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「プロローグ…「陰謀と被験者」」(2010/06/03 (木) 17:32:22) の最新版変更点
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――此処はとある或る事が原因で『砂漠化した未来』の『異世界』…。
全ての生命は危機に瀕しており…、人類や生物は『絶滅』に陥っていた…。
数少ない生き残りの人類や生物は地下へ避難し、何とか命を繋いでいた…。
だが、太陽を拝める日はもう来ないのかも知れないと嘆き、徒身を潜め、
過ごす日々を過ごしていた。
そんな中立ち上がり、最後の手段を試みようとする者も少なくなかった…。
耐え切れず、自らで自らの最後を成し遂げていく…。
虚しく、『残る亡骸』を残った者や生物等は見つめ、時には屠り、貪り喰うしかなかった…。
生命を繋ぐ為に…。食料は底を突いていた…。
それはしたくない行為…。でも、しなければ生きられない…。『苦しい選択』だった…。
そして、月日が流れ…。朝が来て、夜が来る…。その繰り返し…。
命を繋いで生存者達は朝や昼間には地下でひっそりと過ごし、夜になると地上へ向かう…。
地上は砂漠と化していて、朝や昼間には炎天下で、肌が焼け爛れてしまう為…、直射日光を避けるには
外へは夜のみ出る事しか出来ない状況だった。
何かを求め、彷徨い、朽ちていく…。其れを遠目で監視する影が一つあった…。
双眼鏡を片手にその影は何かを見ている…。怪しい笑みを浮かべながら…。
何かって？それは…その影にとっては貴重な動く資料でしかない目に映るモノである…。
その影は『目的のモノ』を得たのか、満面な笑みをし、其処を去った…。
…此処は荒廃した区域にある地下研究所。
外は砂漠化したが研究所は地下にある為、倒壊せずに済んだらしい…。
一部の生存者は其処へ避難していた…。主に生存した博士や研究者などが多く、其処で密かに
何かの研究をしていた…。その研究に先程のモノが使用されているのは言うまでもない…。
そう…。『生存者』を使った人体実験をしているのである…。
唯でさえ、今では『希少価値』とかしている人類を『研究対象』にするなど以ての外であるのに…、
彼等にとってはそれもあくまで『素材』としてしか見ていなかった。
そんな彼等を小さな檻の中でおどおどしながらじっと見つめてる視線…。
暗くて、表情まではよく見えないが…、見た所…？小柄な少女の様だった。
金茶色の髪と瞳。片目は鮮やかな深紅色。髪は背中まである…。少しウェーブが掛かった三つ編み。
幼い表情で彼等を見ていた。首と手足には『手錠』が掛けられていた…。
服は既に形が崩れ、まるで布切れを着てる様なモノである…。首には『被験者番号』が書かれたモノが下げられていた。
そう、この娘は『生存者』の一人で、この『人体実験』の為に…、『或る場所』から連れて来られた一人なのである…。
近くに居た研究員の一人が彼女に近付く…。手にはファイルが握られていた…。
少女は其れに気付き、少し警戒しながら檻の奥へ下がった。瞳には恐怖しかなかった…。
研究員はファイルを開き、口を開けた。
『…へぇ。この娘が…？被験者の一人の…』研究員はファイルを捲りながら呟く…。
ファイルには彼女についてが書かれている様だ…。
研究員はファイルを口に出して、読んだ。
『…えーと。名前は…』ファイルの中を指でなぞりながら読む。
丁度指が触れた所に名前があった。名前は…？
『…Roots…ルー…ツ。』…『Roots』…『ルーツ』と英語で書かれていた。
後、ファイルには写真が添付されていた…。何処か大人しい表情で見つめた彼女の写真が載っていた。
『…可哀想に。まだ幼いのに…、こんな実験の為に…身を捧げなければならないなんて…。』
研究員は溜息混じりに少女を見つめる。彼女はまだ10歳だった…。
『…出来るならば、代わってやりたいよ…』そう言いながら、研究員はファイルをテーブルに置き、項垂れた。
其れを余所に…？突然扉が大きく開いた…！？同時に扉が閉まる音も聴こえた…！？
『…ッ！？』研究員は驚き、其処へ目を向けた…！其処には…！？
一人の博士が立っていた…！…白衣を靡かせ、少女の檻を凝視しながら佇んでいた…。
研究員は最初はポカーンとした顔で見つめていたが…、何かを思い出して、焦った顔をした。
『…あ、貴方は…！『Dr.フェニックス』ではないですかぁ…！？何故此処へ！？』
研究員はその博士の名前を口にした。…『Dr.フェニックス』…、其れがその博士の名前…。
名前を呼ばれたその博士は研究員に目を向ける…。
『…いやぁ、御苦労…御苦労。』目線だけ檻の少女に戻し、研究員に声を掛ける博士。
声を掛けられ、お辞儀をする研究員を横目に博士は少女に近付く。表情はとても凄まじかった…！
とても人とは思えない形相で、少女を見つめていた…。口元が微かに笑っている…。
『…ほぉ。この小娘があの『場所』で無傷で居た少女か？』『…ッ！！？』
怯える少女を余所に物欲しそうに見ていた…！今にも連れ去りそうな眼で…！
『…Dr.フェニックス？如何が召された？』不思議に思い、尋ねる研究員。
その問いに応える様に博士は振り返り、斯う告げた…！『…この小娘は私の…『実験』に使うとしよう…！！』と…。
『…え？実験！？』あまりにも突然な発言に言葉に詰まる研究員。
…だが、そんな研究員を余所目に博士は行動を開始する。…そう、恐ろしい実験の始まりだった…。
…逃れる事の出来ない。…七年間の地獄の幕開けだった。
『…さぁ、始めようか。…私の『極秘実験』計画を…な！』笑みを浮かべ、少女に迫る博士。
少女は檻から引き出され、倒れ込む。逃げようにも逃げられない…！？
首と手足には手錠が嵌められ、身動きが取れない。少女に逃げる術はなかった。
『…ううっ。…怖い。』身体は震え、怯え。泣き叫ぶ事さえ、出来ない。
其の間に博士は彼女の頭を鷲掴んだ。そして、顔の前に引き寄せられた…！
『ひぃ…！？』恐怖に煽られ、低い叫びを放つ。
そして、其の後…。激しい痛みに襲われ、意識が途絶え、倒れた…。
『…フッ。…これで、長年の夢が叶う。』博士の手には注射器が握られていた…。
後、地獄の苦しみに彼女は耐えなくてはならないのである…。
編集中
