僕の世界は壊れない・第三話・選択肢後2

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; オールリセット ; ▼システム 暗転 ; ▼システム ウェイト ; ■背景~食卓 ; ★BGM~No.28 (製作中) ; ●立ち絵 ユリア・私服(姫)・表情(通常)・位置(左) ; ●立ち絵 レン・私服(騎士)・表情(通常)・位置(左端) ; ●立ち絵 美羽・私服(実妹)・表情(通常)・位置(右端) ; ●立ち絵 美優・私服(義妹)・表情(通常)・位置(右) 家に帰り着くと、[l]妹達が既に夕飯の準備をしていた。[l][r] 美優は俺たちが帰ったのに気付いて、[l]駆けよってくる。[l][r] ; ▲SE 走る足音 ; ●立ち絵変化 美優・私服(義妹)・表情(笑顔)・位置(中央) 美羽はといえば、[l]スープを煮込むのに忙しくてこちらに気付かないようだ。[l][r] [r] 美優「お兄ちゃん! [l]レンさん! [l]ユリアさん! [l]私、勝ったよ! 」[l][r] 大翔「おお、やったじゃないか」[l][r] どうやら弓道の試合には勝てたようだ。[l][r] いつもより元気もあるし、[l]本当に良かった。[l][r] ユリア様とレンさんも自分の事のように喜んでいる。[p] [cm] ; ●立ち絵変化 ユリア・私服(姫)・表情(笑顔)・位置(左) ; ●立ち絵変化 レン・私服(騎士)・表情(笑顔)・位置(左端) ユリア「おめでとうございます」[l][r] レン「うむ、ミユ。よくやったな。[l]射敵のコツを教えた甲斐があったというものだ」[l][r] 美優「弓道の的は動かないけど……凄く参考になりました」[l][r] [r] そんなことを教えていたのか。[l]道理で仲良くなるはずだ。[l][r] 美優の戦勝報告で盛り上がっていた俺たちに、美羽が声を掛ける。[l][r] [r] ; ●立ち絵変化 美羽・私服(実妹)・表情(不機嫌)・位置(右端) 美羽「ごはんできたよっ! 」[l][r] 大翔「お、おお……」[p] [cm] どうやら朝からまだ機嫌が悪いらしい。[l][r] 何故だろう……? [l][r] 女性特有のアレかも知れないが、[l]ひょっとしたら俺、何か悪いことでもしてしまったのだろうか。[l][r] 考えながらも食卓に着き、食事を始める。[l][r] レンさんとユリア様と美優はお互い積極的に喋っていたが、[l]美羽は黙々と食べ続けている。[l][r] 時折三人や俺の方をチラチラ見ながら。[l][r] [r] あ。[l][r] ひょっとして。[p] [cm] 大翔「おい、美羽」[l][r] ; ●立ち絵変化 美羽・私服(実妹)・表情(疑問)・位置(右端) 美羽「……何よ」[l][r] 大翔「お前、美優に妬いてんだろ」[l][r] [r] ; ●立ち絵変化 美羽・私服(実妹)・表情(照れ)・位置(右端) ; ▼システム 画面揺らし ブッ! [l][r] [r] 美羽がスープを噴出した。[l][r] 更に顔を赤くしている。[l][r] どうやら図星だったようだ。[p] [cm] ; ★BGM変化~No.4(Ⅱ) 試作(ドタバタ) ; ●立ち絵変化 ユリア・私服(姫)・表情(通常)・位置(左) ; ●立ち絵変化 レン・私服(騎士)・表情(通常)・位置(左端) ; ●立ち絵変化 美優・私服(義妹)・表情(通常)・位置(中央) ユリア様たちもこちらに注意を向けた。[l][r] 反撃のチャンスを与えずに畳み掛けることにする。[l][r] [r] 大翔「まあ、ユリア様達が来てから、[l]というか学園に入学してから俺もあんまりお前に構ってやらなかったしな」[l][r] 美羽「なっなっなっなんな……[l]そんなんなんなんなん……」[l][r] ; ●立ち絵変化 美優・私服(義妹)・表情(驚き)・位置(中央) 美優「お姉ちゃんが……」[l][r] 大翔「むう、贔屓はよくなかった。