とるにたりないもの ◆yCCMqGf/Qs
――――――『あなたを愛してる』
◆
―――今夜、一人の『警官』が死んだ
―――彼の名は『ジェームズ=ゴードン』
―――彼の名は『ジェームズ=ゴードン』
地下水路に響く、放送よりその名を聞いた時、
『バットマン』こと、『ブルース=ウェイン』に脳に渡来したのは、
哀しみでも、怒りでも無く、強烈な『疲労感』だった。
『バットマン』こと、『ブルース=ウェイン』に脳に渡来したのは、
哀しみでも、怒りでも無く、強烈な『疲労感』だった。
狂気にも似た鋼の精神力で抑えつけていた怪我による痛みと疲労が、
堰を切った様に、怒涛となってバットマンの体に襲いかかってくる。
堰を切った様に、怒涛となってバットマンの体に襲いかかってくる。
倒れ、力なく地に伏せる事すら無かったが、思わず下水道の緩いアーチを描く壁面に彼はその身を預けた。
―――『ジェームズ=ゴードン』
『シカゴ』から『ゴッサム』へとやってきた男。
今時珍しい程の『正義感』と『職業意識』をもった男であり、
数少ない『本物の警官』の一人であった男。
今時珍しい程の『正義感』と『職業意識』をもった男であり、
数少ない『本物の警官』の一人であった男。
そして、『バットマン』にとっては本当に僅かな心を許せる『戦友』であり、『理解者』であった男。
その彼が、死んだのだ。
その彼が、死んだのだ。
「…………」
不思議と、悲しみも怒りもわかない。涙も出なかった。
有り得ない事では無かった。“あの”『ポイズン・アイビー』すら、読み上げられた死者の名簿の中にあったのだ。
如何に鋼の意志を持った警察官であったとしても、彼が死ぬ事は充分にありえた事なのだ。
有り得ない事では無かった。“あの”『ポイズン・アイビー』すら、読み上げられた死者の名簿の中にあったのだ。
如何に鋼の意志を持った警察官であったとしても、彼が死ぬ事は充分にありえた事なのだ。
この殺し合いの場に限った話では無い。
バットマンとゴードンの相手にしていたゴッサムの闇は余りに深く、そしてどす黒い。
命を狙われ、死に瀕した経験も、もはや両手の指で数える事が出来ない程であった。
いつも、死と隣合わせだった。そして自分も、ゴードンも、それを了解していた。
バットマンとゴードンの相手にしていたゴッサムの闇は余りに深く、そしてどす黒い。
命を狙われ、死に瀕した経験も、もはや両手の指で数える事が出来ない程であった。
いつも、死と隣合わせだった。そして自分も、ゴードンも、それを了解していた。
その上で、自分達は戦い続けて来たのだ。
『悪』と――――
『悪』と――――
そしてゴードンは死んだ。
病んだ社会、どうしようもない世界を、その病巣を最前線で見ながら、戦い続けた男は死んだのだ。
『ジェイソン=トッド』と同じ様に、自分を置いて先に逝ってしまった。
病んだ社会、どうしようもない世界を、その病巣を最前線で見ながら、戦い続けた男は死んだのだ。
『ジェイソン=トッド』と同じ様に、自分を置いて先に逝ってしまった。
この、終わりの無い、血を吐きながら続けるマラソンの様な、戦いの最中で。
バットマンの肩に、戦友の死が、重みとなってのしかかる。
暗い視界は暗さを増して、天井が酷く低くなった様に錯覚する。
まるで、自分を押し潰さんとせんが為に。
空気は、その冷たさを増して、彼の肺腑を穿つ。
暗い視界は暗さを増して、天井が酷く低くなった様に錯覚する。
まるで、自分を押し潰さんとせんが為に。
空気は、その冷たさを増して、彼の肺腑を穿つ。
もう、止めにしないか――――心の中で誰かが囁く。
何も変わらない『ゴッサム』
また一人、また一人と欠けて行く戦友達。
自分の元を去った、ディック・グレイソン
悪に堕ちた、ハーヴィー=デント。
道化師に殺された、ジェイソン=トッド。
そして、ゴードン……
また一人、また一人と欠けて行く戦友達。
自分の元を去った、ディック・グレイソン
悪に堕ちた、ハーヴィー=デント。
道化師に殺された、ジェイソン=トッド。
そして、ゴードン……
これまでの戦いに意味はあったのか?
