政党__堀坂浩太郎
79年に政党法(Lei Organica dos Partidos)を交付
4大政党
労働者党(PT:Partido dos Trabalhadores)、自由戦線党(PFL:Partido da Frente Liberal)、ブラジル民主運動党(PMDB:Partido do Movimento Democratico)、ブラジル社会民主党(PSDB:Partido do Movimento Brasileira)
4大政党が拮抗しているため連合政権の樹立は不可避である。
しかも労働運動をベースに結成された労働者党を除けば、イデオロギーや階級など党樹立の基盤がそれほど明確でなく、有力政治家のもとに糾合する名望家政党や幹部政党の色彩が強い。頻繁に発生する政治家の党移籍と党議拘束の難しさも、政党政治が未成熟な一因である。
労働者党(PT:Partido dos Trabalhadores)
軍政末期の1982年に、サンパウロ市近郊の工場地帯における労働運動が基盤となって発足した左派政党。2002年選挙で選出されたルーラ(Lula)大統領の出身政党。民政移管後、南部・南東部から勢力を伸ばし全国政党になる。中央統一労組(CUT:Central Unica dos Trabalhadores)や農民運動などに影響をもつ。
自由戦線党(PFL:Partido da Frente Liberal)
軍政時代の与党国家革新同盟(ARENA:Alianca Renovadora Nacional)の流れを汲む中道右派政党。1985年大統領選(間接選挙)でブラジル民主運動党(PMDB)と組み、反軍政の文民政権樹立に寄与した。1994年、98年の大統領選ではブラジル社会民主党(PSDB)と組みカルドーゾ(Cardoso)政権の樹立を果たし、副大統領マシエルを出す。ルーラ政権の成立後は野党となる。
ブラジル民主運動党(PMDB:Partido do Movimento Democratico)
軍政時代の野党ブラジル民主運動(MDB:Movimento Democratico Brasileiro)を継承する政党。民政移管後の1986年総選挙では圧倒的勝利を収め、98年総選挙前までは最大政党だった。議員の思想的傾向は中道右派から中道左派まで幅広く分派活動が多く、議員の流動性が高い。
ブラジル社会民主党(PSDB:Partido do Movimento Brasileira)
1988年にブラジル民主運動党(OMDB)の革新派が分派して結成した政党。当初はサンパウロなど南東部の都市部に強く、1994年、1998年と連続2回カルドーゾ大統領を当選させた。ルーラ政権下では野党に転じたが、サンパウロ州、ミナスジェライス州などでは州知事ポストをおさえる。
最終更新:2010年10月22日 20:46