JRPGを改善せよ?

私は以前こういう記事を見ました。



「JRPGを改善する10の方法」-海外からの提言

海外ゲームサイトが見る日本RPGの問題点とはどういったものなのでしょうか。

IGNは「JRPGを改善する10の方法」と題した記事を発表しました。「JRPG」とは「和製RPG」のことで、海外では喜ばしくない意味でも使用されます。これを改善するという10の方法を見ていきましょう。

10.街を活き活きとしたものにする
「JRPGの世界に住むことが想像できるだろうか。全ては静かで無菌の世界に見える。誰も行き交うことがないし、あなたが家やカゴをいじっても街の住人は気にしない。何でも売っている何件かの店があるだけで、あなたの家から遠くにいけばいくほど何らかの理由で売り物の価格は高くなる。ベセスダの『Fallout』『オブリビオン』といったゲームが成功した理由の一つは街を賑やかにしたこと。より重要なのは、街の住人はあなたに反応するだけでなく互いに反応することだ。我々はJRPGに西洋のRPGを真似して街を再設計することを望んでいるのではない。そうすればJRPGの魅力の幾つかは失われるだろう。だが、JRPGの街がアップグレードすべき時ではある」

9.無意味なプレイ時間稼ぎを止める
「あなたは世界を破滅の運命からほとんど救っており、究極の邪悪がいるダンジョンに挑むことになっている。あなたとあり得ない英雄たちのパーティは、これまでの50時間で戦ったあらゆるボスと再び戦わなければならない。RPGのプレイ時間を10~20時間伸ばす簡単な方法があり、それはダンジョンをリサイクルすることだ。一定レベルにならないと勝てないようにし、ランダムエンカウントのダンジョンを行き来することを強要する。我々はこれを“混ぜ物”と呼び、JRPGのつまらない所だと思っている。誰もこれを覚えていないし、好きではないし、楽しまない。こうしたものがあると、プレイヤーは遊ぶゲームのジャンルを変えてしまう」

8.古典的な顔グラフィック&メッセージウインドーの方式を止める
「JRPGをよく知るゲーマーでさえ、我々がJRPGを“物言う段ボールの切り抜き”と称することを認める。このクラシカルなメカニズムはキャラクターの顔グラフィックを表示するウインドーの下にメッセージウインドーを配置するが、これは事実上開発者がスプライトやキャラクターモデルをアニメーションさせないで済む方法だ。このテクニックが古びるのは早く、『Dragon Age』『マスエフェクト』といった西洋のRPGがフルアニメーションするインタラクティブダイアログシーケンスを実現する時、プレイヤーはRPGのストーリーにより多くの価値を期待する。開発者はもう手を抜くことができない。予算が問題であり、ダイアログのあらゆる部分にシネマティックな形を取れないなら、なぜ物語を語るユニークな方法を思いつかないのだろうか?物を言う段ボールの切り抜きは必要ではない」

7.一本道を止め、世界を探索する楽しさを入れる
「伝統的なJRPGで最も重要な要素は世界を探索すること。何本かのJRPGは世界の広い構造を残そうとするが、他の多くは悲惨なほどにこれを制限している。A地点からB地点へ行く際に自由な探索がないことをプレイヤーはしばしば指摘する。オープンワールドがゲーマーに人気を博していることを日本の開発者が知るには『Fallout3』のようなゲームを見るだけでいい。JRPGは未だ一本道の物語を持つが、ゲームプレイまで一本道になる必要はない」

6.ありがちなキャラクターを止める
「日本の開発者はキャラクターをデザインする際に類型的なものに頼るという不幸な習慣を持っている。魅力的な女魔法使い。孤独な剣士。いらいらさせるが愛らしい子供。鳥使いは毒のメイスを持ち、魅力的な鳥をペットに従える。彼らの全員に既に会ったことがある。我々は新しいなにかが欲しい。これはアニメ風デザインへの一般的な嫌悪ではない。むしろ逆だ。我々はアニメが好きで、日本的な美的感覚を愛する。だが、開発者は少し捻りを効かせ、見たことのないキャラクターを提示する必要がある。RPGのキャラクターは血液のようなものであり、プレイヤーがキャラクターへの愛を育て、深いレベルでゲーム経験に結びつけられない場合、我々はゲームがある程度失敗したと主張する」

