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吹っ飛んだ。まぎれもなく女の子に吹っ飛ばされた。
本当にこの娘がやったのだろうか? などと疑いはしたが、飛ばされた勢いで俺は岩にぶつかり意識を失った。


……頬に何か定期的にあたってくる。
狭い場所なのかペチペチという音が部屋に響いている。
俺はゆっくりと目をあけた。
「気がついた?」
さっきの女の子が俺の顔を覗き込みながら尋ねてくる。
「あ…ああ大丈夫だ。それよりも俺はなんでここに?そしてここはどこだ?それにあんたは一体…?」
俺は頭の中がこんがらがって記憶まであやふやになっていた。
「それに答える前に君に聞きたいことがいくつかあるんだけど」
女の子は口元を少し広げ妖艶な笑みを浮かべているが、目が全く笑っていない。
しかも顔以外に目を向けると手と足には力を少し入れ、いつでも俺を抑え込むことができるように用心しているのがわかる。
「ああ、構わない」
俺はまだ死にたくない、俺はおっちゃんの期待に答えるために生きないといけない。
「それで聞きたいことって?」
「あなたはどうして生きてるの?」
女の子はさっきまでの妖艶な笑みをやめ真剣な顔で尋ねてきた。
「なんのためか……俺はある事情によって『愛』を知らないんだ。でも俺を助けてくれたおっちゃんに恩を返したい。そんな気持ちが俺の中にあるすべてだ。だから俺は『愛』知るために生きている」
女の子がまじめな答えを要求しているのはいくら無知な俺でもわかった。
だから俺は偽りのない真実を今日初めて会った女の子に話した。