[l]これからはお前にもちゃんと愛情を注いでやるからな。[l]だから乱暴なとこは直せ」[l][r] ユリア「兄妹が仲良くするのは良いことですわね~」[l][r] 美羽は真っ赤な顔を更に耳まで真っ赤にする。[p] [cm] 大翔「よし! [l]そうと決まれば仲直りの印として頭をナデナデ……」[l][r] 美羽「バカーーーッ!!! 」[l][r] ; ▲SE 殴り ; ▼システム エフェクト パンチ ; ▼システム エフェクト フラッシュ ; ▼システム 画面揺らし ; ▼システム ウェイト 大翔「ゲンガオゾッ!」[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・私服(騎士)・表情(呆れ)・位置(左端) レン「……賑やかだな」[l][r] [r] 美羽が俺をグーパンで殴った。[l][r] 椅子から転倒し、[l]危うく頭を打ちかける。[l][r] ; ▲SE 走る足音 ; ●立ち絵消去 美羽・私服(実妹) ; ▲SE 階段を昇る足音 美羽は逃げるように自分の部屋に駆け上がって行ってしまった。[p] [cm] ; ●立ち絵変化 美優・私服(義妹)・表情(呆れ)・位置(中央) 美優「お兄ちゃん……[l]お兄ちゃんにはデリカシーが圧倒的に足りないよ……」[l][r] 大翔「……そうだな……」[l][r] [r] あの様子では今日はもう会話するのも無理か。[l][r] 切る手を誤ったようだな……。[l][r] まあ、そのうち美羽と二人で話して、どうにか穏便に済ませよう。[l][r] 俺はそう結論付け、[l]とりあえず今日はもう休むことにした。[p] [cm] ; ●立ち絵リセット ; ▼システム 暗転 ; ▼システム ウェイト ; ★BGM~No.4 無題 ; ■背景~主人公の部屋・夜 深夜11時。[l][r] ベッドに寝転がっていた俺だったが、[l]風呂に入っていないことに気付いてしまった。[l][r] 明日は学校だし、[l]入っておかないと清潔面でも体力面でも問題だ。[l][r] [r] 大翔「こんな時間じゃもう皆済ませてるだろうな」[l][r] [r] ; ▼システム 暗転 ; ▼システム ウェイト ; ■背景変化~自宅・廊下 部屋を出て、階段を降りる。[p] [cm] ; ▼システム 暗転 ; ▼システム ウェイト ; ■背景変化~自宅・階段 途中で美羽の部屋が目に入り、明日からの事を考えて憂鬱になった。[l][r] まあ、なにもしないで美羽の機嫌を悪くする一方にするよりは、[l]長い目で見ればマシな選択だろう。[l][r] そうでも思わないとやっていられない。[l][r] ; ▼システム 暗転 ; ▼システム ウェイト ; ■背景変化~黒 風呂場がある一階まで降り、風呂場の手前、[l]洗面所に到着する。[l][r] 真っ暗だが、省エネの為に洗面所の電気はつけない。[l][r] 予想通り、風呂場の中に人の気配はなく、電気も消えていた。[l][r] [r] 大翔「お湯、入れなおさないと駄目かな?」[l][r] 風呂場の電気をつけると同時にガラス戸を押し開けた。[p] [cm] ; ▼システム 暗転 ; ▼システム ウェイト ; ▲SE ドア開 ; ▲SE 電気をつける音 ; ▼システム CG・『風呂場のレン・ロバイン』 大翔「……」[l][r] レン「……」[p] [cm] ; ▲SE チーン ; ★BGM~No.9 無題 さて、ここで状況を整理してみよう。[l]俺は風呂に入りたかった。[l][r] そして風呂場の前まで来て、電気も消えていて人の気配もないのを確認してガラス戸を開けた。[l][r] だが中にいたのは蒸気でもゴキブリでもなくレンさん。[l][r] 騎士だというレンさんくらいになると気配くらい簡単に消せるのだろうか? [l][r] 暗闇の中でも風呂に入れるくらいだしな。[l]だが、そこでもう一つ問題が浮上する。