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detective work ◆jtfCe9.SeY


考えろ。
ただ、ひたすらに考えろ。

生き残る為に。
犠牲者を出さない為に。

自分がすべき事を見つけだせ。


このふざけた実験の中で、自分がすべき役割は?
自分はどう動けばいい?


考えろ。

考えて、考えて、見つけだせ。




――――にかけて。









◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


雲一つ無い、星月夜。
星が爛々と輝く空の下、少年は其処に居た。
神が磔にされた十字架の前で、目を瞑りながら。

だが、少年は決して神に祈りなど捧げていない。
神頼みなど、ただの逃げるだけの行為でしかない。
今、自らがすべき事はそれでは無い事ぐらい解っている。

だからこそ、少年は最も自分が得意な事を行っていた。
考え、そして謎を解き明かし、真実を明らかにする事。

それは、推理と呼ばれるモノだった。

そう、推理を少年は最も得意とする。


少年の名は、金田一一。
かの名探偵、金田一耕助の孫であり、彼もまた祖父譲りの推理力を持っている。
少年は数多の難事件をその推理力で、謎を解き、解決していった。


自分が信じる正義にかけて。


それはきっと、この実験場でも決して変わりはしない。


どれ位の時間、少年は考えていただろうか。
長いとも短い時間の後、少年は静かに目を開いた。
目には強い意志を灯らせながら、一枚のメモを取り出す。
そして、備え付けてあった鉛筆を手にし、さらさらと其処に何かを書き出した。

『七瀬美雪→Isi 剣持勇→Isi or Hor』

書き出したのは、彼がよく知る名前。
大切な幼馴染と、頼りになる刑事の名前だった。
幼馴染の名前を書き出した瞬間、指が震えたが、それを強引に押さえ、最後まで書ききった。


『高遠遙一』

次にその名前を書いて、少年は逡巡する間もなく、

『Set』

強く、そう書き殴った。
まるでそれしか考えれない。
少年はそう強く思いながら、暫くその名前を睨みつけていた。


『金田一一』

最後にゆっくりと自分の名前を書き出す。
少年は、自分の名前をじっくり見つめ、そして


『Hor』


迷い無く、絶対の意志を持って。


少年は、自分の名前を『正義』と位置づけた。









◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇








さて、少年は何故、自分達の名前をグループ訳をする事が出来、グループの意味を理解できたのだろうか。
それは、とても単純な事である。

最初に集められた場所で言われた事とルールブックに書かれた事をまず、自分の中でよく咀嚼し考えた。
その上で与えられた言葉に詰められた謎と疑問が少年の中で浮かび上がってきた。
少年は、その謎と疑問を考え、ただひたすらに推理する。
そして、推理の上で得た閃きと確証を頭の中で結び付けていく。

その結果、少年はまずグループに分けられた事、そのグループの意味の謎に着目した。
少年は、Hor、Set、Isiという言葉の意味については理解できなかった。
少なくとも日本語と英語でない事は理解できたのだが、自分の知識にその言葉の意味が解るものは存在しなかったのである。
だが、少年は其処で諦めはしない。

他に残されたヒントは沢山あった。
それは各グループの勝利条件である。

『Horグループは、Setを全て殺すか、Isiを助け、実験終了時まで一人でも生かしておくこと。
 Setグループは、Horに属する者を皆殺しにすること。
 Isiグループは、ただ時間内生き残ること。』

この三つを踏まえ、少年は此処からもう一つ与えられた情報とこの勝利条件を照らし合わせした。
その情報とは、参加者の名簿だった。
名簿には少年の名前で見知った三つの名前。

金田一一、高遠遙一、七瀬美雪、剣持勇。

自分自身も含めたこの四人の事なら少年は深く理解している。
それ故に、この四人に最も会うグループを振り分ける事ができた。

まず、簡単に振り分ける事が出来たのが七瀬美雪であった。
自分の大切な幼馴染で、幼馴染以上の感情を抱いてる女の子。
彼女の事ならば、少なくともこの殺し合いの中では最も理解している。

彼女は善良で、人を殺す事も出来ないし、そんな力なんて存在しない。
共に巻き込まれた数々の実験でも彼女を少年は護ってきた。
そう、まさに『護られるべき弱い人間』である。

それを考えると、SetやHorに当てはまる訳が無いのだ。
彼女が所属するグループは、Isiしか有り得ない。

そして、七瀬美雪が『護られるべき弱い人間』ならば、Isiはそのまま『護られるべき弱い人間』になるだろう。

勿論、まだそうであると決め付けるにはサンプルケースが少ない。
あくまで、今の時点でそう判断できるという仮の位置づけでしかない。
だが、今はその仮の判断で少年は進めていく。
断定するのは充分な証拠が集まった後でいいのだから。


次に剣持勇の事を彼は考える。
剣持勇は警察の第一課の刑事だ。
色々な縁があって今では、最も仲がいい刑事といっても差し支えがない。
剣持は、良くも悪くも古い刑事のタイプともいえる。
情に厚く、自分の職務に誇りを持ち、自分の正義を信じる人間だ。
そんな男だからこそ、少年も信頼をしているのだが。

