関西電力の進めるセカタムダムの被影響地★被影響地は秘密?セカタムダム

被影響地は秘密?セカタムダム

セカタムダムは2006年、関西電力によって「タイ国輸出用ラオス国セカタム水力
発電事業可能性調査」が行われています。これは、経済産業省の「平成17年度開
発途上国民活事業環境整備支援事業」としてODA予算を使って行われたものです。
ここでは、初期環境調査(IEE)が実施されていますが、現地踏査を行った調査
団員は経済・財務分析の専門家のみで、調査団員の中には環境社会影響を専門と
する人は一人も含まれていません。ダムの影響を受けるニャフン族など社会的に
脆弱なグループへの配慮や、累積的な影響、不確実性などの視点が欠けたものと
なっています。これまでの経緯は下記をご覧ください。


メコン・ウォッチでは、この調査の後に、関西電力が独自の資金で実施した環境
アセスメントや移転行動計画の公開を2007年から同社とラオス政府に求めてきま
した。しかし、2008年7月にラオス政府から公開された資料は、社会影響アセス
メントと移転行動計画の要約のみでした。その上、要約では影響村、地名など、
事業地の固有名詞が一切記入されておらず、Village (1)、River (1)といった表
記に終始しています。驚くべきことに各村の住民の収入、どの程度の面積の農地
を使用しているか、影響の予想される面積がどれほどになるか、といった事業の
影響を検討するために必要な、ごく基本的な情報も全て伏せ字で記入されていま
す。

また、2005年にIEEの調査を開始してから25回のパブリックコンサルテーション
が開催されたと記載されていますが、メコン・ウォッチが2008年8月に書簡で申
し入れたのにも関わらず、議事録は公開されていません。

一方、メコン河委員会のベトナム、ラオス、カンボジアの国内委員会の要請で、
アジア開発銀行が技術援助を供与している、セサン川、スレポック川、セコン川
(3S)の開発の対話促進のため立ち上げられたウェブで、EIAの情報の一部がパ
ワーポイント資料として公開されていますが、なぜかそこには影響村の名前など
が記述されています。


このように、日本のODAを利用した調査で進められた事業でありながら、その後
の情報公開は不十分です。現状では、ラオスの少数民族である住民が事業の詳し
い内容を知り、自分たちの意見を事業者に伝えていくのは、極めて困難と言わざ
るを得ません。

(文責 木口由香/メコン・ウォッチ)

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発行:特定非営利活動法人メコン・ウォッチ
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