2スレ434
- 作者 伊南屋
- 投下スレ 2スレ
- レス番 434-435
- 備考 紅 小ネタ
434 伊南屋 ◆WsILX6i4pM sage 2007/10/10(水) 17:27:02 ID:vx7BsAKv
「ふぅ……っん」
紫が僅かに声を漏らした事で、真九郎は動きを止めた。
「もしかして……痛かったか?」
真九郎の問いに、紫は微かに首を横に揺らすだけして返した。視線が続けろ、と命じている。
「分かった……」
無言の指示に簡潔に応え、真九郎は手の動きを再開させた。
柔らかいピンク色の粘膜を傷付けないようにと、慎重に動かしていく。
小刻みに一つ一つ確かめるように表面をなぞる。
時折くすぐったそうに紫が身じろぎをするが、真九郎は一々気にしていたら切りがない、と動きを止める事はしなかった。
最初にせがんできたのは紫だった。
そのくせ、やたらと緊張して堅くなっていたが、いざ初めてしばらくするとその緊張も解けたようですっかり身を真九郎に任せていた。
風呂上がりの肢体をパジャマに包んだ紫の髪は未だに半渇きで、なんとなくそれを一房とって指先で弄んでみた。
しっとりと湿った髪は、少女特有の細やかさで、真九郎の手のひらを滑っていった。
それを見届けると、真九郎はすぐに意識を戻し、動きを再開する。
丹念に先端を滑らせ、たまに微かに力を込めてなぞる。
しかし、真九郎も慣れているわけではない。どうしても敏感な部分に、余分な力を込めて触れてしまうらしく、その度に紫は眉根をしかめる。
「ごめんな。すぐ終わらせるから」
真九郎の気遣いが嬉しいのか、紫は目元だけで笑みを象ってみせた。
言葉を偽りにしないために若干動きを早める。ただ、それで動きが雑にならないように意識を集中させる。
幾分、生理反応で分泌される体液で潤んだそこを傷めないように、振動するかのような微細な動きで真九郎は事を進めていく。
「もうすぐ、終わらせるから」
これで最後と、真九郎は仕上げにかかる。
紫の内側を隅から隅まで撫で上げる。
――それが終わりだった。
「ふはっ」
「はい、これでおしまい。うがいしておいで」
「うむ。ありがとう真九郎」
真九郎の膝から頭を上げ、にっこりと笑ってから紫は洗面所へと駆けていった。
「――はぁ~、緊張した~」
溜め息を漏らす真九郎の手には、小児用の小さな小さな――歯ブラシ。
紫が、真九郎に歯を磨いて欲しいと言ったので安請け合いしたものの、これがなかなかに精神を削る作業だった。
桃色の歯茎は柔らかく、下手をすれば血が滲んでしまう。
なにより敏感な部分なので痛がらせかねない。
435 伊南屋 ◆WsILX6i4pM sage 2007/10/10(水) 17:28:31 ID:vx7BsAKv
故に、紫のまだ生え変わらない小振り乳歯だけを磨かなくてはならないのだ。
「ま、紫は喜んでくれたし良いか」
そう呟くと同時、うがいを終えた紫が戻ってきた。
手には――真九郎の歯ブラシ。
「さあ! 次は真九郎が磨かれる番だ!」
歯茎がズタボロにされ、真九郎はその日よく眠れなかったという。
以上歯磨きネタ。
人に歯を磨かれるとやたら気持ち良いと感じるのは僕だけですか?
最終更新:2007年10月26日 21:52