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最近一樹君の様子がおかしい。

あのオタマロ事件(?)の後からかしら、妙な言動や行動が目立つようになった。

少しなら悪いものを食べたのかと思うけど、今の彼の行動は少し常識を逸脱しているように思う。


例をあげると…


私が上級モンスターを展開し、一気に強襲をかけたりしたときに

「うわあ、びっくりしたぁ」

と毎回律儀に驚いたり、


自分の切り札を出す時に

「これが僕の本気さ!」

と毎度吠えてくれたり、


私とのデュエルで負けたときに

「いやぁ・・・あっはっはっはっは・・・・・・へぇあ」

とよく分からない苦笑いを浮かべたり、


極めつけは


写真を撮るときに、必ず『いっすぃフラッシュ!』と言う。

「いっすぃフラッシュってなんなの?」と聞いてみても

「いっすぃフラッシュはいっすぃフラッシュですよ、はっはっはっ」

と返事をするばかりで、答えになっていない。



この状態を一言で言うなら、『頭の螺子が何本か外れている』かしら。

実際に体験すれば分かるのだけど、なにかと一つ一つの言動にイライラさせられる。

何度も保健室へ連れて行こうとしたけど、毎回ゆらりとかわされる。

そろそろ私もいまの一樹君には限界が来てるわ…。


と、いうことで

「・・・・・・」

一樹君を拉致し、保健室へ強制連行している。

手段は至って単純、いつもの得物(愛用の鉈 ゴム製)で気絶させただけ。

あぁ…心配している読者のみんな、大丈夫よ。

こう見えて、峰打ちには自信があるから問題は無いわ。

今日は朝から雨が降ってるから、若干濡れてしまった。

とりあえず…これ以上濡れるのも、このまま目を覚まされるのも面倒だし、急いで保健室へ行くことにした。





保健室へ連行すると、特に驚いた様子もなく如月先生が応じてくれた。

普通女生徒が自分より年下の気絶した男子生徒を引き摺って来たら驚くんじゃないかしら?

そんな私の考えを他所に、先生は診察を続ける。

「うむ・・・これは…」

「なにか分かりましたか?」

「これは・・・雛見z」

隠していた鉈を振り下ろす。

ドスッ!

「い、いや、かかか勘違いだ!」

「安心しました」

なんだかこの世界に似つかわくない言葉が聞こえた気がしたが、きっと幻聴だろう。

「どうやら・・・精神が不安定な状態にあるようだ」

「不安定、というと?」

「この間の事件のときのオタマロの記憶が若干残っているようだ…。
 恐らく、その影響でおかしな言動や行動などが目立つんだろう」

「非科学的な…。そもそも、そんなこと有り得るんです?」

「それを言ったらオタマロの存在から問わないといけなくなるんだが…」

そ、それを言われたらなにも言い返せないわ…。

「そ、そこは妥協しましょう…。では、どうやったら治るんです?」

「簡単だ、これを使うといい」

そう言って一枚のカードを差し出す。

「えと、このカードは…?」

イラストからして天使族のモンスターのようだが、見た事もないカードだ。

「知らないのも無理は無い、それはあまり出回ってない貴重なカードなんだ。
 月夜さんの天使ほどじゃないけど、これもそれなりに価値のあるカードだ」

「そんな貴重なカードをどうして私に…」

そう言って、気付いた。

「・・・まさか、『このカードを使って東君とデュエルすれば治る』とか、言いませんよね?」

「お、察しがいいね。その通りd」

ドスッ!ズンッ!

「な、なにをするんだ!?いきなり鉈を振り回したりして!!」

「軽く眩暈がするんですけど…」

まさかそんなこと言う人が現実にいるとは思わなかったわ…。

「いや、でも実際n」

「『遊戯王ではよくあること』とか言いませんよね?」

「っ!・・・い、いやぁ!つ、月夜さんは優秀だねぇ!」

呆れて物も言えない、とはこのことかしら。

私は必死に言葉を紡ごうとする如月先生を放置し、保健室を後にした。





「そもそも、保健室に行ったのが間違いだったのよ」

そもそも、あの事件に一番詳しいのは松戸教頭じゃないか。

真っ先に教頭の元へ向かうべきだった。

雨の降る日は、私の頭がまわらなくなるみたいね…。

と、一人考えている間にいつの間にか教頭の部屋の前に着いていた。



「確かに、如月先生の言うとおり精神が不安定な状態にあるようだ」

それが一樹君(さっき目を覚ましかけたから軽く沈めておいた)を診ての結果だった。

「原因はやはり、先日の事件ですか」

「その通りだ。だが潜伏期間が短かったからだろうな、徐々に自然回復するだろう」

教頭の話によると、オタマロ(OT-MARONだ!!by教頭)が弱い固体だった為にそこまで体に影響がなかったらしい。

しかし一樹君自身も体が強いほうではなかった為、性格が歪んでしまったということらしい。

「恐らくあと2日もすれば回復するだろう」

あと2日・・・私はあと2日もあんなウザい一樹君を相手にしないといけないの…。

特訓・・・中止しようかしら、あんなの相手にするの面倒だし。

「とにかく、ありがとうございます、教頭」

(元々この人が原因とはいえ)一応礼を言っておく。

「失礼しました」

決まり文句を言いながら退室する。

自然回復するなら、時間の問題だ。

ただ今の壁は…

「・・・どうしようかしら」

未だに気絶している一樹君の処理方法、これが問題だった。




2日後、教頭の言ったとおり、一樹君は正常に戻っていた。

ただ、たまに以前のおかしかった部分が見え隠れしていた。

教頭によるとこれは『後遺症』らしい。

その可能性があるなら示唆してほしかったわ…。


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