自分達は、対症療法を続けてきただけではないのか?
彼らの死に、本当に意味などあったのか?
自分達は、対症療法を続けてきただけではないのか?
彼らの死に、本当に意味などあったのか?
凄まじい、徒労感。
―――お前はもう充分やった
―――誰にも感謝されずとも
―――時に汚なくののしられ、蔑まれようとも
―――『正しい』ことをやってきた筈だ
―――もう充分だろう
―――戦いの果てに、誰にも看取られず、こんな地獄で死ぬのが俺達の運命(さだめ)なら
―――例え、途中で投げ出しても
―――誰にも感謝されずとも
―――時に汚なくののしられ、蔑まれようとも
―――『正しい』ことをやってきた筈だ
―――もう充分だろう
―――戦いの果てに、誰にも看取られず、こんな地獄で死ぬのが俺達の運命(さだめ)なら
―――例え、途中で投げ出しても
―――誰も……
囁きはそこで止まる。
一匹の蝙蝠が意識を過り、
銃声と共に、父と母は血の海に沈む。
一匹の蝙蝠が意識を過り、
銃声と共に、父と母は血の海に沈む。
バットマンは膝をつかない。
バットマンは立ち上がる。
その、マスクに隠されぬ口元に浮かぶのは、獣の様な牙剥く微笑み。
バットマンは立ち上がる。
その、マスクに隠されぬ口元に浮かぶのは、獣の様な牙剥く微笑み。
◆
『――――あなたが誰かは知らないが、信じて欲しい。
これが連中の策略でない事を証明する手だては無いが、構うものか。
私は私だ。
あなたが誰かは知らないが、愛している。
鉛筆が一本だけある。
連中に見つからなかった小さな鉛筆。
私は女だ。体の中に隠した。
二度とこんなチャンスがあるとは思えないから、私の事を洗いざらい書いておこう。
これは私の書く唯一の自伝だ。
それをトイレットペーパーに書いてるなんて……
これが連中の策略でない事を証明する手だては無いが、構うものか。
私は私だ。
あなたが誰かは知らないが、愛している。
鉛筆が一本だけある。
連中に見つからなかった小さな鉛筆。
私は女だ。体の中に隠した。
二度とこんなチャンスがあるとは思えないから、私の事を洗いざらい書いておこう。
これは私の書く唯一の自伝だ。
それをトイレットペーパーに書いてるなんて……
私は1957年ノッティンガムで生まれた。雨の多い土地だ。
11歳試験に通って女子用グラマースクールに入った。
女優になりたいと思っていた。
学校で、最初のガールフレンドが出来た。
名前はサラ。
その時、私は15で彼女は14だったが、同じワトソン先生のクラスにいた。
手の綺麗な子だった。
生物学教室で瓶詰めのウサギの胎児を眺めながら、
ハード先生が、「それは思春期のはしかの様なものだ、いずれ卒業する」
と言うのを聞いた。サラは卒業したが…私はしなかった。
1976年、私は隠すのをやめ、当時の恋人クリスティンを両親に紹介した。
1週間後、演劇学校に通うためロンドンに引っ越した。
母は心を引き裂かれたと詰った。
だが大事なのは、自分に誠実である事だと思ったのだ。
そんなに身勝手だろうか?
