報告:カンジョン村義援金キャンペーンの現地手渡し

済州島カンジョン村義援金キャンペーンに、賛同・呼びかけ・寄付・連帯声明・情報提供などの協力を頂いたみなさまへ
(連絡役さとうが把握できる方たちに、BCCで送らせて頂きます)
 
―義援金の提供、滞在中の印象についての報告―
その際は御協力、大変ありがとうございました。報告が遅くなりもうしわけありません。
昨晩、HPに、不格好なレイアウトながら、何とか掲載いたしました。
http://www.anatakara.com/petition/no-military-base-for-samsung.html (旅の印象)
http://www.anatakara.com/petition/solidarity-from-japan-to-gangjeong.html (連帯メッセージ)
 
実行委員会から2名が義援金を持って1日に出発、無事手渡し、4日夕刻帰国しました。
 
到着した日は、朝から事件がありました。塀をやぶって何名かが海岸に侵入して座り込んだところを暴力で排除されたようです。
また「平和フォーラム」の八木さんが、入国審査で入国を拒否され、空港内で4時間、抑留されたそうです。
それ以前から入国拒否が相継いでいましたので、済州島の市民が済州島Jeju市にある日本領事館に電話をして、
韓国側に抗議して欲しいと訴えたところ、「身に覚えあることをしているのでしょう」「こちらは第三者だから」などと言われたそうです。
 
国民の海外での身の安全や国際法上の権利を保護すべき領事館として、このような態度であるのは、おそらく
G8の諸国のもうしあわせによるものであろうと想像します。
なお、済州島から沖縄に送られてきた、この問題に関する抗議声明も、上記 ’旅の印象’ の最下段に入れています。
(「韓国政府の沖縄反戦平和活動家の入国禁止措置に抗議する声明書」)
 
済州島と沖縄の連帯は以前からありましたが、ここにきて、沖縄からの済州島での入国も2日と6日に、合計3名が拒否される
という事態となり、韓国市民と日本・沖縄や米国の市民との国際連帯に、韓国が大変神経をとがらせているかわかります。
ただ、マークすべきNGOや個人などに関して、日本や米国の当局側の協力がなければ、できないことであろうと想像します。
また、韓国市民二人が、米国で入国拒否をされた事実も、済州島滞在中に聞きました。
空港で抗議したその市民たちは、「韓国当局から、「極端な」(テロ、との言葉が使われたと聞きました。)
活動におよぶ危険がある市民たちである、との通達がきている」という意味のことを空港当局から言われたそうです。
 
この問題は国内でも、何かのとりくみが必要であるように思います。マークされた市民NGOや個人は
環境保護や反核・反脱原発、反基地などの関係の国際集会で、韓国や米国に入国できなくなる恐れがあります。
 
(参考:ジュゴン保護運動の松島さんからのメール)
―「SDCCの代表でもある海勢頭豊さんも、4/2に入国拒否になりました。理由は、カンジョン村の基地建設に反対している「ハルラサンの会」の代表を海勢頭さんがしていることだ、との入管の説明だったそうです。 9月のIUCN済州島大会にむけて、心配ですが、この間の経過から日本領事館があてにならないことは明らかです。カンジョン村と連帯した運動を強めること、あとはSDCCはIUCNの正式構成団体であるため、IUCNを動かすことなどを考えています。」―
義援金は148,000円集まり、切りのよい15万円にして、半額をカンジョン村の村長さんに、残り半額を、外部から入る支援運動の若者たち(大抵は、宗教関係や労働組合からの若者で、中でもクリスチャンが多いです)のリーダーに渡しました。 預金通帳をもって食費などを総括する会計がこのリーダーと連動していて、たとえリーダーが逮捕されても、その会計が管理できるそうで、村の主要人物や活動家がたくさん、ゲート前への接近を禁じられている現状では、外部から訪れるそちらの運動体に寄付をするのが適切であると判断しました。
 
