新名「アライグマ、いっかな。」 不二山「俺は小熊が見てーな。」
新名「やっぱゾウ、いいな。子どもの頃からずっと好き。」 不二山「そうだな。なんかデッカクて強そうで、ガキの頃とか憧れた。」 〇〇「そっか…そういう気持ちって、男の子だからかな?」 不二山「どうだろうな。やっぱ、デカくて強いのってカッコいいもんな。」 新名「そういう意味では、嵐さんはゾウになれたんじゃね?」
〇〇「あっ、ペンギン。飼育員さんの後、トコトコついていってるね♡」 新名「…なあ。ペンギンて不思議じゃね? 鳥なのに飛ばないし、泳ぐし。」 不二山「人間っぽい歩き方したり、フシギ生物だよな。」 新名「きっと中にちっちゃい人が入ってるんスよ。」 不二山「怖ぇよ。いたら見てみてぇけどさ。」
新名「レッサーパンダってマジかわいくね?」 〇〇「ふふっ、カワイイよね。つぶらな瞳がまた……」 不二山「パンダっつーか、アライグマっぽくねえ?」 新名「……パンダと同じクマ科じゃなくて、レッサーパンダ科ってのらしいぜ?」 不二山「小っせーのに、同じ名前の“パンダ”よりもオリジナリティがあるな。」
不二山「よし、行くぞ。やっぱ最初はアレだろ。」 新名「その方向って……まさか……アレ!?」
新名「ふー……」 〇〇「新名くん、どうしたの? 額に汗が……」 新名「あっ、ゴメン! 気にしなくていいから。」 不二山「新名。おまえまさか、これ……」 新名「嵐さん、言わないでおいてください……」
〇〇「ふぅ……やっぱりジェットコースターはスリル満点だね!」 不二山「うん。あとでもう一回乗ろうぜ。」 新名「……ハァ!? あのさ、他のにも乗らねぇともったいなくね?」 不二山「だから、他のに乗ったあとにまた乗る。イヤなら待ってろ。」 新名「……べつにイヤなんて言ってませんけど?」
不二山「直滑降とかループのときって、普段使わない筋肉をどんだけ使ってんだろうって思う。」 〇〇「調子にのって何回も乗るとあとで筋肉痛になるよね……」 新名「嵐さん、そんなこと考えながらこんなのに乗ってんだ…タフすぎ……」 不二山「そんなガチガチになって乗ってたら、脳みそが筋肉痛になるぞ?」 新名「いいんだもーん。脳みそ鍛えて、ガッコでイイ成績とるんだから。」
〇〇「はぁ……結構恐かったかも。」 新名「ま、マジパネェ……足のガクガク止まんねーし……」 不二山「面白かったじゃん。つーか、待ってりゃよかったのに。」 新名「……あとで話の輪に入れねぇほうがイヤ。てか、あれが面白いって嵐さんマジおかしいって!」 〇〇「不二山くんと新名にんはあまり遊園地の相性が良くないみたいだね……」
不二山「うーん、空気が美味い! 絶好の行楽日和だし。」 新名「山、すっげ紅葉してんじゃん。」
〇〇「わぁ……すごく綺麗!」 不二山「うん。まさに絶景ってやつだな。」 新名「うん。あ、はば学見えっかな?」 不二山「…………あ。あのビルの隙間から見えるの、そうじゃねぇ?」 新名「んー……いや、違うな。アレは余多高っスね。」
不二山「ここから街は見えるのにさ。」 〇〇「うん。」 不二山「街からここは見えねーよな。」 〇〇 「え?」 新名「!! 嵐さん、突然面白すぎ!」
〇〇「やっほー!」 新名「いいね、オレもやろ。やっほ~!」 不二山「ダメだな。新名、もっと腹から声だせ。」 新名「えぇっ!? ここに来てまで指導っスか!」
新名「来た来たーッ!! ほら、二人とも早く行こうぜ!」 不二山「わかったから。あんまはしゃぎ過ぎて怪我すんなよ。」
