府の下に名誉、信任または報酬を伴う官職に就任、在職する資格を剥奪すること以上に及んではならない。ただし、有罪の判決を受けた者でも、なお法律の規定に従って、起訴、審理、判決、処罰を受けることを免れない。 弾劾の効果
第四節 (一) 上院議員および下院議員の選挙を行う日時、場所および方法は、各州において州議会が定める。しかし、連邦議会はいつでも、法律でその規則を制定あるいは変更することができる。ただし、上院議員の選挙を行う場所に関してはこの限りでない。 議員選挙規定
(二) 連邦議会は、少なくとも毎年一回集会する。その集会は、法律で別の日を定めない限り、
〈十二月の第一月曜日とする〉。〔〈 〉内は修正第二十条第二節で改正〕
通常議会の開会
第五節 (一) 各議院は、その議員の選挙、選挙結果の報告および資格について判定を行う。各議院の議員の過半数をもって、議事を行うに必要な定足数とする。定足数に満たない場合は、その当日に休会し、また各議院の定める方法や制裁をもって、欠席議員の出席を強制することができる。 選挙の審査、定足数
(二) 各議院はそれぞれ、議事規則を定め、院内の秩序を乱した議員を懲罰し、また三分の二の同意によって議員を除名することができる。 議事規則、議員懲罰
(三) 各議院はそれぞれ、議事録を作成し、各議院が秘密を要すると判断する事項を除いて、随時これを公表する。各議院の議員の賛否は、いかなる議題であれ、出席議員の五分の一の請求がある時は、これを議事録に記載しなければならない。 議事録
(四) 連邦議会の会期中、いずれの議院も他の議院の同意がなければ、三日以上休会し、またはその議場を両議院の開会中の場所以外へ移してはならない。 両院同時開催
第六節 (一) 上院議員および下院議員は、その役務に対し、法律で確定され、合衆国国庫から支出される報酬を受ける。両議院の議員は、反逆罪、重罪および公安を害する罪以外のあらゆる場合において、会期中の議院に出席中、あるいはこれへの往復途上で、逮捕されない特権を有する。議員はまた、議院内における発言あるいは討議について、議院外で審問されることはない。 議員の歳費、不逮捕特権、免責
(二) 上院および下院の議員は、その任期中に新設、または増俸された合衆国の文官職にその選出された任期の問任命されてはならない。また何人といえども、合衆国の官職にある者は、その在職中にいずれの議院の議員にもなることはできない。 公務員規定
第七節 (一) 歳入の徴収に関するすべての法案は、まず下院で発議されなければならない。ただし、他の法案におけると同じく、上院はこれに対し修正案を発議するか、または修正を付して同意することができる。 歳入案の下院先議権
(二) 下院および上院を通過したすべての法案は、法律となるに先立ち、合衆国大統領に送付されなければならない。大統領が承認する時はこれに署名し、承認しない時には拒否理由を添えて、これを発議した議院に還付する。その議院は、その拒否理由の全部を議事録に記載し、法案を再審議する。再審議の結果、その議院の三分の二がその法案の通過に同意した場合は、法案は大統領の拒否理由と共に他の議院に送付され、他の議院でも同様に再審議を行う。そして再び三分の二をもって可決された場合には、その法案は法律となる。すべてこれらの場合に、両議院における表決は、賛否の表明によってなされ、法案の賛成投票者および反対投票者の氏名は、各議院の議事録に記載されるものとする。もし法案が大統領に送付されてから十日以内(日曜日を除く)に還付されない時は、その法案は大統領が署名した場合と同様に法律となる。ただし、連邦議会の休会により、法案を還付することができない場合は法律とはならない。 法律制定手続き、大統領拒否権
(三) 上院および下院の同意を必要とする命令、決議あるいは表決(休会決議を除く)はすべて、これを合衆国大統領に送付するものとする。それが効力を生ずるに先立ち、大統領の承認を得なければならない。大統領の承認のない場合には、法案の場合について定められた規則および制限に従って、上院および下院の三分の二により、再び可決されねばならない。 命令、決議、表決
第八節 (一) 連邦議会は次の権限を有する。合衆国の国債を支払い、共同の防衛および一般の福祉に備えるために、租税、関税、付加金、消費税を賦課徴収すること。ただし、すべての関税、付加金、消費税は、合衆国全土で同一でなければならない。 連邦議会の権限
(二) 合衆国の信用において金銭を借り入れること。
(三) 諸外国との通商、および各州問ならびにインディアン部族との通商を規定すること。
(四) 合衆国全土で同一の帰化の規則および破産に関する法律を定めること。
(五) 貨幣を鋳造し、その価値および外国貨幣の価値を定め、また度量衝の標準を定めること。
(六) 合衆国の証券および通貨の偽造に関する罰則を定めること。
(七) 郵便局および郵便道路を建設すること。
(八) 著作者および発明者に、一定期間それぞれの著作および発明に対し独占的権利を保障することによって、学術および技芸の進歩を促進すること。
(九) 最高裁判所の下に、下級裁判所を組織すること。
