保守主義part7

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リベラリズムについては [[リベラリズムと自由主義 ~ 自由の理論の二つの異なった系譜]] を参照のこと。 要約すると、リベラリズムには歴史的に以下の4段階があり、このうち日本語の語感で「自由主義」に相当するのは<1>と<3>である。 |BGCOLOR(teal):COLOR(white):|BGCOLOR(teal):COLOR(white):リベラリズムの段階・種類・区分|BGCOLOR(teal):COLOR(white):時期|BGCOLOR(teal):COLOR(white):意味内容| |BGCOLOR(aqua):<1>|BGCOLOR(aqua):古典的リベラリズム(classical liberalism)|16世紀~19世紀|①個人の権利・自由の確保、②政府権力の制限、③自由市場を選好…消極国家(夜警国家)| |BGCOLOR(pink):<2>|BGCOLOR(pink):ニュー・リベラリズム(new liberalism)|19世紀末~20世紀|経済的不平等・社会問題を緩和するため市場への政府介入を容認→次第に積極的介入へ(積極国家・福祉国家・管理された資本主義)&br()社会主義に接近しているので社会自由主義(social liberalism)と呼ばれ、自由社会主義(liberal socialism)とも呼ばれた。| |BGCOLOR(aqua):<3>|BGCOLOR(aqua):再興リベラリズム(neo-liberalism)|1970年代~|スタグフレーション解決のため自由市場を再度選好。&br()<2>を個人主義から集産主義への妥協と批判し、個人の自由を取り戻すことを重視| |BGCOLOR(pink):<4>|BGCOLOR(pink):現代リベラリズム(contemorary liberalism)|現代|①不平等の緩和、②個人の権利の拡張、を含む社会改革を志向&br()1970年代以降にJ.ロールズ『正義論』を中心にアメリカで始まったリベラリズムの基礎的原理の定式化を目指す思想潮流で、①ロールズ的な平等主義的・契約論的正義論を「(狭義の)リベラリズム」と呼び、②それに対抗したR.ノージックなど個人の自由の至上性を説く流れを「リバタリアニズム(自由至上主義)」(但し契約論的な構成をとる所はロールズと共通)、③また個人ではなく共同体の価値の重要性を説くM.サンデルらの流れを「コミュニタリアニズム(共同体主義)」という。| |BGCOLOR(#CCCC99):|BGCOLOR(#CCCC99):補足説明|>|<2>ニュー・リベラリズム(new liberalism)と<4>再興リベラリズム(neo-liberalism)は共に「新自由主義」と訳されるので注意。&br()もともと<1>古典的リベラリズムに対して修正を加えた新しいリベラリズム、という意味で、<2>ニュー・リベラリズム(訳すと「新自由主義」)が生まれたのだが、世界恐慌から第二次世界大戦の前後の時期に、経済政策においてケインズ主義が西側各国に大々的に採用された結果、<1>に代わって<2>がリベラリズムの代表的内容と見なされるようになり、<2>からnewの頭文字が落ちて、単に「リベラリズム」というと<2>ニュー・リベラリズムを指すようになった。&br()ところが、1970年代に入るとインフレが昂進してケインズ主義に基づく経済政策が不況脱出の方途として効かなくなってしまい、市場の自律調整機能を重視する<1>の理念の復興を唱える<3>ネオ(=再興)・リベラリズムに基づく政策が1980年前後からイギリス・アメリカで採用されるようになった。そのため今度は、<3>を「新自由主義」と訳すようになった。| 保守主義は、 |BGCOLOR(#CCCC99):①|BGCOLOR(#CCCC99):18世紀末のE.バークの時代においては、実質的に「保守すべき」内容として、<1>古典的自由主義を意味し、|BGCOLOR(lightgreen):伝統保守(旧保守)|BGCOLOR(pink):対抗思想|BGCOLOR(pink):フランス啓蒙思想(特にルソーの思想)、デカルト的理性主義([[設計主義的合理主義>国家解体思想の正体]])| |BGCOLOR(#CCCC99):②|BGCOLOR(#CCCC99):20世紀半ば以降のF.A.ハイエクやK.R.ポパーの時代においては、実質的に「保守すべき」内容として、<3>再興(=ネオ)自由主義を意味した。|BGCOLOR(lightgreen):経済保守(新保守)|BGCOLOR(pink):対抗思想|BGCOLOR(pink):社会主義・共産主義・ファシズム等の全体主義、<2>ニュー・リベラリズム(所謂リベラリズム…福祉国家など大きな政府による実質的な個人の自由の剥奪)| ⇒「保守主義の他者被規定性」の項目参照。

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