合宿

合宿


合宿とは、サークルなどの単位で数日間宿泊施設に宿泊し、互いの絆を深めあうものである。
テニスサークルにおいては、日中はテニスをし、夜はコンパという流れが慣例である。ここでは、合宿におけるコンパを簡単に、
  1. 開始から日が変わるまで
  2. 日が変わってからコンパが収束するまで
  3. 翌日の練習に向けて
の3つの視点から見てみる。

キーワードは、「輪」である。



それぞれの意義


  1. 開始から日が変わるまで

ここでの「日が変わる」という表現は、正確には、「大半の人がコンパ場に残ってていたのが、少しずつ姿を消し出す」という意味である。この現象自体、褒められるべきではないが、コンパの現状や現代人の個人主義化といった世相からある程度やむを得ないと考えた。

さて、この姿の消し方にはいくつかのパターンがある。
①部屋に帰って寝る。
言語道断である。とくに1泊の合宿でこの期間に寝るなど愚の骨頂。
②マンツーやコンパ場外に行く
サークル皆と仲良くなるという合宿の目的に沿わない行為。万死に値する大罪である。ここからコンパ場に帰ってきても、基本的に冷遇される。
③潰れる
何らかの理由(誕生日や体調が悪い、嫌なことがあったなど)があり、ペース配分を間違え早々につぶれた場合。

まとめると、①の期間にコンパ場から退出することは、許されざる故意的行為もしくは本人の不注意による事故的行為である。

さて、ここである定理を紹介しよう。
合宿におけるコンパは、他のコンパと違い、時間的終わりがないといっても過言ではない。そのため、合宿コンパの価値は
 長さ×平均瞬間楽しさ(合宿コンパの定理)
で決まる。
この定理によると、早期に潰れることは明らかに損である。

つまり、この期間は来るべき真のコンパを楽しむための準備段階であり、決してここで脱落してはいけない。

2、日が変わってからコンパが収束するまで

ここが合宿のコンパにおける、最も充実した時間である。

「コンパが収束」するということは、「個人個人が潰れる」ということであり、この場合は1の③とは違い、体の充足(もう体がお酒を受け付けない)と心の充足(絆の深まりへの認識)が両立した上での、「潰れる」である。

さて、それでは1で助走(いい感じにテンションが上がること)をしたうえで、この期間をいかに楽しむかが問題である。

また、この①と②の境界は曖昧なもので、特にはっきりさせる必要もないので、後述の内容とは多少の誤差がある。あらかじめ了承していただきたい。

3、翌日の練習に向けて

合宿はコンパだけではなく、日中は練習が行われる。それに参加するに当たり、個人個人がベストでなくとも、ベターな状態を作るための視点である。

具体的な方法論

1、開始から日が変わるまで

  • テーブルごとに飲む
合宿でのコンパでは、20畳以上ある広いコンパ場に2~4程度のテーブルが分かれて置かれているのが通例である。このグル―プ分けは、くじ引きの場合もあれば、誕生月、誕生日、携帯番号の末桁の数など、さまざまである。何にせよ、このテーブル分けが、序盤の盛り上がりを決める大きな影響を持つ。

ここで、コンパのメンバーがそれぞれのテーブルにつきお酒を注ぎ準備ができた後、ある決まった人が乾杯を叫び、コンパが始まる。この状態でいきなり個人が好き勝手に集まると、優秀な人材の集中により、戦後叫ばれ続けている南北問題のように、コンパ場全体としてはバランスを崩す。ここでいう「優秀な人材」とは、「多くの人間を巻き込める前線のプレーヤー」という意味である。そして、コンパの企画者は、このような人材が各テーブルにバラけるようなグループ分けを心がけるべきである。我々の目的とすべきは、参加者全員の満足と、絆の深め合いなのである。

さて、各テーブルのコンパはその優秀な人材を中心にすすめられていく。時にそれは立ちコンパという形にもなるし、コールの応酬にもなる。このような人間が、各テーブルで爆発を起こすのが肝要であり、周りもそれに着いていくのが、序盤のポイントである。特に、下の学年の意外な活躍が場を盛り上げる。そのため、下の学年は躊躇せず、割って入るべきである。

この段階で、コンパ場の空気が暖まるとともに、各人のテンションが次の段階に向け上がり始めているのが理想である。

  • 新しい輪の創造
ひとしきり、テーブルごとに盛り上がると、今度はテーブル関係なく入り乱れる段階がやって来る。この契機は、あるサークルで言うとファイトと呼ばれる早食い後であったり、各個人の判断であったり、多種多様である。

