音の変化

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*&color(red){最新のスクリプトは[[新まとめwiki>http://www1.atwiki.com/animetranscripts/pages/11.html]]にあります。そちらを参照してください} このページでは、米国英語を中心に良く耳にする音の変化のパターンをまとめておく。 音の変化の幅は、英語が話される国や地域または個人ごとにまちまちである。是非、自分の耳で確認してもらいたい。 *なぜ、音が変化するのか? 英語では、重要な単語(内容語)はゆっくりと強く発音され、冠詞、前置詞、代名詞、接続詞、助動詞、be動詞 を始めとする単語(機能語)は弱く速く発音される。 これら速く弱く発音される機能語を中心に、大きく音が変化する。 これは、速く話す時に、楽に(力を抜いて)発音できるように音が最適化された結果である。 子音は発声をサボったり、発声しやすい音に変化する。弱く発音される母音は曖昧になり、更にその母音そのものが発音されなくなることもある。 ---- *入門 **want と won't この二つ単語の音は全く異なる。 won't の o は、''ゆっくり''、''大きく''、[&big(){オウ}]と発音される。 発音記号でみるとwantは[want]、 won'tは[woʊnt]。 **can と can't can't の最後の t が発音されることは稀(殆んど聞こえない)。ただし、この二つの単語の発音は全く異なる。 -can : [&small(){クン}]という感じで、''弱く''、''素早く''発音される。 発音記号だと[kən]、あるいは[kn]。 #region(Learn more) canの発音は、母音の前なんかだと特に[kən]が多い。kやgの前だとnにおいてbankとbandの違いと似たことが起こるときあり。否定でなくcan単体でも[kæn]となることはある。 #endregion -can't : ''大きく''、''ゆっくり''発音される[&big(){キャアン}]. 消えたtの間も残る。(英国英語だと[カァン]のように響く) 発音記号だと[kæn]。 他の助動詞でも、否定形は''強くゆっくり''発音される。 ''できる''ということを強調したいときでも、canを大きくゆっくりに発音することはなく、canの直後の動詞を強調する。 You can DO it! **and andは、通常弱く軽く発音される。en のように聞こえることも多い。良く使われる名詞の組合せ中では、'n' としか聞こえないこともある。 and → an' → 'n' up and down → up 'n' down Rock and Roll → Rock'n Roll **thought と sort sort の摩擦音 s (発音記号[s]) は、日本語の[ス]より、''ずっと強く長く''発音される。''ss''ort のように聞こえたら sort。 一方、thought の摩擦音 th (発音記号[θ]) は短く発音される。 *音が繋がる - リンキング(linking) 隣り合う単語の音が結合する ** 子音 + 母音 前の単語の最後の子音と、次の単語の先頭母音が繋がって発音される。 リンキングと呼ばれるらしい。 What is it? → Wha-ti-si-t? in an ordinary world → i-na-nordinary world Anything like an alien → Anything lika-nalien 単語を分けて発音するよりくっつけて発音した方が楽だから、ということらしい。 この仕組みについて解説しているサイトは沢山あるので、詳しい説明はそちらに譲る。 ** y + 子音 yも直前の子音とくっつく。その場合、発音し易いように少し音が変化する。 would you → woul-jyou (発音記号だと、[wʊd ju] → [wʊʤu]) meet you → mee-chou (発音記号だと、[mi:t ju] → [mi:ʧu]) miss you → mi-shou (発音記号だと、[mɪs ju] → [mɪʃu]) does you → doe-zyou (発音記号だと、[dʌz ju] → [dʌʒu]) got you → go-chou (発音記号だと、[gat ju] → [gaʧu]) next year → nex-chear (発音記号だと、[nekst jir] → [neksʧir]) *音が消える(1) - リダクション(reduction) 単語の最後の子音の音が消える。 **同じ(ような)子音の連続 子音が延びたように発音される。有声音と無声音の間でも起きる。 I guess some folks are just strange like that. → I gue' ssome folks are just strange like that. Then I take the top puff and dip it into the cream. → Then I take the to' ppuff and dip it into the cream. What do you need to help with? → Wha' do you nee' to help with? I don't even know where we are. → I don't eve' nknow where we are. Just who in the world is she? → Just who in the world i' sshe? I had to have a cavity taken care of. → I ha' to have a cavity taken care of. **破裂音の連続 破裂音(b,p,t,d,k,g)の連続も、音が省略される。