それは自分に残された最後の財産だ。
最後の、わずかな1インチだが…その中でだけは自由でいられる。』
11歳試験に通って女子用グラマースクールに入った。
女優になりたいと思っていた。
学校で、最初のガールフレンドが出来た。
名前はサラ。
その時、私は15で彼女は14だったが、同じワトソン先生のクラスにいた。
手の綺麗な子だった。
生物学教室で瓶詰めのウサギの胎児を眺めながら、
ハード先生が、「それは思春期のはしかの様なものだ、いずれ卒業する」
と言うのを聞いた。サラは卒業したが…私はしなかった。
1976年、私は隠すのをやめ、当時の恋人クリスティンを両親に紹介した。
1週間後、演劇学校に通うためロンドンに引っ越した。
母は心を引き裂かれたと詰った。
だが大事なのは、自分に誠実である事だと思ったのだ。
そんなに身勝手だろうか?
それは自分に残された最後の財産だ。
最後の、わずかな1インチだが…その中でだけは自由でいられる。』
◆
―――みんなに『笑顔』でいて欲しい
―――ただ、それだけが望みだった
―――だけど
―――ただ、それだけが望みだった
―――だけど
『“テンマ”っ!貴様っ!』
その言葉を最後に、ぶつ切り状に放送は終えられた。
それは、グリマー、のぞみ、善吉の、三人の死体を、丁度、街外れの森に埋め終えた所であった。
それは、グリマー、のぞみ、善吉の、三人の死体を、丁度、街外れの森に埋め終えた所であった。
―――『12人』
のぞみ、善吉、グリマーらを含めての、これまでに、この『実験』の生んだ死者の数であった。
それは、未確認達との戦いの最中に出た死者に比べれば、随分と少ない数かもしれない。
しかしである。
のぞみ、善吉、グリマーらを含めての、これまでに、この『実験』の生んだ死者の数であった。
それは、未確認達との戦いの最中に出た死者に比べれば、随分と少ない数かもしれない。
しかしである。
―――『お前に、仮面ライダーである資格はない』
『クウガ』とよく似た姿をもった戦士…『本郷猛』に言われた言葉が、五代雄介の胸の傷を抉る。
未確認生命体第42号との戦いのさなかで覚えた、意識を覆い尽くす様な怒りと、
それと同時に、心をそのまま深海へと沈めてしまった様な哀しみが、
五代の心の内に渦巻いて、酷い吐き気がした。
未確認生命体第42号との戦いのさなかで覚えた、意識を覆い尽くす様な怒りと、
それと同時に、心をそのまま深海へと沈めてしまった様な哀しみが、
五代の心の内に渦巻いて、酷い吐き気がした。
「――――『12人』か」
「多いか少ないかは解らないが……」
「いずれにせよ―――」
「多いか少ないかは解らないが……」
「いずれにせよ―――」
五代の隣で、吉良吉影が呟く。
その内心はどうあれ、その顔は傷ましそうに歪められている。
その内心はどうあれ、その顔は傷ましそうに歪められている。
―――『12人』
その数字が、その数の死が、その数の人生が、五代の肩に圧し掛かる。
その数字が、その数の死が、その数の人生が、五代の肩に圧し掛かる。
―――『お前に、仮面ライダーである資格はない』
その言葉が、またも胸を刺す。
未確認との戦いの際にも、何度も感じた無力感。
嗚呼……それでもなお。
嗚呼……それでもなお。
「吉良さん」
五代が、傍らの吉良へと話しかけた。
「さっきも言いましたけど……俺、改めて言いますよ」
―――恐れるだけの歴史をゼロに巻き戻す英雄
―――『闇の種族/グロンギ』を討つ『凄まじき戦士』
―――『闇の種族/グロンギ』を討つ『凄まじき戦士』
―――にも関わらず、誰よりも優しく、誰よりも暴力を嫌う男
それでもなお、男が戦う事を選ぶのは―――
それでもなお、男が戦う事を選ぶのは―――
「俺、戦います」
「吉良さんや折原さんのいう、善い人たちのグループを作って、こんな事をする奴らと……戦います」
