ユリア達のことについて考えていた。
昨日された話。まだ、返事は考えていない。
そもそも、世界を救えって言われても、まともに実感がわかない。
何で俺が? 俺は何か特別なのか?
そんなはずはない。魔法も下の下、力もそこそこ。そんな普通の男だ。
じゃあ、何故姫はあんな話を……あんな話?
あれ、どんな話だったっけ? つい昨日のことなのに、思い出せない。
記憶にもやがかかっているようだ。何なんだ、一体?
「おいっす。珍しいね、ヒロト君が休みに学校にいるなんて」
「あ、ノアさん。いや、これには結構深い事情がですね?」
「こーら。学校では先生って呼べって言ってるでしょ?」
「休みに先生も何もないっすよ」
「……ん? あれ、君……?」
「へ? なんすか?」
「いや、でも……ああ、なるほどバグか……シナリオが……」
「の、ノアさん?」
「ッチ、クソ。なるほどな。こりゃ時系列まで弄らなきゃ……ああ、こっちの話。
ところで、見た感じヒロト君疲れてるみたいね。少し休んだ方がいいわよ?」
ノアさんにそう言われた途端、急激な眠気が襲ってきた。
昨日何かあった気が……するのに。考えごとが……あった……ような……
「もしもし、私だ。ったく、あれほど……には気をつけろって何度も……
ハイハイ、言い訳は後。さっさと処理……」
最後に、ノアさんが誰かと電話しているのを聞きながら、俺は深い眠りに落ちていった。
(結構メタな話なバグがあった設定で、先生達組織が改竄。租借シナリオ第2話 - 1.二日目:朝に戻る)
最終更新:2007年06月27日 03:09