[l][r] 何故レンさんは俺の気配に気付いていながら、一言も声を上げなかったのか? [l][r] 普通は静止するなり、想像はできないが『いやーん!』とか言うかと思うのだが。[l][r] 開けたとき既にこちらを向いていたことから、俺に気付いていたことは明白。[l][r] ひょっとしてレンさん達の国の風呂は混浴が普通なのか? [p] [cm] ; ▼システム CG消去 ; ■背景変化~自宅・風呂場 ; ▲SE 足音 そんなことを考えている内に、レンさんは裸体を隠す素振りもなく無言で俺の横を通り過ぎた。[l][r] お湯は使っていなかったようで、蒸気は感じない。[l][r] 怖くて確認はできないが、タオルを取って、俺の後ろで髪を拭いていると予想できる。[l][r] ……この平常さが逆に怖い。[l][r] まずい――――この状況は非常にまずいぞ。[l][r] 黙っていることに耐えられない。[l][r] よし、意を決して弁解してみよう。[l][r] ゆっくりと振り向く。[p] [cm] ; ●立ち絵 レン・バスタオル(騎士)・表情(通常)・位置(中央) 大翔「あのー、これはですね……」[l][r] レン「……この国では」[l][r] 大翔「え?」[l][r] レン「この国では、人が入っている風呂に横から這入って来るのが普通なのか? [l]それならば異文化故の事、何も言うまい」[l][r] [r] バスタオルだけを身体に巻いた状態で凄まれた。[l][r] ……なんというか、律儀な人だ。[l][r] だから声を出さなかったのか。[p] [cm] さて、ここで「その通りでございます」と嘘を吐くのは簡単だろう。[l][r] だが、それだとばれたあと冗談抜きで殺されそうだ。[l][r] ここは勇気を出して……。[l][r] [r] 大翔「いや……そういう行為は犯罪というかなんというか……」[l][r] ; ●立ち絵変換 レン・バスタオル(騎士)・表情(笑顔)・位置(中央) レン「そうか……罪と知って犯したか。ならば遠慮なく、斬り捨てられるな」[l][r] [r] ; ▲SE シュッ いつの間にかレンさんが、洗濯機と壁の隙間から今日買った木刀を取り出して装備している。[l][r] 風呂まで持ってくるほど気に入ったのだろうか。[l]いや、そんなことを言ってる場合じゃない……。[p] [cm] ; ●立ち絵変化 レン・バスタオル(騎士)・表情(怒り)・位置(中央) ; ★BGM~No.26 無題 レン「――――参る! 」[l][r] 大翔「うわあああああっ!! [l]ごめんなさーーーい!!!! 」[l][r] [r] [r] [r] [r] ……やっぱり、嘘を吐いてればよかった。[l][r] 後悔する暇もなく、レンさんが迫る。[p] [cm] ; ▲SE 一気に距離を詰めるイメージな音 ; ●立ち絵変化 レン・バスタオル(騎士)・表情(怒り)・位置(中央)・アップ 袈裟。[l][r] ; ▼システム エフィクト・斬撃(袈裟) ; ▲SE 斬撃 逆袈裟。[l][r] ; ▼システム エフィクト・斬撃(逆袈裟) ; ▲SE 斬撃 廻し斬り。[l][r] ; ▼システム エフィクト・斬撃(廻し斬り) ; ▲SE 斬撃 下段薙ぎ払い。[l][r] ; ▼システム エフィクト・斬撃(薙ぎ払い) ; ▲SE 斬撃 中途の動作を省略したようにしか見えない速度で木刀が迫る。[l][r] ここが狭く、風呂場の明かりの逆光でレンさんが見えやすい状態でなければとても避わしきれなかっただろう。[l][r] ; ▼システム エフィクト・砕け散って飛ぶ光(左上) ; ▲SE 砕ける音 外れた木刀は壁に直撃したが、刀身は弾かれるどころか逆に壁を砕き散らせる。[l][r] 一瞬鈍った剣閃、[l]その隙を逃さず俺は一気に風呂場から逃げ出した。[p] [cm] ; ▲SE 走る足音・継続 ; ●立ち絵消去 レン・バスタオル(騎士) 無論レンさんは追ってくる。[l][r] 呼吸を乱して、自分の部屋まで全力で疾走。[l][r] 首だけを後ろを向けて後方を確認。