5.ローカライズの際、声に配慮する
「日本のアニメやゲームで子供のような甲高い声は、洗練され心地よいトイレと同じくらいに一般的だ。だがこのスタイルは米国では異質だ。アメリカの声優や女優がこれを真似した場合は自然に聞こえない。ローカライズの際に手間がかかるかも知れないが、日本のRPGを移植しようとするパブリッシャーは西洋のユーザーに合うようにキャラクターの個性を適合させる必要がある。あなたが日本語音声に字幕(これは必ず歓迎されるオプションである)をつけないなら、幾つかの点を変えなければならない」

4.オンライン要素を導入する
「『Diablo』と『Borderlands』のようなゲームはゲーマーがオンラインを好むことを示した。MMORPGには過激な人気があり『World of Warcraft』は家庭でも楽しまれている。JRPGはこれらの設計理念を学び、オンライン要素を取り入れる必要がある。ゲームの範囲をマルチプレイヤーに拡大することは、ゲームを再プレイする価値を高める優れた方法だ」

3.自由にセーブさせる
「4時間かかる上にセーブポイントのないダンジョンは、かつてならOKだったかも知れない。これはテンションを上げるかも知れないが、今はもう通らない。望むままにゲームをセーブさせて欲しい。さらにセーブし忘れた時に備えていくつかのセーブポイントを用意して欲しい」

2.ありがちな物語を止める
「我々は何回小さな村から旅立つ孤独なティーンエイジャーの物語を見ただろうか。その村は何度盗賊に襲われただろうか。あなたのゲームの父は、あなたが暗黒に満ちた世界を救う運命にあると何回最後の瞬間に囁いただろうか。全てのJRPGがステレオタイプな物語という訳ではない。『ペルソナ』シリーズは日本人が本当に独創的になれることを示している。しかし、我々はストーリーテリングに関して若干の新しいものが欲しい。RPGの物語は基本的なセールスポイントの一つであり、ゲームを輝かせるものだ。なのになぜそれをリサイクルしようとするのだろうか。母親が子供を捜したり、幽霊が自分の死因を探るRPGというのはどうだろうか?我々が15秒で考えつくのだから、JRPGの開発者はもっと上手くやってくれるだろう」

1.戦闘を楽しく新しいものにする
「ストーリーとキャラクターと音楽はJRPGで重要な要素だが、絶対的に重要なのは戦闘システム。プレイヤーは様々なモンスターと戦うことに多くの時間を費やすため、戦闘システムは楽しめるように調整されている必要がある。しかしいくつかのJRPGは我々が何十年も見てきた「攻撃・魔法・アイテム・防御」の枯れ果てた伝統に頼っている」

しかし、待ってください。

オリジナリティが無くなっていっているのは問題です。

記号化が進んでいるのも認めましょう。

しかし、ここに書かれている"こうせよ"を実行したら一体どうなるでしょうか。

まるで西洋RPGになってしまわないでしょうか。

そうでなはく、私は日本のRPGの良さを保ったまま改善すべきだと思います。

街が生き生きしていなくてもいいじゃありませんか、其処に意味があるなら。

嘗て戦った相手が再登場、良いじゃありませんか、成長したキャラクターをかみ締める時間です。または嘗てのライバルの再挑戦受けて立ちましょう。嘗てのライバルもより強くなって現れるならどちらが強くなったのか勝負です。嘗てのライバルが同時に襲い掛かってくるなんてゾクゾクします、あんなに苦労して倒した相手が纏めてかかってくるなんて勝てるのか!? 問題はこれらが既にありきたりだということなのだと思います。