ただし、消えた音が存在していた場所に "間" は残る!(これ重要)。 気持の中では発音している(実際、発音する直前までの舌の形は作っているが、空気を抜かない)。 I can't get to sleep. → I can' ge' to sleep. it gets → i' gets I just couldn't turn down my good buddy Kyon. → I just couldn't turn down my goo' buddy Kyon. would/hadの短縮形 'd の直後に破裂音から始まる単語が置かれた場合、'd の聞き取りは非常に難しくなる。 That'd be you. 破裂音+子音の場合でも、破裂音は発声されずに、"間"だけに変化することが多い。 That was the turning point. → Tha' was the turning point. **文末の破裂音 文末、文の切れ目にある最後の破裂音の発音は、非常に弱くなり、消えることもある。音は急に止まる(破裂音を発生する口の準備をしたところまでで、発音を止めてしまう。気持ち的には発声しているつもり)。 受けてきた教育や、出身地によって、語尾をしっかりと発音する人と、曖昧にする人がいるらしい。米国南部発音では音の消失が顕著に見られる。逆に英国英語は非常にはっきりと発音する。 But, → Bu', It's hot! → It's ho'! finish it. → finish i'. Hurry up! → Hurry u'! #region(Learn more) 単語の最後のd/t音がきちんと発声されないとき、bat と bad の聞き分けは可能か?という疑問が生じる。実は、このふたつの聞き分けは可能である。最後の子音が無声か有声かで、その直前の母音の長さが変ってくる。最後の子音が無声の場合母音は短く発声され、有声の場合は長めに発声される。(でも何故だか、辞書の発音記号上は同じ) #endregion **that と the thatは、直後の単語の音によっては、't'の音が消え、theと区別が付きにくくなる。 -消えたtの代りに "間" が少し残るのがthatとtheの違い。 -thatが名詞の前に置かれた場合、母音は[æ]となる。theの母音は様々に変化する([ði:],[ði],[ðə],[ð])が、この音にはならない。 -それ以外のthatの母音は曖昧母音化[ə]することが多く(または母音が欠落)、発音上はtheと区別が難しい。それは文脈で判断する。 #region(Learn more) コウビルド英語辞典での説明 1. Used to refer back: You use it in various ways to refer to something which has already been mentioned or which is already know about. When THAT is used like this, it is ALWAYS pronounced [ðæˈt] thatとtheの語源は共通で、実際意味も似ている。普通の会話の中で区別が付かないことがあっても、気にしすぎない方が良いに違いない。 #endregion *音が曖昧になる **母音が曖昧になる 母音が弱く発音されるとき、曖昧母音になる。米国南部では、特に顕著。 you → ya **弱音の母音が消える 高速で発音する時、母音が消えることがある。 This is → Th's 's in → 'n with → w'th some → s'me from → fr'm probably → prob'bly → prob'ly **二重母音が単母音化する 速く軽く発音される機能語で起き易い。 while [wail] → [wal] so [soʊ] → [so] **有声/無声の発音の区別が曖昧になることがある。 コソコソつぶやき弱く発音されるとき、どなりながら強く発音さるとき v ←→ f b ←→ p z ←→ s アクセントのない語尾のvはfのように聞こえる。直後の音が無声音の時、発生し易い。 have → haf lives → lifes 隣り合った子音が影響を与えあう。有声の子音と無声の子音が隣り合っている場合、一方の音にひきずられて両方有声化したり、無声化したりすることがある。 #region(Learn more) 動詞三単のsや、名詞の複数形のs が、「ス」と発音されたり、濁って「ズ」と発音されたりするのも同じ原理による。sの直前の音が有声か無声かによって、発音しやすい方を選んでいるだけ。 #endregion *音が変化する(1) **t音の有声化 - フラッピング(flapping) 母音の音に引きずられてtの音が濁り、dやlの音のように聞こえる(dやlの音とは微妙に異なる少し軽い音で、日本語のラ行の音に結構近い) 米国英語特有。 力を抜いて発音する箇所において、t音を無声化するのをサボっている。 こんな感じ water → waler shut up → shul-up better → beller at all → al-all cut it out -→ cud-id-out get out → gel-out got it → god-it little → lille pretty → prelly that'll → thad'll 「Shut up!」を「Shaddap!」と綴ったりすることがあるので、米国のネイティブ自身もt音を濁らせて発音していることを認識している。 #region(Learn more) t音が変化するのは以下の時で、tの直後の母音にアクセントがないとき。t音がリラックスした音になる。 - 母音 + t + 母音、または単語末尾のl - 母音 + r + t + 母音、または単語末尾のl tが、母音/半母音に挟まれたとき、t音が有声化する。