(十) 公海における海賊行為および他の重罪ならびに国際法に反する犯罪を定義し、処罰すること。
(十一) 戦争を宣言し、敵国船傘捕免許状を付与し、陸上および海上における捕獲に関する規則を設けること。
(十二) 陸軍を募集し、維持すること。ただし、この目的で使われる歳出予算は、二年を超える期問にわたってはならない。
(十三) 海軍を創設し、維持すること。
(十四) 陸海軍の統轄および規律に関する規則を定めること。
(十五) 連邦の法律を施行し、反乱を鎮圧し、また侵略を撃退するための民兵の招集に関する規定を設けること。
(十六) 民兵の編制、武装および規律に関し、また合衆国の軍務に服する民兵の統轄に関して規定を設けること。ただし、各州は、将校を任命し、また連邦議会の規定に従って、民兵を訓練する権限を留保する。
(十七) ある州が譲渡し、連邦議会が受諾することにより、合衆国政府の所在地となる地区(ただし十マイル平方を超えてはならない)に対して、いかなる事項に関しても、独占的な立法権を行使すること。要塞、武器庫、造兵廠、造船所およびその他必要な建造物の建設のために、それが所在する州の議会の同意を得て購入した区域すべてに対し、同様の権限を行使すること。
(十八) 上記の権限、およびこの憲法によって合衆国政府またはその省庁あるいは公務員に対し与えられた他のすべての権限を行使するために、必要かつ適当なすべての法律を制定すること。
第九節 (一) 現存の諸州のいずれかが、入国を適当と認める人々の移住および輸入に対しては、連邦議会は一八○八年以前においてこれを禁止することはできない。しかし、そのような輸入に対して、一人当たり十ドルを超えない租税または入国税を課すことができる。 1808年以降奴隷の輸入禁止
(二) 人身保護令状の特権は、反乱または侵略に際し公共の安全上必要とされる場合のほか、これを停止してはならない。 人身保護令状の特権の停止
(三) 私権剥奪法または遡及処罰法はこれを制定してはならない。 権利剥奪法、遡及処罰法の禁止
(四) 人頭税〈その他の直接税〉は、前に規定した国勢調査または算定に基づく割合によらなければ、これを賦課してはならない。〔〈 〉内は修正第十六条で改正〕 人頭税
(五) 各州から輸出される物品には、租税または関税を賦課してはならない。 輸出税
(六) 通商または徴税を規定することによって、一州の港湾を他州の港湾より優遇してはならない。また一州に向かう船舶あるいは一州より出港した船舶を強制して、他州に入港させ、出入港手続きをさせたり、あるいは関税の支払いをさせてはならない。 港湾の平等
(七) 国庫からの支出は、法律で定める歳出予算に従う以外は一切行われてはならない。すべての公金の収支に関する正式の予算決算書を随時公表しなければならない。 国の支出
(八) 合衆国は貴族の称号を授与してはならない。何人も、合衆国政府の下に報酬または信任を伴う官職にある者は、連邦議会の同意なくして、国王、公侯あるいは外国から、いかなる種類の贈与、俸給、官職または称号も受けてはならない。 貴族の称号の禁止
第十節 (一) 各州は条約、同盟あるいは連合を結び、敵国船拿捕免許状を付与し、貨幣を鋳造し、信用証券を発行し、金銀貨幣以外のものを債務弁済の法定手段とし、私権剥奪法、遡及処罰法あるいは契約上の債務を損うような法律を制定し、または貴族の称号を授与してはならない。 州の権限の制約
(二) 各州は、その検査法施行のために絶対に必要な場合を除き、連邦議会の同意なしに、輸入または輸出に対し、付加金または関税を課することはできない。各州によって輸出入に課された関税または付加金の純収入は、合衆国国庫の用途に充てられる。この種の法律は、すべて連邦議会の修正および管轄に服する。 関税
(三) 各州は、連邦議会の同意なしに、トン税を賦課し、平時において軍隊または軍艦を備え、他州あるいは外国と協約あるいは協定を結び、または現実に侵略を受けた場合、あるいは猶予しがたい急迫の危険がある場合でない限り、戦争行為をしてはならない。 トン数税、戦争行為
第二条 行政府 説明
第一節 (一) 行政権は、アメリカ合衆国大統領に帰属する。大統領の任期は四年とし、同一任期で選任される副大統領と共に、左記の方法で選挙される。 行政権、任期 修正第20条、修正第22条
(二) 各州はその州議会の定める方法により、その州から連邦議会に選出できる上院および下院の議員の総数と等しい数の選挙人を任命する。ただし、両院の議員、または合衆国政府の下で信任あるいは報酬を受ける官職にある者は、選挙人に任命されてはならない。 間接選挙