「吉良さんや折原さんのいう、善い人たちのグループを作って、こんな事をする奴らと……戦います」
―――ただひたすらに、はるかなる愛にかけて
「だから見てて下さいよ」
「俺の――――『変身』」
「俺の――――『変身』」
そうして、五代は、親指を立てた。
その顔に、悲壮さえ感じられる笑顔を浮かべながら。
その顔に、悲壮さえ感じられる笑顔を浮かべながら。
◆
『……ロンドン…ロンドンでは幸せだった。
1981年にシンデレラのダンディニ役をやった。
最初の出演だった。
世界は目まぐるしく変転し、熱いライトの向こうに見えない観客がひしめていて、何もかもが魅力的だった。
エキサイティングだったが、私は孤独だった。
夜にはクルーインや他のクラブに行ったが、そこでもあまり溶け込めなかった。
どこに行っても落ち着かなかった。
そういう場所に集まる人の大部分は、ただゲイである事に満足していた。
私はそれ以上を求めていたのだ。
仕事はうまくいった。
映画に出て、やがて大きな役がつきはじめた。
1986年には「ソルト・フラッツ」という映画に出演した。
賞は取ったが、客足はさっぱりだった。
その仕事でルースに出会った。
私達は愛し合った。
同棲して、ヴァレンタインにはバラを贈ってくれた。
満ち足りていた。人生最良の3年間だったと思う。
1988年に戦争があった。
それからバラは手に入らなくなった。
誰の手にも…』
1981年にシンデレラのダンディニ役をやった。
最初の出演だった。
世界は目まぐるしく変転し、熱いライトの向こうに見えない観客がひしめていて、何もかもが魅力的だった。
エキサイティングだったが、私は孤独だった。
夜にはクルーインや他のクラブに行ったが、そこでもあまり溶け込めなかった。
どこに行っても落ち着かなかった。
そういう場所に集まる人の大部分は、ただゲイである事に満足していた。
私はそれ以上を求めていたのだ。
仕事はうまくいった。
映画に出て、やがて大きな役がつきはじめた。
1986年には「ソルト・フラッツ」という映画に出演した。
賞は取ったが、客足はさっぱりだった。
その仕事でルースに出会った。
私達は愛し合った。
同棲して、ヴァレンタインにはバラを贈ってくれた。
満ち足りていた。人生最良の3年間だったと思う。
1988年に戦争があった。
それからバラは手に入らなくなった。
誰の手にも…』
◆
バットマンは膝をつかない。
彼は、アーチャーを援護する為に、再び下水道を駆け始める。
時間経過から考えるに、勝敗は兎も角、もう戦いは終わっているかもしれない。
それでも、彼は、その足を止める事は無い。
彼は、アーチャーを援護する為に、再び下水道を駆け始める。
時間経過から考えるに、勝敗は兎も角、もう戦いは終わっているかもしれない。
それでも、彼は、その足を止める事は無い。
ジェームズ=ゴードンは死んだ。
ならば、だからこそ、道半ばで逝った戦友の死を無意味にしない為にも、自分は走り続けなければならない。
彼の魂の安らぎの為にも、この許されざる『実験』を打破せねばならない。
ならば、だからこそ、道半ばで逝った戦友の死を無意味にしない為にも、自分は走り続けなければならない。
彼の魂の安らぎの為にも、この許されざる『実験』を打破せねばならない。
―――『バットマン』に止まる事は許されない
―――この世から全ての『悪』が消え去る、その在り得ざる時まで
―――この五体が砕け散って、戦いの果てで地に斃れ伏す、その時まで
―――この世から全ての『悪』が消え去る、その在り得ざる時まで
―――この五体が砕け散って、戦いの果てで地に斃れ伏す、その時まで
バットマンは走る。
その足を支えるのは、とるにたりない…ちっぽけな『信念』。