その剣持を当て嵌めるというのなら、少なくとも現時点では二つのグループに当てはまるだろう。
彼が正義を信じ、市民を護る刑事という面をクローズアップされていうのなら、Horに当てはまる可能性がある。
Horは、Isiを『護られるべき弱い人間』とするならば、その人間を護らなければならない。
刑事は、正しく弱い市民を護る力とそれを行う正義を持っている。
ならば、Horは『力を持ち、正義感が溢れる人間』となる可能性があるのだ。

とはいっても、HorはSetを殺さなければならない。
それを考えると、また断定はできない。
逆に、現時点では、どの程度が『力』と言えるかわからないのだ。
銃撃の訓練や柔道をしているだけでは力とは言えるか解らない。
それ故に、まだ剣持はIsiに当てはまる可能性はある。
最も少年はその可能性は低いと思っているが。


そして、高遠遙一。
自分とは交わらない平行線に位置する男。
少年の名にかけて、捕まえないといけない男だった。
あの男は殺人を芸術と称し、行いまた殺人を教唆していく。
容赦なく人を殺し、欺く快感に酔う男。
決して交わらない平行線上に居る双子ともいえる存在。

その男を、少年は迷い無くSetに位置させる。
Setの目的は単純だ。
ただ、皆殺しをすればいい。
例え、Isiが全滅しようが、Setには関係ないのだ。
殺して、殺して、その先に自分が残っているだけでいい。

そう、殺す事だけを目的にした『殺人者である悪』ともいえるグループなのかもしれない。
それならば、高遠はSetでしか有り得ない。
Isiの可能性もあるが、少年はその可能性を信じる気にはなれない。
それはもはや、本能ともいえる所から来た事かもしれない。
しかしながらも、それでも理性的に他の可能性も、少年は視野に入れる事はできた。
一つの感情に支配されてしまえば、致命的なミスに繋がる可能性すらあるのだから。





最後に自分自身、金田一一。
名探偵の孫と言われ続け、数々の事件を解決してきた。
例え、どんな理由であっても、犯人と謎を暴いていった。
もはや、それが自分自身の役目であるかのように。
それは、ちゃんとした自分自身の意志、そして『正義』の元に。


ならば、だ。

自分が位置する場所は『悪』であるSetの対極である『正義』のHorでしかない。
例え、自分に力が無くても、この意志と信念だけは否定できるものではなかった。
それよりに、少年はあくまで、自分自身をHorと置く。
それに、自分にだって力はある。
推理をし、謎を暴き真実を導き出す『力』が。

だからこそ、少年は、金田一少年は自分を『正義』とおいた。


最も、彼はHorの目的である、Setの皆殺しを行う事などする気は毛頭無かった。
もし、目的の為に人を殺してしまったら、それはSetである『悪』と同じでしかないのだから。
故に美雪のような弱いIsiを護る。
少年はそう心に強く誓った。


こうして、少年は情報と謎を整理し、吟味し、そして推理した結果。
彼の中で一つの回答と真実を得る事ができた。
最も、これが全て正しいとは言い切れない事は少年自身も理解している。

実際問題、今まで考えた事も未だあくまで仮説の域を超えないのだ。
それを断言できる証拠など、今はまだ一つも無いのだから。
自分がHorである証拠も、美雪がIsiである証拠も無い。
故に、少年は自分が出したグループ訳を一先ず、一つの仮説としておく。
その仮説を前提にしつつも、その仮説が間違っている事も含め、反証も容易をしておきながら。少年は行動する事にしなければならない。


故に、もっと手がかりや情報を手に入れ、その上に浮かび上がる謎を解決しなければならない。
だが、その先にはきっとただひとつの真実があると信じて。

まだ、少年には明らかに出来ない謎が沢山ある。

主催者がこの殺し合いを実験と称したは何故かという謎。
そもそも、この殺し合いを起こした理由は何かという謎。
そして、その結果、得られるものは何かという謎。

それを解き明かす手がかりはまだ、ない。

だが、少年は、諦めない。


謎の先にある真実を手に入れるために。
少年は謎を全て解き明かすのだ。

この殺し合いという事件を解決する。


金田一は少年は意志を改めて強く持ち、そして神の前に誓う。


そして――――


「ジッチャンの名にかけて!」


この謎を解く事を、自分の中に流れる名探偵の血にかけて。


少年は、殺し合いの舞台に降り立ったのだ。


【Fー1 教会内部/一日目・深夜】
9.

【金田一一@金田一少年の事件簿】
 [属性]:正義(Hor)
 [状態]:健康
 [装備]:なし
 [持物]:デイパック、基本支給品、支給品1~3(本人確認済み)
 [方針/目的]
  基本方針:自分の信じる正義の下、謎を解き明かす。
  0:自分をHorと推測し、それを前提とし行動する。
  1:手がかりを集め、謎を解き明かす。
  2:Isiと合流したい。(美雪優先)
  3:高遠を警戒。
 [備考] ※美雪をIsi、剣持をHorかIsi、高遠をSetと推測し、それを前提に行動しています。
      またその推測が外れている可能性も視野に入れています。



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実験開始 金田一一 :金田一少年の冒険








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