単語末尾のlは、半母音的に扱われる(音節として扱われる)ため、やはりt音に影響を与える。(apple - アッポォ、people - ピーポォ … などを思い浮かべれば良い) #endregion #region(おまけ) want it と wanted を音の面からだけで聞き分けは可能なのだろうか? #endregion *音が消える(2) - リダクション(reduction) **弱音のf,v 単語の最後の弱音fが落ちる。弱音のvは、よくfの音に変化し、更に落ちることがある。 of の fの音は良く落ちる。 sort of → sort o' → sorta kind of → kind o' → kinda a lot of → a lot o' because of that. → because o' that. a tiny bit of that → a tiny bit o' that lot of → lot o' → lota lots of → lots o' → lotsa out of → out o' → outta have to → haff to → hafta 実は、o'clock は、もともと of clockだったものから、fの音が落ちたもの。 give me も、veの音が完全に落ちてしまうことがある。 give me → gi' me → gimme **ingのg 動詞の現在分詞、動名詞のingや、ingで終わる名詞のg音は、弱くなり消えがち。特に、米国南部の発音では顕著である。 What're you saying? There's nothing great about it. → What're you sayin'? There's nothin' great about it. #region(Learn more) 本来は、単体の n の音と、ng の n の音は、異なる。単体のnは口の中の比較的前の方を舌で塞ぐけれども、ngのnは、喉の奥の方を舌で塞ぐ。 #endregion **単語の頭のh アクセントの無い単語の頭のhの発音は非常に弱くなる。完全に落ちてしまうこともある(ただし、間は残る)。 頻繁に利用される him, her は殆どhの音が聞こえない。he、hisでも良くh音が落ちる。haveのhの音も良く脱落する。 like him → like 'im like her → like 'er when he → when 'e #region(Learn more) ***by yourself と by herself の聞き分け 速い会話の中では、herselfの hの音が良く落ち、またyourselfの[u]の音は発音されないことが多いため、by herself[bai ɚseˈlf]とby yourself[bai jɚseˈlf]は、かなり音が似てる。by herself は、ふたつの単語の母音[i]と[ɚ]の音をスムーズにつなぐために、軽い[j]の音が間にはさまれることがあるため、聞き取りがより難しくなる。しかし、この二つには違いがあり、聞き分けは可能である。 - by herselfの方は、[j]の音が挟まれた場合でも、yourselfの[j]の音ほど強くない、非常に弱い音 - by yourselfのほうは、ふたつの単語が完璧にくっつき buyer selfにかなり近い発音になる - by herselfのほうは、hは音として聞こえてないだけで、ふたつの単語の間に小さな間が残る。byからherselfのhに発音が移行するときに起きるaspiration分の間。(aspirationとはpinとspinのpの違いにおける、pinの方のpでおこる気息音) 次は、ネィテイブのコメント I guess they can sound pretty similar, but for me when I say the two I can tell there is aspiration in "by herself" To me, "by yourself" can sound a lot like "buyer self" while "by herself" has a bit more pause because of aspiration with the 'h'. #endregion hではないが、them の th も落ちる。 got them → got 'em #region(Learn more) 言語学的には、'em は、themとは別の単語から来ている。 古い英語には、them と同じ意味の hem という代名詞があり、このhemから h音が落ちて、'em と発音されている。代名詞hemが使われなくなったあとも、'em だけは使われ続けている。 #endregion **would haveの変化 助動詞haveの h音は消えやすい。弱音のvも f音に変化しやすい。 would have → would of (would've) should have → should of (should've) のように発音される。きちんとした教育を受けてないネイティブには、このように綴りを間違える人がいるらしい。 更に、f音が欠落し、 woulda shoulda のような発音になることもある。 **nの後ろのt "nt+弱母音" のとき、ntの t がnに代ったように発音される。米国英語で顕著に現れる。 nを発音する時の舌の位置と、tを発音する時の舌の位置がそっくりなことが、発音をサボらせる原因じゃなかろうか。 winter → winner internet → innernet wanted → wanned center → cenner dentist → dennist into → inno 助動詞やbe動詞の否定時、発生しやすい。頻繁に起こる。 