名古屋議定書と愛知ターゲット

名古屋議定書の要旨は次の通りである。

1.遺伝資源の利用で生じた利益を公平に配分するのが目的。
2.遺伝資源と並び、遺伝資源に関連した先住民の伝統的知識も利益配分の対象とする。
3.利益には金銭的利益と非金銭的利益を含み、配分は互いに合意した条件に沿って行う。
4.遺伝資源の入手には、資源の提供国から事前の同意を得ることが必要。
5.多国間の利益配分の仕組みの創設を検討する。
6.人の健康上の緊急事態に備えた病原体の入手に際しては、早急なアクセスと利益配分の実施に配慮する。
7.各国は必要な法的な措置を取り、企業や研究機関が入手した遺伝資源を不正利用していないか、各国がチェックする。

「愛知ターゲット」要旨
2020年までの世界共通の全体目標については「生物多様性の損失を止めるための効果的な緊急行動を起こす」という抽象的な表現で決着した。主な個別目標については次の通りである。

1.2020年までに、国や地方の開発に、生物多様性の価値観が組み込まれるようにする。
2.2020年までに、生物多様性に悪影響をもたらす仕組みは、段階的に廃止、改革する。
3.2020年までに、政府や企業は持続可能な生産や消費計画を立て、自然を再生可能な範囲で利用する。
4.2020年までに、すべての森林の減少をストップする。
5.2020年までに、生物資源の乱獲を防ぎ、生態系が大きく損なわれないようにする。
6.2020年までに、侵入した外来種および進入経路を特定し、根絶し、侵入を防ぐ。
7.2015年までに、サンゴの減少や気候変動などの人為的な影響を最小限にする。
8.2020年までに、少なくとも地球上の陸域の17%、海域が10%を効果的に保全する。
9.2020年までに、すべての絶滅危惧種の絶滅をストップする。
10.2020年までに、すべての作物、家畜および野生の生物の遺伝子の多様性を維持する。
11.2020年までに、この愛知ターゲットを、実施するための資金を大幅に増やす。

国際自然保護連合(IUCN)の分析では、現在の海域の保護区は1%にとどまり、乱獲や開発が問題になっている。交渉では、先進国の日本や欧州が15%の目標を掲げたが、途上国は中国の6%など開発の妨げにならない数値を提示した。

「愛知ターゲット」は、損なわれた生態系を緊急に回復させるため「2020年までに少なくとも陸域の17%、海域の10%を保全する」との数値目標を示した。現在1%にも満たないとされている海の保護区の面積を、この10年で10倍以上に広げる意欲的な目標だ。国際的な環境保護団体からも「非常に大きな成果」と支持された。
 

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