古典的な顔グラフィック&メッセージウインドーの方式を止める、ふむこれは一理あるかもしれません、反論は思いつきませんただ、其処に面白さを見出せるゲームなら別でしょうが。

一本道を止め、世界を探索する楽しさを入れる。一本道には一本道の安心感があります。投げっぱなしにせず、感動をもたらす自信があるならそうすべきです。

6.ありがちなキャラクターを止める、何故ありがちなのか、それは分身だからです。プレイヤーが感情移入するためには無味無臭、又はプレイヤーの精神に近いキャラクターを用意しなければなりません。だからこそ、主人公もその周りも無味無臭に近くなるのでしょう。
私は逆に最近のキャラクターは濃すぎると思います。特に最近評価の落ち込みの激しいFFでは、13のライトニングは余りにも自我がありすぎてまるで入り込めませんでした。
また感情移入という点においてFF12もそうでした、主人公はおいてけぼり何時までたっても脇役Aで世界に関われません。これでは感情移入しろというほうが無理です。

ローカライズの声、これは確かです。酷いです。海外版を買って酷いいキンキン声に、私は冗談ではなくボリュームをオフにしたほどです。

オンライン要素これは必要でしょうか、作品にはその場その場での立ち位置と言うものがあります。オンライン要素は"必要な物"、と言うものではなく"検討すべき物"であると私は考えます。

自由にセーブさせる。これはプレイヤーの我侭でしかないです。このような細かな調整は作る人間の考えるべきものだと思います。勿論、細心の注意を払ってですが。

ありがちな物語を止める。そう、全くその通りです。しかし万人に受ける物語には王道と言うものがあります。

流行り廃りは有る物の。

ラブロマンス、ヒーロー、人間の成長は何時の時代も受け入れられます。

物語に必要なのは序破急、感動、そしてほんの少しの残酷さだと思います。

戦闘を楽しいものにする、正にその通りです、しかしどの様なものを楽しいと感じるかは個人個人です。

FF10の戦闘は私は正に神だと感じるほど楽しい物でした。あれほど楽しい戦闘は私の中では嘗て在りませんでした。

私は以上の海外の意見は言ってみれば海外のニーズに合うように合わせろという意見だと感じます。

しかし、JRPGが勢いをなくしている理由は其処には無いと私は感じており。

そして、以上の10の問題を解決したとして、果たしてJRPGは売れるかと言うと。答えは否だと感じます。

何故ならJRPGの問題点は、JRPGの良さが出せなくなっていることに有るからだと私は感じるのです。

JRPGのよさ例えばそれはドラゴンクエストの様な成長。

ファイナルファンタジーの様なストーリー。

テイルズシリースの様な歌。

これ等は以下の理由で表現しづらくなっていると思います。

レベル製MMOが出て以来これをプレイし物凄い時間をかけて経験値を稼いで来た身としては、成長をするしんどささに正直、私などは正直もうレベルアップはしたくないと言うのが意本音で、レベル上げをするだけでストレスを感じる、最早その域なのです。

次に、感情移入が出来ない。

最近のゲームはそれぞれの理由でなかなか感情移入しにくと思います。どのゲームもステレオタイプのキャラを捨ててしまったせいか、なかなか入り込みにくいのです。

最後に歌に関して、これもスーパーファミコンの時代は凄いと思いました、けれど今のDVDは歌やアニメを保存する媒体で、その媒体にこれが入っていても何の驚きも感動も無いのです。残念なことです。

以上3つ。

私はJRPGが抱える問題とは、つまり本来の良さを忘れている部分と、時代がその表現方法を受け入れなくなっている部分だと思います。

そしてJRPGとして道を行くなら、もう一度JRPGとはなにが楽しかったのかを見直し、それを極めるか、時代に合わせた楽しさに変えていくかすべきなのだと思います。

勿論、日本でも西洋RPGを作るその道もありますが。






















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最終更新:2010年04月06日 19:44