isn't it → isnn' it →innit shouldn't I → shouldnn' I - Why shouldn't I flip it? wasn't I → wasnn' I - But why wasn't I that person? won't it → wonn' it - Brigade'll have to do then, won't it. - if that's the case, won't it be okay to force change to happen, haven't it → havenn' it didn't you → didnn' you h音の欠落と同時に起きることもある。 won't have to → wonn' 'ave to isn't he → isnn' 'e **want to と going to want toは、まずtの連続により一つのtが落ち、次ぎに nt のtが欠落する。 want to → wan' to → wann'o → wanna #region(Learn more) want a も want to と同じく t音が欠落し、同じ発音となる。両者は、文法面から判断する。 #endregion going toは、goingの最後のgが殆ど発音されないため "n t" という並びになり、 その nt のtが欠落する。 going to → goin' to → goinn'o → gonna going to に限らず、***ing to の並びでは、同じように音が変化することがある。 trying to → tryin' to → trynn'o → tryna **nの後ろの d nの後ろの dでも同じように消えることがある。nの音に置き換わったように聞こえる。 I'll find him! → I'll finn 'im! wonderful → wonnerful **nの後ろの th nの直後の thも消える。nの音に置き換わったように聞こえる。 th音を口から空気を抜かずに発音しようとするので、鼻の中に籠ったような音になる。 in the → inn 'e in a と聞き間違え易い(ただし、トーンやピッチは異なる) when they → whenn 'ey - even when they're not on the phone? - When they figured it out, it was only a matter of time. when that → whenn 'at #region(Learn more) 日本人からするとth音とt音かなり異なって聞こえるが、実はそれらの音は非常に近い。 th音の発声方法は、舌を歯に挟んで発声する人から、歯の裏に舌を付けて発声する人までいろいろいる。後者の発声方法は、t音の発声方法にかなり似ている。 早く喋るほど、よりt音に似かより、リラックスした発音をすると、n+tと似たような変化が起きる。 #endregion ing + th の組合せの時も、gが殆ど発音されないため、同じことが起こりやすい。 anything they want → anythinn 'ey want nの直後に、t/d と th が並ぶと、両方とも n の音に飲み込まれることがある(音が籠る)。 And then → Ann 'en And they → Ann 'ey - And they say something like Isn't that → Isnn 'at I can't see your point though. → I can't see your poinn 'ough **nの直前のt/d 逆のtnパターンでも、t音が消えかかり、かすかになる。この場合t音が消え、間だけが残るように聞こえる。 t音を口から空気を抜かずに,そのまま次のnの音に移るので、鼻の中に籠ったような音(間)になる。 witnesses → wi'nesses - All the club members here are witnesses. written → wri'en certain → cer'ain - We're certain that it was Miss Suzumiya who closed the access to the past. nをふたつのt/dで挟んだパターンもある。滅多に使われないが、must の否定形では、ふたつのtの音がnに飲み込まれる。 mustn't → mus'nn - She is off to work again today and mustn't be late. Wouldn't it → Woul'nn' it ふたつのnが、t を挟んだパターンもある。 don't know → donn' know → dunno t/d + 弱母音 + n から、弱母音が欠落し、さらにtの音が消えることがある。 accident → accid'nt → acci'nt captain → capt'n → cap'n debating → debat'ng → deba'ng - I’ve been debating for a long time whether or not I should make this announcement (Death Note #22) sentence → sent'nce → senn'nce **mの前のt/d mの前のtも消える let me see → le' me see → lemme see mの前のdも消える old man → ol' man find me → fin' me **mの後ろの t/d この組合せでも、大きく音が変ることがある。 //t/dの後ろの母音にアクセントが無い時、tやdがnに変ったような音に聞こえることがある。 **lの前のt/d lの直前のtも、n/mの場合と似たような現象が起きることがある。 **lの直後のt/d lの直後のt/dが、lの音に飲み込まれることがある。 **lの直後のth th音が、lの音に引きずられる。 Well then → Well 'en (lの音に引きずられた籠ったthの音になる) **lの前のn finallyが、「ファイニー」のように発音されることがある。 *音が変化する(2) **nの直後のs nの音の直後にs音があると、「ンス」でなく、「ンツ」のような音になることがある。 tsが「ツ」という音になるのと同じ原因。nの舌の位置とtの舌の位置が同じであることによる。 sの準備が整う前(つまりまだnの口の形の時)に口から音が洩れると、t音になる。 once → onts prince → prints insurance → intsurance/inchurance You have solved the insurance fraud murder investigation (Death Note #6) **willとwould willとwouldの母音は曖昧母音化し、最後の子音[l/d]は、その直後に続く単語によっては非常に聞き分けが難しくなる。しかし、ネイティブによると「wouldとwillの発音は似てるけど違う。また(無意識のうちにも)文法的に判断している部分もある。」。また、「100%聞き取ることはできる。だが日本国内で10年、海外で6年かかる」(英語耳)ということらしい。 &color(red){聞き分けのコツを説明できる方、コメントお願いします} will you の [l]音が非常に聞き取りにくくなる。wi' you のように聞こえる。 *音が現れる **母音+母音 母音で終わる単語の直後に、母音から始まる単語が置かれた場合、発声を楽にするためにその母音間に[j]や[w]の半母音の音が挟み込まれる。 [iː][eɪ][aɪ][oɪ]+母音=[j]が現れる。例:finally arriveで[yəraiv] [uː][oʊ][aʊ]+母音=[w]が現れる。例:you honestly thinkで[wɑnəstli](らきすた第2話) **hの音が聞こえる 文の先頭、文の途中でポーズが入ったあと、先頭に余計なhの音があるように聞こえることがある。感情が載っているときに起こりやすい。 ---- *短縮形 助動詞、be動詞などは、音が省略される。短縮形と呼ばれているが、話し言葉ではこの短縮形の方が標準。 助動詞/be動詞がきちんと発音される時、逆にそこには重要な意味がある。 **is/has is/has は、'sになってしまう。 - it's gone! ネイティブも、isとhasのどちらの短縮系かは考えてないらしい。 **does doesも、'sになってしまうことがある。ものすごく崩れた言い方。 What's he want? ← What does he want? How's he look? ← How does he look? (Planetes #7) **you are you are は、you're となる。発音は your と同じ。学の無い人の中には、yourと綴る人もいる。 **we are we are は、we're となる。発音は[wɪər][wəˈːr] **would/had would も had も 'd になってしまう。ネイティブの中には、区別が曖昧な人もいるらしい。 'd better が、would better か had better か悩む人もいるらしい。 **did did さえも 'd になってしまうことがある。 How did you do? → How'd you do? What did you say? → What'd you say? 普通のdid youが単独で使われる時も、発音上は dが一つ欠落してしまうことがある。[jya/jye] のように発音される。 did you → 'd you **it's と its it's と its は、音からは全く区別が付かない。同じように、who's と whose も音声上は区別できない。文脈から判断する。 ネイティブは、これらの異なるものを同じ単語と感じているようで、綴りを間違っているネイティブを、かなりの頻度で見かける。 *言い慣れたフレーズ **had better 'd betterは、'dの音まで良く落ちる。'dのあった所に "間" も残らない。 - You better go! **would like to 'd like to の 'dの音も省略されることがある。 **have got have gotは、have の代りに好んで使われる - 'cause she's got a scary sister guarding her. have to は、have got to となる。 have got to は、've gottaから、更に'veの音が落ちて、gotta だけになることがある。 - You gotta go! *what are you と what do you what are you と what do you の二つは、実は音からだけでは区別が付かないことがある。どちらも、whaddaya のように発音される。 what are you → whatのtが濁り、母音が曖昧化する whad're ya what do you → whatのtが欠落し、母音が曖昧化する wha'do ya - Wait! what are you doing, you idiot?! - Hey, what do you mean?! ---- *文の先頭の音、単語は省略されがち **機能語から始まる文の最初の音 機能語から始まる文の最初の音(特に、アクセントの無い母音)は、消えてしまうくらい弱く発音される。 It seems → 't seems It was → 'twas It's okay → 'ts okay I'd like to → 'd like to 発音される場合でも、「The guy is...」→「&small(){The} &big(){guy} is...」