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《読み切り2》

 

世の中は愛されている人にあふれている。ただし同じ数憎まれている人がいる。
なぜなら愛することと憎むことは同義なのだから……

                  


町が静寂に包まれた時、俺たちは路地裏で男に絡まれていた。

「おい! 兄ちゃん達よ! ぶつかっといてわびの一つもないなんてどういう教育されてんだよ」
全く、ただ肩がぶつかっただけなのにギャアギャア言いやがってうっとうしい奴だ。
「それは悪かったな、この通りだ許してくれ」
俺は腰を少しだけ曲げてあやまったのだが。

「そんなんで許されると思ってるのか! ふざけるなよ!」
男の怒声が静寂な町に響き渡った。
そのまま男は俺の胸ぐらをつかもうとした

「………やめて」
俺の隣にいたアリスがか細い声で言った。
「なんだよ お前もやられたいのか!」と男はそのまま俺を突き飛ばしアリスに手を伸ばそうとし
そして……


男は地面に這いつくばり、うめき声をあげていた。
「アリスに触るな お前のようなクズには触る資格はない」
男は何もいい返すことなく、うずくまっている。
「いこう アリス」
俺は男の方を見ることなく、アリスの手をとり歩き去ろうとしたそのときに
後ろから金属がすれるような音がした


俺はその音を聞くと同時にアリスを男の死角になる位置に突き飛ばした。
その後すぐに バァン!!

町の静寂を裂く最後の音が響き渡った。

 

 

その数十分後、俺たちは町のホテルに帰っていた。
俺がアリスとは別のベッドで寝ようとしているとき隣のベッドからアリスが
「……さっきの…男の人……大丈夫かな…」
俺は少し考え、アリスに言葉を返した。

 


銃声の音が響き渡ったと同時に俺は男の直線状から離れるため、身を思いっきりひねり
銃弾のとんでくるであろう場所から体をずらした。

そして俺はそのまま男の方に走って行った。
(あの銃は軍で使われているタイプより少し古い型だな なら勝機はある。)

男は銃を使ったのが始めてだったのだろう、思いのほか反動が強く銃を撃った腕が痙攣していた。
そして痛みの中、顔をあげた。 その先には無表情で男を見下ろしている俺の姿があった。

「大丈夫か? その銃は『愛』の力を増幅することに重点を置いたタイプの銃だから反動が異常に強いんだよ だから素人が使うような物じゃないんだよ」
俺は男を安心させるためにいろいろと話しだした。
「だからこれは没収しまーす」 
男の銃を奪い取りポケットに突っ込もうとしたが
「あれ? おっきくて入らないや じゃあめんどいからその辺にほっとこうかな」

銃がカツーンと音を響かせて闇の中に消えていくのを確認し
「じゃあ 少し痛いけど我慢してね」
そしていきなり男の足の骨を折った。
「いっ「静かにしてよ アリスに聞こえるだろ」

そして俺は男の上着を少しめくり、愛ポケットを確認した。
「なぁーんだ 君もなんだかんだで愛されてるんだね、よかったね」

(なんだこいつはさっきまでの態度とは全く違う、こいつはいったい……)
「お、おめーはいったい何がしたいんだ。」

「俺かい? 俺がしたいことか…正直君には全く興味がないんだよ だからとりあえずアリスを傷つけようとしたことを謝ってもらおうと思ってね。 謝ったら殺さずにちゃんと残りの人生も愛されながら生きていけるよ どうする?」
ホント、自分が愛されるという行為がどんなに素晴らしいのか知らないやつはムカつく。
「わ、わかった 謝るよ この通りだ。すまなかった。」
「おいおい 勘違いするなよ 俺にじゃなくてアリスにだろ」
「わかった。 謝る 謝るから許してくれ」
「オッケー じゃあアリス呼んでくるからちょっとまっててね」
(ふぅ なんとか助かったぜ  よかった、でもあいつは)

 

そして俺は男の姿が見えなくなったことを確認し、俺は絃を引っ張った。

パスッ っという小さい音が聞こえたが、俺は後ろを振り向くことなく
アリスのもとに向かった。

 

 

俺にとって他人の生死はどうでもよかった、興味があったのは『愛』についてだけだ。
そんなことを考えながら
「まぁ 大丈夫だろ あの男も頑丈そうだったしな」
「うん……そうだね」
頑丈だったのは事実だ。 
切断するのが力任せでは無理だったから少しばかり面倒なことをすることになっちまったしな
「じゃあ お休みアリス」
「うん…お休み○○○」