(三) 〈選挙人はそれぞれの州で会合し、秘密投票によって二名を選挙する。その中の少なくとも一名は、選挙人と同一州の住民であってはならない。選挙人は得票者およびそれぞれの得票数の表を作成し、これに署名し証明をした上で封印をし、上院議長に宛て、合衆国政府の所在地に送付する。上院議長は、上院議員および下院議員の出席の下に、すべての証明書を開封し、次いで投票が計算される。最多得票数が選挙人総数の過半数である場合には、その最多得票者が大統領となる。過半数を得た者が一名を超え、その得票数が同じ場合には、下院は直ちに秘密投票により、その中の一名を大統領に選任する。また、もし過半数を得た者のない場合は、前述の表の中で最多得票者五名の内から、同じ方法により下院が大統領を選任する。ただし、この方法で大統領を選挙する場合、各州の下院議員団はそれぞれ一票を有するものとし、投票は州を単位として行う。この目的のための定足数は、全州の三分の二から一名またはそれ以上の議員が出席することによって成立し、また選任のためには全州の過半数が必要である。いずれの場合においても、大統領に選任された者に次いで最多得票をした者が副大統領となる。しかし、もしその場合、同数の得票者が二名以上あれば、上院がその中から秘密投票によって副大統領を選任する〉。〔本項は修正第十二条で改正〕 選挙人による大統領の選出 修正第12条
(四) 連邦議会は、選挙人を選任する時期および彼らが投票を行う日を定めることができる。この日は合衆国全土を通じて同じ日でなければならない。 選挙人選任日時
(五) 何人も、出生による合衆国市民あるいはこの憲法確定時に合衆国市民でなければ、大統領となることはできない。三十五歳に達しない者、また十四年以上合衆国の住民でない者は、大統領となることはできない。 大統領被選挙資格
(六) 大統領が免職、死亡、辞任し、またはその権限および義務を遂行する能力を失った場合は、その職務権限は副大統領に帰属する。連邦議会は、大統領および副大統領が共に、免職、死亡、辞任あるいは能力喪失の場合について法律で規定し、その場合に大統領の職務を行なうべき公務員を定めることができる。この公務員は、これにより、右のような能力喪失の状態が除去されるか、あるいは大統領が選任されるまで、その職務を行う。 副大統領 修正第25条
(七) 大統領はその役務に対して定時に報酬を受け、その額はその任期中増減されることはない。大統領はその任期中、合衆国または各州から他のいかなる報酬も受けてはならない。 報酬
(八) 大統領はその職務の遂行を開始する前に、次のような宣誓あるいは確約をしなければならない。「私は合衆国大統領の職務を忠実に遂行し、全力を尽して合衆国憲法を維持、保護、擁護することを厳粛に誓う(あるいは確約する)」。 宣誓
第二節 (一) 大統領は、合衆国の陸海軍および合衆国の軍務に実際に就くため召集された各州の民兵の最高司令官である。大統領は行政各部の長官から、それぞれの部の職務に関するいかなる事項についても、文書による意見を求めることができる。大統領はまた合衆国に対する犯罪につき、弾劾の場合を除いて、刑の執行延期および恩赦を行う権限を有する。 大統領の権限1
(二) 大統領は、上院の助言と同意を得て、条約を締結する権限を有する。ただしこの場合には、上院の出席議員の三分の二の賛同が必要である。大統領はまた、大使その他の外交使節ならびに領事、最高裁判所判事、および本憲法にその任命に関する特別の規定がなく、また法律によって設置される他のすべての合衆国公務員を指名し、上院の助言と同意を得て、これを任命する。ただし連邦議会は、その適当と認める下級公務員の任命権を法律によって、大統領のみに、または司法裁判所あるいは各省の長官に与えることができる。 条約締結権、公務員任命権
(三) 大統領は、上院の閉会中に生じたすべての欠員を、任命により補充する権限を有する。ただし、その任命は次の会期の終わりに効力を失う。 閉会中の任命
第三節 大統領は連邦議会に対し、随時連邦の状況に関する情報を提供し、また自ら必要かつ適切と考える施策について議会に審議を勧告する。大統領は非常の場合には、両議院またはその一院を招集することができる。また閉会の時期に関して両議院の間に意見の一致を欠く場合には、自ら適当と考える時期まで休会させることができる。大統領は大使その他の外交使節を接受する。大統領は法律が忠実に施行されるよう配慮し、また合衆国のすべての公務員を任命する。 大統領の権限2
第四節 大統領、副大統領および合衆国のすべての文官は、反逆罪、収賄罪またはその他の重罪および軽罪につき弾劾され、かつ有罪の判決を受けた場合は、その職を免ぜられる。 弾劾による罷免
第三条 司法府 説明
第一節 合衆国の司法権は、一つの最高裁判所および連邦議会が随時制定、設置する下級裁判所に帰属する。最高裁判所および下級裁判所の判事は、善行を保持する限り、その職を保ち、またその役務に対し定時に報酬を受ける。その額は在職中減ぜられることはない。 連邦裁判所
第二節 (一) 司法権は次の諸事件に及ぶ。すなわち、本憲法、合衆国の法律および合衆国の権限により締結され、または将来締結される条約の下に発生するすべての普通法および衡平法上の事件、大使その他の外交使節および領事に関するすべての事件、海事裁判および海上管轄に関するすべての事件、合衆国が当事者の一方である争訟、二つまたはそれ以上の州の間の争訟、〈一州と他州の市民との間の争訟〉、異なる州の市民の間の争訟、異なる諸州の付与に基づく土地の権利を主張する一州の市民間の争訟、ならびに一州またはその市民と他の国家〈または外国市民あるいは臣民〉の間の争訟。[〈 〉内は修正第十一条で改正] 連邦裁判所の管轄権
