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惑星ポイーン。 豊かな緑に覆われたコズミック・ルネッサンス宙域の経済・文化の中心であるこの惑星だが、その大部分を占めるポインドラ大陸の西側には魔境と呼ばれる未開拓の森林が広がっている。 特殊な地場が一年を通して発生し、衛星を用いた位置特定システムもまともに機能しないこの地帯に、民間のロボが立ち入るということはめったにない。 そのような環境にある魔境は、軍の秘密施設を建てるにはうってつけの場所であった。 そんな数ある魔境の天使軍研究施設のひとつ、施設の入口を見下ろす崖の上に狙撃手ホーカムは陣取っていた。 「・・・」 哨戒に立っている兵士は2人。 いずれも頭部は違えどシャインタイプのロボである。 「連絡。こちらホーカム。哨兵はシャインタイプ2人。そちらは」 抑揚の無い声で無線を飛ばすホーカム。 受信機からは通信と部隊のバックアアップを担うデルビン=ラウドロックの緊張した声が返ってきた。 「は、はい!こちらラウドロック。こちらもとちゅ・・・突入の準備は出来てます・・・よね?」 「おーう。いつでもやってくれちゃって構わんよ」 ラウドロックが聞き返すと、彼とは正反対の余裕しゃくしゃくな声も聞こえてくる。 「とのことです!突入準備OKです」 「では、開始する」 ホーカムは無線を切り、シャインタイプの1人に狙いを定める。 サイトの中心を胸部に。 トリガーを、引く。 シャインタイプの1人はボディを撃ち抜かれ、後ろに倒れた。 もう一人のシャインタイプが慌てて倒れた兵士に駆け寄る。 そこにもう一発。 後ろからボディを撃ち抜かれた兵士は前のめりに倒れ、1人目の兵士の上に折り重なった。 「連絡。ホーカム、狙撃終了。突入を」 待機していた本隊が動き出す。 総勢40人の下級悪魔ロボ、デルザイル・デルビン・デルダータイプが一気に入口に向かってなだれ込んだ。 そしてその後を追う3人の中級悪魔。 黒地にワインレッドの髑髏の描かれた旗を翻して進むデルファイター=アビアティック。 長さの違う2本の刀を構えた隻眼のヴィシュラガグヅチ=スタイヤー。 長槍を両手に携える赤いポニーテールの女、グレイヴ。 「んじゃ、陽動部隊は頼むぜ。俺様達は別行動で調査するからよぉ」 アビアティックが緊張の欠片もない声で指示を出した。 すぐさま異変に気付いた天使軍は守備隊を展開させ、基地内で防戦にあたっている。 「こちらBブロック!増援要請!」 マシンガンで必死に応戦しながら無線を飛ばすフィザリバン。 直後に彼は後ろから迫ってきたデルゲルダーに切り伏せられた。 デルゲルダー、デルビンヘッドなど下級悪魔の中でも上位の個体を多く投入している悪魔軍。 対する天使軍守備隊は数でも劣っていた。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 「近くの研究施設にも守備隊の増援を要請しろ!」 研究所の司令室では所長のシャインバスターが叫ぶ。 「外への通信がジャミングされています!」 数多のブロックの守備隊から寄せられる増援要請。 だが増援を頼もうにも何者かによって通信が阻害されていた。 「連絡員を出せ!直接増援を要請する!」 司令室にシャインバスターの怒号が轟く。 [[戻る>反逆編]] [[NEXT>Scene2 36番研究室 ]]
惑星ポイーン。 豊かな緑に覆われたコズミック・ルネッサンス宙域の経済・文化の中心であるこの惑星だが、その大部分を占めるポインドラ大陸の西側には魔境と呼ばれる未開拓の森林が広がっている。 特殊な地場が一年を通して発生し、衛星を用いた位置特定システムもまともに機能しないこの地帯に、民間のロボが立ち入るということはめったにない。 そのような環境にある魔境は、軍の秘密施設を建てるにはうってつけの場所であった。 そんな数ある魔境の天使軍研究施設のひとつ、施設の入口を見下ろす崖の上に狙撃手ホーカムは陣取っていた。 「・・・」 哨戒に立っている兵士は2人。 いずれも頭部は違えどシャインタイプのロボである。 「連絡。こちらホーカム。哨兵はシャインタイプ2人。そちらは」 抑揚の無い声で無線を飛ばすホーカム。 受信機からは通信と部隊のバックアアップを担うデルビン=ラウドロックの緊張した声が返ってきた。 「は、はい!こちらラウドロック。こちらもとちゅ・・・突入の準備は出来てます・・・よね?」 「おーう。いつでもやってくれちゃって構わんよ」 ラウドロックが聞き返すと、彼とは正反対の余裕しゃくしゃくな声も聞こえてくる。 「とのことです!突入準備OKです」 「では、開始する」 ホーカムは無線を切り、シャインタイプの1人に狙いを定める。 サイトの中心を胸部に。 トリガーを、引く。 シャインタイプの1人はボディを撃ち抜かれ、後ろに倒れた。 もう一人のシャインタイプが慌てて倒れた兵士に駆け寄る。 そこにもう一発。 後ろからボディを撃ち抜かれた兵士は前のめりに倒れ、1人目の兵士の上に折り重なった。 「連絡。ホーカム、狙撃終了。突入を」 待機していた本隊が動き出す。 総勢40人の下級悪魔ロボ、デルザイル・デルビン・デルダータイプが一気に入口に向かってなだれ込んだ。 そしてその後を追う3人の中級悪魔。 黒地にワインレッドの髑髏の描かれた旗を翻して進むデルファイター=アビアティック。 長さの違う2本の刀を構えた隻眼のヴィシュラガグヅチ=スタイヤー。 長槍を両手に携える赤いポニーテールの女、グレイヴ。 「んじゃ、陽動部隊は頼むぜ。俺様達は別行動で調査するからよぉ」 アビアティックが緊張の欠片もない声で指示を出した。 すぐさま異変に気付いた天使軍は守備隊を展開させ、基地内で防戦にあたっている。 「こちらBブロック!増援要請!」 マシンガンで必死に応戦しながら無線を飛ばすフィザリバン。 直後に彼は後ろから迫ってきたデルゲルダーに切り伏せられた。 デルゲルダー、デルビンヘッドなど下級悪魔の中でも上位の個体を多く投入している悪魔軍。 対する天使軍守備隊は数でも劣っていた。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 「近くの研究施設にも守備隊の増援を要請しろ!」 研究所の司令室では所長のシャインバスターが叫ぶ。 「外への通信がジャミングされています!」 数多のブロックの守備隊から寄せられる増援要請。 だが増援を頼もうにも何者かによって通信が阻害されていた。 「連絡員を出せ!直接増援を要請する!」 司令室にシャインバスターの怒号が轟く。 [[戻る>反逆編]] [[NEXT>Scene2 36番研究室]]

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