Falcon4.0 AF マニュアル

ミッション6:スプリットS

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 ミッション6:スプリットS

 スプリットSは自機の機首方位を180度転換し、かつ同時により低い高度まで降下する際に用いる機動です。前回の三種のトレーニングでは水平旋回、いいかえれば高度の変化がない旋回機動を行いました。それに対してこのスプリットS機動は、これから行う三種類の垂直方向(高度)の変化を伴う機動訓練のひとつ目のトレーニングミッションです。垂直方向への機動は高度の利用範囲を上下に広げるものとなります。

 空中戦は3次元空間で行なわれるため、水平面だけでなく垂直面での機体の旋回をマスターしておくことが重要です。水平方向と垂直方向での機動の大きな違いは機体に対する重力の影響であり、水平面上で高度を変えずに機体を旋回させる場合、機体に作用する重力は比較的小さなものとなりますが、一方の垂直方向に沿って機首を上下させる機動の場合は重力が大きく影響してきます。
 図6-3はGR、つまりラジアルG(放射G)という機体の旋回率および旋回半径に実際に付加されるGを示したものです。図6-3では、操縦桿を引き始めた時のコクピットGを5Gとしています。コクピットGとはパイロットが体感するGのことで、コクピット内のGメーターにはこの値が表示されます。しかし機体が上昇を始めた時のラジアルGは4Gほどしかなく、そして機体が90度前後の位置に至った時点でラジアルGはコクピットGと同じ5Gとなります。つまり図6-3は、機体が垂直方向へ旋回している時のコクピットGは、ラジアルGあるいは旋回Gに一致しないことを示しています。また、旋回を行なう上で2度/秒という旋回率は非常に有利に働きます。旋回中に機首を水平線よりも下げることによって余剰Gが発生し、少なくとも旋回率を2度/秒向上させることができます。通常、1GRは旋回率3~4度/秒に相当します。

 図6-4を見ればラジアルGの概念についてより明確に理解することができる筈です。図中の垂直方向へ旋回中の機体と、水平方向へ旋回中の機体は、両方とも同じコクピットG環境にあります。しかし水平線より揚力ベクトルを下回る旋回機動をとっている(=下降旋回している)機体のほうが、より急な旋回を行うことができている点に注目してください(揚力ベクトルとは機体の上部から翼に対して垂直に伸びている仮想上の線のことです)。また図ではあまりはっきりとはわかりませんが、下降旋回している機体のほうが機首が早く回っており、当然旋回率も高くなっています。


 図6-4



 ○トレーニングミッションの概要

 このミッションでは、高度7000フィートからのスプリットS機動の訓練を行います。


 初期コンディション
 ・対気速度 :400ノット
 ・高  度 :7,000フィート(対地高度)
 ・スロットル:中程
 ・環境設定 :通常



 ○ミッションの手順

 この機動では低高度まで一気に降下します。以下の手順に従って訓練を行ってください。

 図6-5

 1.トレーニングミッションのリストから"06 Min Altitude Split S"を選択してください。
 2.[ F ]を押してACMIを起動して、フライトの録画を開始します。
 3.高度7,000フィートで400ノットを保つようにスロットルを操作します。加速しないように注意してください。
 4.図6-5のように、機体を上下反対になるまでロールしてください。
 5.可能な限りのGがかかるように操縦桿をめいっぱい引いてください。ダイブ中にGが増加してしまう場合は、速度が400ノットを維持できるようスロットルをすこしだけ操作してください。それでも速度がですぎてしまった場合は[ B ]を押してエアブレーキを展開してください。ただし適切な速度になった時点で忘れずにブレーキをとじてください。図6-6のように機首方位が正反対の方向を向いたらこの機動は成功となります。
 6.[ F ]を押してフライトの録画を止めます。
 7.[ Esc ]をおしてメニューから"End Mission"を選択してトレーニングミッションを終了します。

 この機動は速度さえコントロールできれば難しいものではなく、旋回中にGを緩めてしまったりスピードを出しすぎてしまわないかぎり成功する筈です。速度が速すぎると旋回半径が大きくなってしまい、知らず知らずのうちに地面が迫ってきて……つまりそういうことになります。

 図6-6

 7,000フィートは400ノットでのスプリットSを危険なく行える最低限度の高度です。これ以下の高度、例えば5,000フィートほどからこの機動を行った場合は完璧かつ適切な操作をしないと、機体をその辺の植木のように地面に植えつけることになってしまいます。しかし7,000フィートからの400ノットでのスプリットSに成功したら、恐れずに今度は5,000フィートやさらに低い高度からも挑戦してみるといいでしょう。また高度をさげると同時に速度も調整してみてください。例えば対地高度4,000フィートからスプリットSを行うときは、旋回半径が400ノットよりも小さくなる300ノットから旋回を開始したほうがうまくいく筈です。


 ○ACMIデブリーフィング

 メインメニューから"ACMI"を選択して、リストから最新の飛行記録を選択後ロードボタンを押してください。ロードが完了したらオプションを設定してください。上から、カメラモード、表示ラベル、高度表示棒、翼端軌跡、拡大率、の項目になります。

 ・Camera : Isometric
 ・Labels : Name, Airspeed, Altitude,を選択
 ・Altitude Poles : オン
 ・Wing Trails : Maximum
 ・Vehicle Magnification : x8

 視点操作パネルをつかってカメラアングルをアイソメトリック(Isometric:斜め45度上方)かあるいは真横からの視点に変更して自分の飛行軌跡を確認してみてください。








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