「アスファルト火山の頂上に穴を開けた可能性はないですか」


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「アスファルト火山の頂上に穴を開けた可能性はないですか」(6.22 無機質石油命さんからの質問)

 浅学故、アスファルト火山についてはご指摘されて始めて知った次第です。技術的、石油契約的に検証出来ないものについてのコメントは控えるべきかもしれませんが、一応、私見を述べさせて頂こうかと思います。(真に申し訳ありませんが、http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100427-00000001-natiogeo-intこちらの記事で得たアスファルト火山の情報をベースに話させて頂きます)

 さて、質問者のお名前に無機質石油、という単語が入っておりますが、私が見た限りではアスファルト火山と、無機質起源論は無関係に見えます。無機質起源論の中には確かに火山、溶岩活動との関連云々という説があるようですが、アスファルト火山の火山とは、喩えであって、本物の火山とは関係が無いと思います。

 そもそも、アスファルト火山とは、地下の浅い層まで移動してきた原油が、低温環境での生物分解によって軽質成分を食われてしまい、アスファルトやタールのような重質成分の形で海底面からゆっくりと流出しているもので、その原油の起源が何であるかとは関係なく、火山のような高いレベルの圧力を蓄えたものでも無いと思います。この火山は……表現が悪いかもしれませんが、「油田の尿漏れ」です。

 この井戸の傍にアスファルト火山があったかどうかは存じませんが、もしもアスファルト火山があったなら、その付近を石油掘削するというのは、いいアイデアです。少なくともその付近に、原油が流れこんで来ているわけで、地下にはもっと大きな油の層、つまり油田があるかもしれないわけです。(ただし、漏れている証拠でもあるわけで、そのアスファルト火山の元となっている油田は小さいかもしれません。けれど、その隣に漏れていない、しっかりとした大きな油田があるかもしれません)。
 さて、では仮にそんな油田を狙って掘るとしましょう。その時に、大きくてもサッカーコート2面程度のサイズのアスファルトにわざわざドリルを下ろす理由は、いくら考えてもありません。通常の海底面より硬いことは何かのメリットになるかもしれませんが、割れる可能性と、わざわざ特注の装置を作らなければならない事を考えると、然程のメリットではないでしょう。普通に考えて、避けて掘ります。後で軽く井戸を曲げてターゲットへ向かうくらいは難しいことではありません。

 また、アスファルト火山自体の、重質油を狙ったという可能性についても、ほぼ無いでしょう。そう考えるためには、公聴会等の全ての、あらゆる情報が嘘だったと仮定しなければなりません。あらゆる、です。リグの作業員のコメントから何から、全ての情報が、アスファルト火山を狙っての掘削を否定する証拠を含んでいるといっていい位、ツジツマが会いません。
 では、油田としての価値はどうか?重質油は、ただでさえ流れづらい上に、たいていは油層の温度が低い(地表または海底に近いため)ため、極めて生産しづらい油です。また、浅い為に圧力が低く、1500m上の船まで重質油をくみ上げるというのは、並大抵ではありません。例えば英国のCaptain油田ではESP(電動海底ポンプ)を入れて生産をしていますが、これはジャッキアップ式プラットフォーム(海底に足を下ろしている生産・掘削施設)を使える程浅い海(水深100mちょっと)だから出来る事です。1500mのメキシコ湾では油の温度を保つ事も難しく、経済的に考えて無理かと思います。それに上のリンク先の記事にあるとおり、アスファルトが多い油は、価値の低い油です。経済性があるとはとても思えません。

 また、アスファルト火山に繋がっている油田を掘りぬいたのでは?という質問であれば、そうかもしれません。しかし、アスファルト火山に繋がっていようがなかろうが、油田は油田です。特に状況に違いはありません。









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