ここで、既存グループの破壊と新しい集団の創造がおきる。
比較的少人数の合宿の場合、コンパ場に輪が数個しかない場合がある。これを「コンパ場に大きな輪ができる」という。このとき前線プレーヤーは多大な負担を強いられ、空気を止めまいと奮闘する。ここではコールの応酬にするのが無難である。一発ギャグの見せ合いにすると確実にネタ切れが起き、空気が止まる時が来る。

どのような輪ができるにせよ、ここからが真のコンパといえる。テーブルごとのコンパはいわば儀式なのである。

  • 動いて酒を体に回す。
店でのコンパや宅飲みは通常座って行われる。その制約が取り払われるのが合宿の特徴である。これにより、前述のような、輪の動態的発生が起きる。

また、さらには人間の範疇を越える動きが起きる。具体的には、
  • コンパ場の中心で肩を組み円を作り、全力で回り、遠心力で各々コンパ場の壁まで吹っ飛ぶ遊び(ドリーマーズ)
  • 手を左上→右上→左下→右下に手が引きちぎれんばかりに伸ばし「か・わ・い・い」コール
  • 意味もなく側転や前転を繰り返す
  • イナバウアーしながら飲む。一世を風靡した。
  • ブリッジしながら酒を口に注いでもらい、むせる
こともできる。
これらの動きの結果、通常のコンパよりもアルコール分が体を巡りやすくなるのである。人間の運動能力はアルコールにより、飛躍的に向上する。これからも、新たな動きがコンパで生まれ、お酒の廻りを良くすることを願ってやまない。

cf、よくあるイベント
テーブル分けが翌日の練習のチームの場合、チームのリーダーを決めるイベントが半強制的に行われる。この場合、早飲み対決で行われることが多い。


2、日が変わってからコンパが収束するまで

前述のように、1における新しい輪ができてからが、合宿コンパの始まりである。

ここで、各人が留意するべきは、常に自分の居場所を確保することである。どんなに経験豊富なプレーヤーでも、コンパは一人では楽しめない。コンパ難民には誰しもなりたくないのである。それは逆に、他のコンパ難民への気遣いに通じる。決して、コンパ難民を出さないよう、一人で寂しそうにしている人を輪に入れてあげる心遣いを持たなくてはならない。

では、ここからの展開についてである。ここからが、合宿コンパの真骨頂であるが、このマニュアルでは、「大きな輪が、段々小さな輪に分裂していく」と簡単に記述しておく。ここからは各人の完全な自由であり、主として、ゲームや暴露話や小学校の時の思い出、コイバナなどで絆を深める。以下、いくつかの例を箇条書きにする。

  • ふたのある瓶を利用したポン酒ルーレット。輪の中心で回転させ瓶が示した人が飲む。
  • まきば。酒を輪の中心に置き、皆で回り、飲みたい人が中心で回りながら飲む。
  • タケノコニョッキ。某テレビ番組より引用。意外と体を使うので、お酒がまわる。
  • マンツーの存在を逆に利用した風紀委員。マンツーを意地でも探し出す。

いずれにせよ、2、3人ではなく、多くの人数を巻き込んだことに注意したい。形は自由であるため、時代に合った新たなコンパを今後に期待する。

3、翌日の練習に向けて
サークルとしての秩序、存在意義を守るため、日中の練習を怠ることは許されない。合宿の練習中に潰れている人は、1で指摘された者よりも敗者と呼べる。
練習をベターな状態で迎える方法をここでは3つ紹介する。

①吐く
いわゆるリセット。いつ吐いても構わない。朝でも構わない。午前の試合の5分アップ中に草むらに入り、吐いていた先人が鮮明に記憶に残っている。

②スポドリを飲む
吸収を早めることで、その瞬間は苦しいが、回復を早めるという諸刃の剣。体質によって練習の何時間前に飲むべきか、個人で知っておく必要がある。

③雨乞い
練習自体を雨で中止にしようとする、ある意味批判対象になる荒業である。梅雨の時期や雨予報のコンパ中に発生しやすく、また、盛り上がることができる。不快に思う人もいるので、隅でしっぽり祈るのがよい。また、効果は定かではない。

まとめ


合宿コンパは、空間と時空という我々の世界軸の制約を最も受けないコンパである。
合宿の目的を見失わず、合宿コンパの定理を理解して、より長く、より楽しく時間を過ごして、潰れればよい。

cf、合宿の空き時間の活用法
5泊6日の大合宿となると、やはり限界がやってくる。コンパを休む日を作る者もいるが、5度のかけがえのないコンパを全力で楽しむべきである。
こういうときは、空き時間を全て睡眠に充てるのがよい。デメリットとしては、満足とは言えないテニスと記憶のうつろなコンパしか頭に残らないということである。

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最終更新:2010年07月05日 23:19
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