日本人作家:た行


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高橋源一郎/ジョン・レノン対火星人

評価 ★★★★★
ジャンル 小説
出版年 2004
出版社 講談社文芸文庫
コメント 自分が文学に求めている方法論は、彼の中にあると思う。「構築」の外側にある小説だ。読み終えたあとの喪失感が尋常ではない。物語の大まかな内容は覚えているのに、それまでのあらゆる描写が決定的に残らない。もう一度読まなければならないような義務感が生まれたかと思ったら、消費した物語には二度と触れないようにしなきゃけいないような強迫観念が生まれるという、すごい作品。

滝本竜彦/ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

評価 ★★★
ジャンル 小説
出版年 2004
出版社 角川文庫
コメント 退屈な学生生活を送る少年にとって、チェーンソー男と戦う少女は「非日常」へと脱け出す絶好のチャンスとなる。しかし、やはりそこには「日常」というのが潜んでいて、青春とか恋とか、そういった「少年らしさ」も描かれる。しかし、冗長な語り口のくせに何も描けていない印象を持つ。戦闘シーンにも迫力はないし、かといって少年と少女の心の変遷が上手く描かれているのかといえば、そんなこともない。良くも悪くも「ライトノベル」らしい作品。

谷崎潤一郎/猫と庄造と二人のおんな

評価 ★★★★
ジャンル 小説
出版年 1951
出版社 新潮文庫
コメント 一匹の猫を巡った男女のやり取りが、風刺やアイロニーとして描かれているのはわかるが、個人的な猫に対する思い入れもあって、まるでリアルに見えてくる。庄造の異常なまでの執着に共感すら覚えてしまう自分にとっては、テーマが肉薄しないので困ってしまう(そのためラストもしっくり来ない)。当時の関西弁の独特な柔らかさがストーリーをのびのびと広げていて、谷崎作品の中ではかなり微笑ましいものになっている。

寺山修司/家出のすすめ

評価 ★★★
ジャンル エッセイ
出版年 2005
出版社 角川文庫
コメント 寺山はこれまで悪とされてきた「家出」や「反俗」を、敢えて若者に課そうとする。家や親や道徳という「内界」に隷属することで、幸福な生活を送れるわけではない。「外界」へ脱出することこそが、人間的な生き方だと示唆する。それは言わば「外界」から「内界」を見つめることで、改めて「内界」を認識する行為にもなる。その一貫した思想は、おそらく寺山自身のトラウマに起因しているが、表現者の最も重要な要素でもある。不器用だが真摯な彼に共感せざるを得ない。


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