その足を支えるのは、とるにたりない…ちっぽけな『信念』。
五代雄介、『クウガ』は膝をつかない。
彼もまた、この『実験』を打ち破るべく、動きだす。
これ以上、誰かが犠牲にならない為に。
彼もまた、この『実験』を打ち破るべく、動きだす。
これ以上、誰かが犠牲にならない為に。
―――こんな馬鹿げた事の為に
―――もうこれ以上、誰かが傷つき、命を奪われ、泣いているのを
―――自分はこれ以上、許す事が出来ないから
―――もうこれ以上、誰かが傷つき、命を奪われ、泣いているのを
―――自分はこれ以上、許す事が出来ないから
誰かの『笑顔』を護る為に。
その親指を天へと立てて、哀しみを越えて、『青空』となる為に。
その親指を天へと立てて、哀しみを越えて、『青空』となる為に。
『凄まじき戦士』は歩きだす。
その足を支えるのは、とるにたりない、ちっぽけな『愛』。
その足を支えるのは、とるにたりない、ちっぽけな『愛』。
―――その陰で、記憶の無い亡霊は、一人我が道を往き
―――怪物を心の奥に宿した少女は、未だ眠り姫を演ず
―――怪物を心の奥に宿した少女は、未だ眠り姫を演ず
◆
『……1992年、連中はゲイを狩り始めた。
ルースも食べ物を探しに出て捕まった。
なぜ私達をそんなに恐れる?
彼女は煙草を押しつけられて、私の名を出した。
私に誘惑されたという調書にも署名した。
彼女を責めはしなかった。
愛していたからだ。しかし彼女は…自分を責めた。
彼女は獄中で自殺した。
最後の1インチを捨てて、私を裏切った事に耐えらえなかったのだ。
ああルース…
私も投獄され、私の映画は焼き捨てると言われた。
髪を剃られ、顔を洗面器に漬けられ、レズにまつわるジョークを浴びせられた。
薬を投与された。
舌の感覚がなくなった。口も利けない。
リタというゲイの女性もいたが、2週間前に死んだ。
私も長くはないだろう。
こんなひどい場所で人生を終えるとは思わなかった。
だが少なくとも3年間はバラに囲まれて暮らし、誰にも詫びなかったのだ。
私はここで死ぬ。
私の全ては消え去る。
1インチを除いて。』
ルースも食べ物を探しに出て捕まった。
なぜ私達をそんなに恐れる?
彼女は煙草を押しつけられて、私の名を出した。
私に誘惑されたという調書にも署名した。
彼女を責めはしなかった。
愛していたからだ。しかし彼女は…自分を責めた。
彼女は獄中で自殺した。
最後の1インチを捨てて、私を裏切った事に耐えらえなかったのだ。
ああルース…
私も投獄され、私の映画は焼き捨てると言われた。
髪を剃られ、顔を洗面器に漬けられ、レズにまつわるジョークを浴びせられた。
薬を投与された。
舌の感覚がなくなった。口も利けない。
リタというゲイの女性もいたが、2週間前に死んだ。
私も長くはないだろう。
こんなひどい場所で人生を終えるとは思わなかった。
だが少なくとも3年間はバラに囲まれて暮らし、誰にも詫びなかったのだ。
私はここで死ぬ。
私の全ては消え去る。
1インチを除いて。』
◆
それは『正義』か
それは『愛』か
それは『矜持』か
それは『信念』か
それは『愛』か
それは『矜持』か
それは『信念』か
この『実験』の抗う者達の、それぞれ抱くモノは違うだろう。
しかし、そうだとしても唯一つだけ確かな事がある。
ほんの、とるにたりないモノ。心の底に残った『1インチ』。
それがある限り、それを捨てない限り、人は決して何かに屈する事は無い。
例え、どんなモノが、どんな敵が、どんな運命が、彼らに襲いかかろうとも
しかし、そうだとしても唯一つだけ確かな事がある。
ほんの、とるにたりないモノ。心の底に残った『1インチ』。
それがある限り、それを捨てない限り、人は決して何かに屈する事は無い。
例え、どんなモノが、どんな敵が、どんな運命が、彼らに襲いかかろうとも