、「Except for...」→「&small(){Ex}&big(){cept} for...」 のように、極端に軽く発音されることが多い。 **よく使うフレーズや単語 よく使うフレーズや単語も、擦り切れる。アクセントの無い先頭の母音は、特に消えやすい。 What's up! → 'Sup because → 'cause about → 'bout okay → 'kay around → 'round *単語の省略 **明らかな単語の省略 ー 主語の省略 (it's) time to (it) seems to (I) thought you wanted to have a review session or something. (I) wonder if the counter even goes that high. (You) Wanna touch it? **明らかな単語の省略 ー 助動詞の省略 (Does) anyone wanna .... ? (wants to とはならない点に注意) **発音の手抜き Where you going? Where you been? **興奮によるbe動詞省略 You liar! **おまけ 米国南部の発音は、音の変化、音の省略が多い。また、多くの母音が曖昧母音化するので、耳に柔らかく響く。 I fell asleep without even realizin' it. (It) Must be 'cause I've been thinkin' 'bout all this stuff. I think I('d) better go to bed early today. ---- *発音通りのスペル 歌詞カードや、DVD字幕などで、時々発音通りに綴ったスペルを見掛ける。 口語的なスピーチを伝達するためスペル。eye dialectと呼ぶらしい。 dunno don't know wanna want to gonna going to kinda kind of sorta sort of gotta got to outta out of lotsa lots of hafta have to oughta ought to shoulda should have woulda whould have mighta might have tryna trying to c'mon come on 'cause, 'cos, 'cuz because 'course of cousrse 'em them 'n' and 'round around 'bout about 'twas it was gimme give me lemme let me ...in' ...ing atta that's the ya you y'all you all betcha bet you doncha don't you gotcha (I) got you 'kay okay 'Sup?, Wassup? What's up? Shaddap! shut up! helluva hell of a whaddaya, waddaya what are you または what do you whatcha what are you または what do you ---- *発音の揺れ 個人の好みや地域によって、基本的な単語であっても異なる発音がなされることがある。 ***really 丁寧な発音では[ri:əli]だが、カジュアルな会話では[ri:li](リーリ)と発音されることが多い。 #region(Learn more) ネイティブの感覚では、 -曖昧母音がはいるかどうかは話すときのスピード次第。ゆっくりになるにつれて曖昧母音がくっきり現れてきて、早くなればなるほどri:liに近づく。 -単語を強調したりするときも曖昧母音が出てくる。 -heal、idealなどのeal部分もネイティブ(少なくとも答えてくれた人)にとっては心理的に同じ。 -reallyの曖昧母音はなくても別にずぼらな発音してるわけではない。 #endregion 同じく "eal" のスペルを持つidealの発音も揺れている。[ai'diəl]から[i'di:l] まで揺れ幅が大きい。 ***often もともとtは黙字であり [ɔ:ˈfən](オフン) と発音されていたが、近年綴り通りに [ɔ:ˈftən](オフトゥン)と発音する人が増えて来ている。 ***either [i:ˈðə](イーザ) と発音する人と、[aiˈðə](アイザ)と発音する人がいる。 ***sure [ʃuər](シュア)ではなく、[ʃɔər](ショア)のように発音する人も多い。力ない気の抜けた返事のときは、[ʃər]のようにもなる。 ***cool [ku:l](クーォ)ではなく、[kɔ:l](コーォ)のように発音する人も多い。 ***your ユァ、ヨォ、ヤァまで様々に発音される。[juər] [jɔər] [jɔ:r] [jər] ***new [nju:](ニュー)と発音する人と、[nu:](ヌー)と発音する人がいる。 ***route [ru:t](ルート)と発音する人より、[raut](ラウト)と発音する人の方が多くなっているように思う。 ---- **&color(green){コメント欄} #comment(size=70)
*&color(red){最新のスクリプトは[[新まとめwiki>http://www1.atwiki.com/animetranscripts/pages/11.html]]にあります。そちらを参照してください} 実際の発音は、楽に口が動くようにカスタマイズされます。 辞書の上では同じ発音記号でも、かなり違った音になります。 詳しくは、新しいサイトの方の説明を見てください。

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