〇〇「もう夕方か……よく寝た。そろそろ起きようかな……」
琥一「〇〇、いるか?」
〇〇「えっ!? 琥一くん!?」
琥一「りんご買って来たぞ。おばさんに渡しといた。」
〇〇「わっ! ちょ、ちょっと待って! ノックしてよ! びっくりした……」
琥一「おぉ、悪ぃ……元気そうじゃねぇか?」
〇〇「うん、もう大丈夫。お見舞いに来てくれたの?」
琥一「あ? べつに、見舞いってほどじゃねぇけどよ、まあ、アレだ……」
〇〇「?」
琥一「どうでもいいんだよ、そんなことは。いいから、寝てろ。」
〇〇「うん。」
琥一「…………」
〇〇「?」
琥一「えぇと、あのよ……」
〇〇「うん。」
琥一「病気の時はたくさん食え。そんで、よく寝ろ。いいな?」
〇〇「うん、そうだね。そうしよっと……」
琥一「…………」
〇〇「琥一くん?」
琥一「いや、べつに……じゃ、俺、そろそろ帰るから、よ。」
〇〇「え? もう帰っちゃうの?」
琥一「おぉ……じゃあ、もうちっと、いるわ。」
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琥一「よし。それくらい元気がありゃ、もう大丈夫だな?」
〇〇「うん、ありがとう。忙しいのにお見舞いに来てくれて。」
琥一「だからよ、見舞いってほどじゃ、ねぇよ。」
〇〇「うん、でもありがとう。」
琥一「その……早く、良くなれよ……そんじゃ。」
〇〇(琥一くん、お見舞いありがとう……)