―――とるにたりないもの
―――最後に残った『1インチ』
―――最後に残った『1インチ』
しかし、これこそが『最後の道しるべ』
これがある限り、彼らは戦い続けるだろう。
例えその身が、業火に焼かれようとも――――
その先に、辛苦艱難が、時に『死』すらが待ちうけようとも
これがある限り、彼らは戦い続けるだろう。
例えその身が、業火に焼かれようとも――――
その先に、辛苦艱難が、時に『死』すらが待ちうけようとも
彼らの歩みは止まらない。
誰にも、止める事は出来ない。
誰にも、止める事は出来ない。
◆
『――――1インチ
小さくてもろいが、最後まで守り通す価値のある唯一の物
見失ったり、売ったり、手放してはならない。
連中に奪わせてはならないのだ
あなたが誰なのかは知らないし、男か女かもわからない。
会う事も、抱き合って泣く事も、一緒に飲む事もないだろう。
それでも…あなたを愛している
あなたが生きて出られる事を祈る
世の中がよくなって、人々の手に再び渡る事を祈っている
あなたにキスできたらいいのに
小さくてもろいが、最後まで守り通す価値のある唯一の物
見失ったり、売ったり、手放してはならない。
連中に奪わせてはならないのだ
あなたが誰なのかは知らないし、男か女かもわからない。
会う事も、抱き合って泣く事も、一緒に飲む事もないだろう。
それでも…あなたを愛している
あなたが生きて出られる事を祈る
世の中がよくなって、人々の手に再び渡る事を祈っている
あなたにキスできたらいいのに
――ヴァレリー 』
―――さる収容所で殺された一人の女性の手記より
【F-9/下水道内(G-9の直ぐ側):朝】
【バットマン@バットマン】
[属性]:正義(Hor)
[状態]:瓦礫による怪我、落下によるダメージ
[装備]:バットスーツ
[道具]:基本支給品、グラップリングフック@バットマン、瞬間接着剤@現実
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いをせず、悪漢に襲われている者がいれば助け、この実験を打破する。
1:アーチャーの援護に向かう
2:雪輝と再合流した際、話がしたい。
3:ジョーカー、悪魔将軍等の動向に注意。
[属性]:正義(Hor)
[状態]:瓦礫による怪我、落下によるダメージ
[装備]:バットスーツ
[道具]:基本支給品、グラップリングフック@バットマン、瞬間接着剤@現実
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いをせず、悪漢に襲われている者がいれば助け、この実験を打破する。
1:アーチャーの援護に向かう
2:雪輝と再合流した際、話がしたい。
3:ジョーカー、悪魔将軍等の動向に注意。
【F-6/市街地のはずれ:朝】
【五代雄介@仮面ライダークウガ】
[属性]:正義(Hor)
[状態]:疲労(中)
[装備]:アマダム
[道具]:基本支給品、サバイバルナイフ、鉄パイプ
[思考・状況]
基本行動方針:これ以上の犠牲者を出す事無く、この実験を止める
1:悪と戦い、倒す
2:Horと見た人を仲間に加え、Isiと見た人を保護する。
3:臨也、吉良を守る。
4:臨也を警戒。
[属性]:正義(Hor)
[状態]:疲労(中)
[装備]:アマダム
[道具]:基本支給品、サバイバルナイフ、鉄パイプ
[思考・状況]
基本行動方針:これ以上の犠牲者を出す事無く、この実験を止める
1:悪と戦い、倒す
2:Horと見た人を仲間に加え、Isiと見た人を保護する。
3:臨也、吉良を守る。
4:臨也を警戒。
[備考]
登場時期は原作35話終了後(ゴ・ジャラジ・ダを倒した後)。
クウガの力の制限については、後の書き手にお任せします。