新名「アンタはスキーとスノボ、どっちが好き?」 〇〇「えっ、わたし?」 新名「そ。スノボのが良くね?」 不二山「コラ、押しつけんな。スキーだって楽しいぞ?」 〇〇「えーっと…どっちも? みたいな?」 不二山「新名みたいな喋り方になってるし。」
〇〇「スキー場のあったかい食べ物って、なんでも美味しいよね。」 新名「わかる! ラーメンとかカレーとかやたら美味く感じるし。」 不二山「家で食うより外で食うほうがメシって美味いしな。そのせいもあるだろ。」 新名「どうせなら鍋モノとかもやってくんねぇかな。体もあったまるし。」 不二山「そういやねーな。作るのも食うのも、時間かかるからじゃねーの?」
不二山「軽くストレッチしとけ。〇〇。」 〇〇「あ、うん。」 新名「嵐センセー! 今日はどんなコースで行くんスか?」 不二山「まずは山頂からふもとまでを飽きるまで数本。それから――」 〇〇「お手柔らかにお願いします。」
不二山「天守閣から見る景色は最高だぞ。」 新名「そ、そっすか。オレはこっから見上げるだけで十分……」
〇〇「ここの大広間って本当に広いよね。」 新名「あれで当時の3分の1の大きさなんだってさ。どんだけ広かったんだよ。」 不二山「あんまり広すぎてもな。夜とかあそこで一人で寝たりしたら……」 新名「コワ……」 不二山「あ、悪ぃ。今のはわざとじゃねーぞ?」 新名「てことは、わざと言ってるときもある、と……はいはい、どうせオレは二人のオモチャですよーだ。」 〇〇(わたしのこともカウントしちゃうんだ……)
不二山「このはばたき城は、名城百選に入ってるらしい。」 新名「へぇ、そうなんだ。」 〇〇「どんなところが“名城”なの?」 不二山「敷地面積とか、堀の美しさ。他にもいっぱいあるけど、城主がすごい人らしいな。」 新名「ふぅん。そういや、兜に“恋”って文字の前立てがある武将にも縁があるとか。」 不二山「あー。“羽江直続”つったっけか。」
不二山「どうだ? 高いの、慣れたか?」 新名「マジ余裕。眺めサイコー。」 不二山「…………膝は反対のこと言ってるように見えっけど。」 新名「アハハ~……そこは見ちゃイヤン。」 新名「けどさ、マジでいい眺めだって思えるようになったんだぜ? ……前よりは。」 〇〇「うん、少しずつ、だね?」 不二山「だな。」 新名「押忍!」
不二山「ロデオって一回やってみてーんだよな。ねーかな。」 新名「嵐さん似合い過ぎだわ、それ。てーか、ないと思うな。」
新名「牛、デカ! 顔なんかオレの倍以上あるし!」 不二山「力もすげーありそう。荷車引っぱったり、畑耕したりしてたんだし。」 〇〇「力仕事をしたり、牛乳やお肉を食べられたり、牛って人間のために一生懸命なんだね……」 不二山「そうだな。偉いな、牛。」 新名「……てか、牧場でそんな切ない話、しないで…」
不二山「さっき食ったキャラメル、すげぇうまかった。」 〇〇「ここの名物みやげの生クリームキャラメルだね。」 新名「オレ、家のおみやげに買ってこっかな。」 不二山「俺も買うかな。自分用に。」 不二山「あ、となりにあったバター飴とチーズケーキも買ってこ。自分用に。」 新名「1人でそんなに食うのかよ!?」
〇〇「あ、ワンちゃんがいる! カワイイ♡」 不二山「牧羊犬だな。ほら、羊を追っかけてる。」 新名「仕事ばっかでつまんなくねぇのかなー。」 不二山「あいつらにとっちゃ、あれも遊びのうちの一つだったりしてな。」 新名「……なるほど。あ、なんかすっげ納得いった。嵐さんスゲェ。」 〇〇「ふふっ。」
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