(二) 大使その他の外交使節および領事に関する事件、ならびに州が当事者たるすべての事件については、最高裁判所は第一審管轄権を有する。前項に述べたその他すべての事件については、最高裁判所は、連邦議会の定める例外の場合を除き、またその定める規定に従い、法律および事実に関し、上訴管轄権を有する。 最高裁の管轄
(三) 弾劾の場合を除き、すべての犯罪の裁判は陪審によって行われるものとする。裁判はその犯罪が行われた州で行われる。ただし、犯罪地がいずれの州にも属さない場合は、裁判は連邦議会が法律で指定する場所で行われる。 陪審制
第三節 (一) 合衆国に対する反逆罪は、合衆国に対して戦争を始め、または敵に援助および便宜を与えてこれに加担する行為のみに限られる。何人も、同一の明白な行為に対する二人の証人の証言があるか、または公開の法廷における自白に基づく場合を除いては、反逆罪として有罪の宣告を受けることがない。 反逆罪
(二) 連邦議会は反逆罪の刑罰を宣告する権限を有する。しかし、反逆罪の判決に基づく私権剥奪によって、その処罰を受けた者の生存中を除くほか、血統汚損または財産没収が生じてはならない。 刑罰
第四条 州間の関係および州と連邦との関係 説明
第一節 各州は、他州の法令、記録および司法上の手続きに対して十分の信頼および信用を与えなくてはならない。連邦議会は、これらの法令、記録および手続きを証明する方法とその効力につき、一般の法律で規定することができる。 相互信頼条項
第二節 (一) 各州の市民は、諸州において市民が持つすべての特権および免除を等しく享受する権利を有する。 州際市民権条項
(二) 一州において反逆罪、重罪あるいはその他の犯罪について告発された者は、裁判を逃れて他州内で発見された時には、その逃れ出た州の行政当局の要求に応じて、その犯罪の裁判管轄権を有する州に移すために引き渡されなくてはならない。 逃亡犯罪人引渡し規定
(三) 〈何人も、一州においてその法律の下に服役または労働に従う義務ある者は、他州に逃亡することによって、その州の法律または規則により、右の服役または労働から解放されることはなく、右の服役または労働に対し権利を有する当事者の請求に応じて引き渡されねばならない〉。〔本項は修正第十三条で無効となった〕 逃亡奴隷条項
第三節 (一) 新しい州は、連邦議会の決定によって、この連邦への加入を許されるものとする。しかし、連邦議会と関係諸州の議会の同意なくして、他の州の管轄内に新しい州を形成または創設し、あるいは二つかそれ以上の州または州の一部が合併して州を形成してはならない。 新しい州の加入手続き
(二) 連邦議会は、合衆国に直属する領土またはその他の財産を処分し、これに関して必要なすべての規則および規定を定める権限を有する。この憲法のいかなる規定も、合衆国または特定の一州の有する権利を損うように解釈されてはならない。 領地
第四節 合衆国は、この連邦内の各州に共和政体を保障し、また侵略に対し各州を防護し、また州内の暴動に対し、州議会あるいは(州議会の招集が可能でない時は)州行政府の請求に応じて、各州に保護を与えなければならない。 州に対する保障
第五条 憲法改正手続き 説明
連邦議会は、両議院の三分の二が必要と認める時は、この憲法に対する修正を発議し、または全州の三分の二の議会の請求がある時は、修正発議のための憲法会議を招集しなくてはならない。いずれの場合でも、修正は、全州の四分の三の議会によって承認されるか、または四分の三の州における憲法会議によって承認される時は、あらゆる意味において、この憲法の一部として効力を有する。いずれの承認方法を採るかは、連邦議会が提案することができる。ただし、一八○八年以前に行われる修正によって、第一条第九節第一項および第四項の規定に変更を及ぼすことはできない。また、いずれの州もその同意なくして、上院における平等の投票権を奪われることはない。 憲法改正手続き
第六条 連邦優位の規定 説明
(一) この憲法の確定以前に契約されたすべての債務および締結されたすべての約定は、連合規約の下におけると同じく、この憲法の下においても合衆国に対して有効である。 債務、約定の継承
(二) この憲法、これに準拠して制定される合衆国の法律、および合衆国の権限をもってすでに締結され、また将来締結されるすべての条約は、国の最高の法規である。これによって各州の裁判官は、各州憲法または州法の中に反対の規定がある場合でも、これに拘束される。 憲法のくさび条項
(三) 前述の上院議員および下院議員、各州議会の議員、ならびに合衆国および各州のすべての行政官および司法官は、宣誓または確約により、この憲法を擁護する義務を負う。しかし、合衆国のいかなる官職または信任による公職についても、その資格として宗教上の審査を課せられることはない。 憲法擁護義務
第七条 憲法の承認 説明
 九つの州の憲法会議による承認がある時は、本憲法を承認した諸州の間において同憲法が確定発効するに十分であるとする。