ペガサスブラストで火器の残弾が減るかどうかは後の書き手にお任せします。
登場時期は原作35話終了後(ゴ・ジャラジ・ダを倒した後)。
クウガの力の制限については、後の書き手にお任せします。
ペガサスブラストで火器の残弾が減るかどうかは後の書き手にお任せします。
【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】
[属性]:悪(Set)
[状態]:健康、記憶喪失
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、Queenの楽曲三つが入ってるCDとそれが入ってるウォークマン
爆弾の作り方が書いてある本 ビデオカメラ@出典不明
[思考・状況]
基本行動方針:生き残り、平穏の中で幸福を得る
1:爆弾の起爆装置……? 私の本質とは一体……。
2:コロッセオに向かい、Horと見た参加者を擬似Hor集団に加え、Isiと見た参加者を保護する。
3:自分の"本質"を知り、"抑えられない欲求"を解消したい。
4:『東方仗助』と『空条承太郎』はなんだか危険な気がするので関わりたくない
5:首絞め……惜しかった……。
[属性]:悪(Set)
[状態]:健康、記憶喪失
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、Queenの楽曲三つが入ってるCDとそれが入ってるウォークマン
爆弾の作り方が書いてある本 ビデオカメラ@出典不明
[思考・状況]
基本行動方針:生き残り、平穏の中で幸福を得る
1:爆弾の起爆装置……? 私の本質とは一体……。
2:コロッセオに向かい、Horと見た参加者を擬似Hor集団に加え、Isiと見た参加者を保護する。
3:自分の"本質"を知り、"抑えられない欲求"を解消したい。
4:『東方仗助』と『空条承太郎』はなんだか危険な気がするので関わりたくない
5:首絞め……惜しかった……。
[備考]
登場時期は原作で死亡した直後。
記憶の大半を失い、スタンド『キラークイーン』を自分の意思で出せなくなり、その存在も不認知です。
なんらかのきっかけで再び自在に出せるようになるかどうかは、後の書き手にお任せします。
ビデオカメラには由乃が善吉・のぞみ・グリマーを殺害してご褒美を貰うまでの映像が記録されています。
ビデオカメラの出典・詳細は、後の書き手にお任せします。
登場時期は原作で死亡した直後。
記憶の大半を失い、スタンド『キラークイーン』を自分の意思で出せなくなり、その存在も不認知です。
なんらかのきっかけで再び自在に出せるようになるかどうかは、後の書き手にお任せします。
ビデオカメラには由乃が善吉・のぞみ・グリマーを殺害してご褒美を貰うまでの映像が記録されています。
ビデオカメラの出典・詳細は、後の書き手にお任せします。
【ニナ・フォルトナー@MONSTER】
[属性]:その他(Isi)
[状態]:気絶
[装備]:護送車@DEATH NOTE
[道具]:基本支給品一式、ハンドガン
[思考・状況]
基本行動方針:
1:気絶中
[備考]
ジョーカーの名前を知りません
[属性]:その他(Isi)
[状態]:気絶
[装備]:護送車@DEATH NOTE
[道具]:基本支給品一式、ハンドガン
[思考・状況]
基本行動方針:
1:気絶中
[備考]
ジョーカーの名前を知りません
時系列順で読む
Back:正義の味方 ‐Crime avenger‐(前編) Next:[[]]
投下順で読む
Back:正義の味方 ‐Crime avenger‐(前編) Next:[[]]
手に入らない遠き夢 | バットマン | [[]] |
幼気 | 五代雄介 | [[]] |
吉良吉影 | [[]] | |
ニナ・フォルトナー | [[]] |