4月1日は、労働者のユニオン連合が組織した集会が村であり、液体の催涙弾が初めて使用され、9名が逮捕、重傷がでました。
2日は4大宗教(仏教、カソリック、プレビス教会、Won仏教)がそれぞれミサや礼拝。
3日は上述したように、早朝にカソリック司祭がフェンスを破り5名が逮捕。この日も催涙弾が使われ、カソリックのテントが破壊されました。夜はJeju市でキャンドル集会がありました。沖縄・北九州・東京から頂いたメッセージは、日本語がよく分かるあちらの活動家に渡し、また3日夜のJeju市でのキャンドル集会で一部紹介させて頂きました。(連帯声明は、帰国後に英語化して、韓国に送り、いくつかある、済州島のFacebookのどこかに上がっているのを見ましたが、今は見失ってしまいました。)
 
その翌日の4日は、1000人か、それ以上の機動警官が投入されていました。工事日だからでしょう。活動家が工事車両の前に身を投げて、車両の行く手を阻止しようとするのを、警官が取り囲み、暴力で排除するためです。日本から行った2名も、あっというまに2列横隊の警官にブロックされ、帰国日の昼前であったため、帰国できなくなるかもしれないと焦りましたが、おそらくは、工事車両が通過したようでした。
http://www.facebook.com/SaveJeju (主なフェイスブック)
http://warisacrime.org/downloads/jeju.pdf (月1回カンジョン村で発行される英字新聞の4月版)
http://www.avaaz.org/en/save_jeju/?vl (3月8日に開始された Avaazの署名運動)
 
チェムスキーや環境保護に熱心なロバートレッドフォードも、済州島基地建設反対のコメントや記事を発表していますが、
4月9日のフェイスブック情報では、同日に33台のセメントミキサー車が工事現場に入ったそうで、工事は強行され続けているようです。
村の中で、反対派の黄色い旗があがっている家は、どちらかといえば裕福でないような家に見えました。
大邸宅もあり、格差がみられる村でした。
 
反対側の島民のシュプレヒコールを動画で聞くと、60年、70年の「安保、反対!」という、あの抑揚そっくりです。
また、同じ時期に滞在していた方から、1948年の4・3の済州島虐殺の直前には、
本土で逮捕されていた日本の在韓特高警察が、日本本土でも免責されたころと同期して、
在韓占領米軍から罪を免除され出獄している事実があることから、
韓国本土での共産党員の取締や済州島での島民迫害に加担したのではないか、ということでした。 
これまで「(北を利する)利敵行為になる」として韓国の学会からも排除されていた、4・3虐殺についても、
今後、歴史的事実が掘り起こされてくれば、 そこにはやはり旧日本軍や特高の存在があるのかもしれません。
 
なお、義援金キャンペーンの口座は、会計の黒木さんの提案で、そのまま残しておくことにします。
コーヒー一杯分からの余裕があるときには、今後もどうか、随時にご寄付をお願いいたします。
現在、キャンペーン締め切り後の、11,000円の入金が通帳に残っています。
 
[ 郵便局 口座 : 記号ー番号 17440 - 63726381 (郵便通帳からの振り込みは手数料無料)
名義 : クロキ マリコ ]

また半年後、あるいは1年後の3月末などに、集中的に、キャンペーンを行い、義援金を渡しに行ける人に託そうと思います。
是非また行きたいと思いますが、一度カンジョン村に入ると、マークされてしまうようですので、再度の訪問は無理かもしれません。
なお、済州島については、島の南西でのリゾート再開発でマレーシアなどの大資本がプロジェクトを持ち、また、北東では、
CCS(二酸化炭素補足・貯留)を行う、大規模コンバインドガスタービンの建設プロジェクトが企画されているのを、
ネット上で見つけました。
そこから考えれば、この島全体が、いや韓国各地が、金余りグローバル資本による、庶民には不要な、
大規模国家プロジェクトの公共事業により、自然の姿を変えられていくのかもしれません。 
沖縄や日本の今後についても同様なことが懸念されるだろうと思います。
 
長くなりましたが以上です。
御協力に再度、感謝いたします。

 

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最終更新:2012年04月15日 00:08
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