事故までの経緯(掘削中)


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2009年10月21日。MC252内のプロスペクト(石油の集積が強く期待できる構造)、『Macondo』への試掘井がスパッド(鍬入り、掘りはじめのこと)された。使用されたリグは、Semi-sub型リグのTransocean Marianasである。(余談であるが、このリグは三菱重工製のリグを改造したものである)

この井戸は試掘井(Exprolation Well)であるが、複数の証言や事故状況より、後々生産井(Producer)へと転用するつもりであった事が示唆されている。この事実は、事故原因を考察する上で、高い重要性を持つと言える(5月12日現在、この点についてBPからの正式な情報は未確認)。



 掘削開始後の11月、来襲したハリケーン「イーダ」によって生じたダメージの修理の為、Transocean Marianasは現場を離れた。それに代わってBPがTranseoceanからリースしたのが、Deepwater Horizonである。
(Deepwater Horizonは2001年建造。自動位置制御システムであるDynamic Positioning Systemも搭載した最新式と言える施設であった。2009年9月には、同じメキシコ湾において、大深度掘削の世界新記録35050フィート、およそ10500mの掘削を成功させたばかりである。なお、この井戸のオペレーターもまた、BPであった)

 Deepwater Horizonは多少の困難(事故原因の項にて後述)を経験しつつも、2010年4月には目的とした油層を掘り抜き、油の存在を確認。掘削は成功した。この時到達深度は、海底面下5486m(18000ft)。
 ハリケーンによる作業中止(WOW,Waited on Weather)、リグの交換を挟んだ事を考慮に入れれば、11月から4月までの5ヶ月間で、ultra-deepwater、かつ海底面下5000m以上まで掘削を行えた事は、「順調」と言っていいペースである。

 通常の試掘井であれば、油の集積を確認した後は、コアリング(柱状コアの掘り抜き)、ロギング(Logging)オペレーションと呼ばれるデータ取得作業を実施する。これらの作業が行われたかどうかを示す情報は未確認であるが、最低でもロギングは行われていると考えられる。

 ロギング後には、一般的にはWell Testと呼ばれるフローテスト(油やガスを実際に井戸から流して、油田の生産能力の推定を行う)を行うことが多い。

しかし、GOMでは環境面に配慮し、海上まで油を流すテストは禁止されている。よって、事故は、このテストの失敗に寄るものである可能性は極めて低い。

(代替方法として、井戸の内側を利用してフローテストを行う方法があり、この際には油が井戸の中を流れるようにする為、事故の原因となる可能性も、一応はある。が、事故時の証言などから見る限り、テストが原因という可能性はほぼゼロと言える)

 試掘作業は無事終了し、この井戸に最後に入れる鉄管`Production Liner` 又は `Production Casing`もセットされた。後は、この井戸は封印されるだけであった。試掘井としての役割を終え、Permanent P&A (Plug and abandonment)、又は、将来的に生産井になる為のTemporally P&Aが為され、掘削作業は無事終了する。


 しかしながら、2010年4月20日、事故は起こった。






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