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「ポイーンへ独力で潜入しての強襲作戦なぁ」

「それを特殊部隊でも無いのに支援無しで成功させたそうだぜ?」

「しかしまた、何故そんなモンに一般の部隊を動員したんだ?」

「んなコト知るかよ、俺だって聞いた話なんだしよぉ」

「おいオメェら。ヤベェって・・・」


何やらボソボソと喋っていたデルダーとデルビン達だが、件の作戦の中心人物3人の姿を認めて押し黙った。

赤いポニーテールに槍を携えた女兵士グレイヴはそんな下級悪魔を横目に見ながら今回の作戦の責任者であるデルファイター=アビアティックの後ろを歩いていた。

下級悪魔達の視線を感じながら、彼女は何やら少し苛立っているようであった。


「・・・随分と、噂になっているようですね」

「そう気を立てることもござらんのではないか、グレイヴ殿」


そんな彼女をなだめるのは隻眼のヴィシュラカグヅチ。

彼の名はスタイヤー。

グレイヴと共にアビアティックの腹心である。


「・・・ですがスタイヤー、あまりコソコソされるのはわたしとしてはあまり気に食わない・・・」

「確かに気持は分かるでござるがよ・・・」

「まぁ、無理もねぇだろ。今回はちと強引な作戦だったんだからよ」


自分の後ろで言い合っていた2人の会話に、アビアティックも口を挟む。

尚もグレイヴを不満をこぼす


「・・・それに、アビアティック様の体面も。せめて、言いたい事ははっきり言って欲しいものですが・・・」

「そう気にすんな。下級悪魔が中級悪魔の俺様達にそんな口利ける訳ねぇだろうが」

「なら、中級悪魔のオレがハッキリ言うのはどうー?」


突如、アビアティックの目の前に突き付けられたブラスターの銃口。

デルビンほどに小柄な幼い悪魔ロボ、ジュピターである。


「・・・おいテメ、どういうつもりだ」

「アンタらの作戦の本当の目的を聞かせてもらうぞ!」


アビアティックが睨むが、ジュピターも食い下がらない。

と、「ハッ!」という掛け声とともにまさに文字通りの横槍が入った。


「っ!?」


ジュピターが持ち前の身軽さで後ろに飛び退くと、赤い槍の先端が目の前に突き付けられる。

殺気立った鋭い目つきで槍を構えるグレイヴ。


「・・・あなたは、どこの手の者だ」

「答える義理はないよなぁ?」


負けじと睨み返すジュピター。


「おいこらグレイヴちゃんよ。機嫌がよろしくないのはわかんだが、面倒は起こしたくねぇんだ。殺さない程度にな?」


アビアティックはいかにも面倒くさそうに頭を掻くと、スタイヤーを連れてまた歩きだした。


「あっ、待てっ!」

「・・・行かせる、ものかっ!」


後を負おうとするジュピターの前に槍を突き出すグレイヴ。

突き出された槍が身体を捻って交わしたジュピターの左肩をかすめる。


「こんの・・・っ!」


ジュピターはすかさず右腕を前に突き出した。

火薬の弾ける音が響き、パイルバンカーが撃ち出される。

グレイヴはふらりと横に交わし、撃ちだされた杭は宙を切った。

交わしたグレイヴはそのまま掛け声とともに左腕でパンチを叩きこむ。

呻き声を上げて壁によりかかるジュピター。

槍の先端をジュピターに向けたグレイヴは強い口調で問う。


「・・・さぁ、言いなさい。なぜわたし達を嗅ぎまわる」

「ぅ、ぐ・・・」

「ちょっとアナタ達!そこで何をしているのかしらッ!?」


そこへどこから騒ぎを聞きつけたか、デルバトロンと彼に率いられたデルビン達が駆け付けてきた。


「・・・命拾い、しましたね」


グレイヴは不機嫌そうな表情で言い捨てた。