アメリカ合衆国独立十二年目にあたる、紀元一七八七年の九月十七日に、列席諸州は、憲法会議において、全会一致でこの憲法を定めた。その証明として、われらはここに署名する。

ジョージ・ワシントン
議長にしてバージニア州代表

ニューハンプシャー州
ジョン・ラングドン
ニコラス・ギルマン

マサチューセッツ州
ナサニエル・ゴーラム
ルーファス・キング

コネチカット州
ウィリアム・サミュエル・ジョンソン
ロジャー・シャーマン

ニューヨーク州
アレグザンダー・ハミルトン

ニュージャージー州
ウィリアム・リビングストン
デイビッド・ブリアリー
ウィリアム・パターソン
ジョナサン・デイトン

ペンシルベニア州
ベンジャミン・フランクリン
トマス・ミフリン
ロバート・モリス
ジョージ・クライマー
トマス・フィッツシモンズ
ジャレッド・インガソル
ジェームズ・ウィルソン
グーブナー・モリス

デラウェア州
ジョージ・リード
ガニング・ベッドフォード二世
ジョン・ディッキンソン
リチャード・バセット
ジェコブ・ブルーム

メリーランド州
ジェームズ・マクヘンリー
ダン・オブ・セント・トマス・ジェニファー
ダニエル・キャロル

バージニア州
ジョン・ブレア
ジェームズ・マディソンニ世

ノースカロライナ州
ウィリアム・ブラウント
リチャード・ドッブズ・スペイト
ヒユー・ウィリアムソン

サウスカロライナ州
ジョン・ラトレッジ
チャールズ・コーツワース・ピンクニー
チャールズ・ピンクニー
ピアース・バトラー

ジョージア州
ウイリアム・フュー
エイブラハム・ボードウィン

書記ウィリアム・ジャクソン、認証する。
本憲法の効力の発生時期、各邦代表署名

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