[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・バスタオル(騎士)・表情(怒り)・位置(中央) レンさんは予想外に素早く追ってきていた。[l][r] 一歩間違えばバスタオルがポロリといきそうなのに。[l][r] だが一歩間違えばこちらの命もコロリと終わる以上、[l]見蕩れているわけにはいかない。[l][r] [r] レン「逃がすかっ! 」[p] [cm] レンさんは逆上している――――。[l][r] 床に転がった紙くずを蹴散らかしながら、[l]自分の部屋まで逃げるのは無理だと悟った。[l][r] かといって止まって言い訳をするのは自殺行為だ。[l][r] み、美優か、ユリア様に口ぞえしてもらうしかない! [l][r] 急カーブで通路を曲がる。[l][r] ; ▲SE 走る足音・停止 目の前には階段。[l][r] ; ■背景変化~自宅・階段 ; ▲SE 階段を昇る足音 必死で駆け上がって美優の部屋に飛び込み、[l]すぐにドアを静かに閉める。[l][r] ; ■背景変化~美羽の部屋 ; ▲SE ドアをゆっくり閉める ; ▲SE 走る足音 ……足音から推測するにレンさんは俺を見失い、階段から一番遠い俺の部屋へ向かったようだ。[l][r] よし……美優に頼んで……。[p] [cm] 美羽「―――っ~~~なにやってんのよバカ兄貴ーーーーッ!! 」[l][r] ; ▲SE 大きな物が飛ぶ音 ; ▲SE 衝撃 ; ▼システム 画面揺らし 大翔「ぐはあっ! 」[l][r] [r] 掃除機か何かを投げつけられた。[l][r] ま、まさか……。[l][r] 恐る恐る振り向くと、案の定。[l][r] ; ●立ち絵 美羽・私服(実妹)・表情(驚き)・位置(右端) ベッドに半分身体を起こしている美羽の姿があった。[l][r] 最悪だ……確かに美優の部屋だと思ったのに。[p] [cm] 大翔「ま、待て! 違う! 俺は美優の部屋に……」[l][r] ; ●立ち絵変化 美羽・私服(実妹)・表情(怒り)・位置(右端) 美羽「何ですってぇ!? [l]美優になにするつもりだったの!? [l][r]    この変態ッ! [l]スケベ! [l]出歯亀野郎! [l]ロリコンッ! 」[l][r] [r] 更に物を投げつけられる。[l][r] ; ▼システム エフィクト・物が飛んでくる ; ▲SE 大きな物が飛ぶ音 ; ▲SE 衝撃 ; ▼システム 画面揺らし 電気スタンド。[l][r] ; ▼システム エフィクト・物が飛んでくる ; ▲SE 大きな物が飛ぶ音 ; ▲SE 衝撃 ; ▼システム 画面揺らし 音楽プレーヤー。[l][r] ; ▼システム エフィクト・物が飛んでくる ; ▲SE 大きな物が飛ぶ音 ; ▲SE 衝撃 ; ▼システム 画面揺らし 椅子。[p] [cm] いずれも当たり所が悪ければ十分に死ねる。[l][r] この状況では凶器だ。[l][r] 地面を転がりながら必死で避ける。[l][r] [r] 大翔「ち、違うんだって! レンさんに……」[l][r] レン「ここにいたか……」[l][r] 大翔「ヒィ!」[l][r] [r] 真後ろから圧集された殺気をイメージさせる声が轟いた。[p] [cm] レンさんが騒ぎを聞きつけて美羽の部屋に入ってきていたのだ。[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・バスタオル(騎士)・表情(影)・位置(左端) 顔を上気させ、仁王のような形相でドアの前に立っている。[l][r] 怒りのボルテージは最高潮、とても直視できる表情ではない。[l][r] [r] ; ●立ち絵変化 美羽・私服(実妹)・表情(驚き)・位置(右端) 美羽「レンさん!? バスタオル一枚でどうしたんですか!? 」[l][r] レン「そこの出歯亀に行水を覗かれてな……」[l][r] ; ●立ち絵変化 美羽・私服(実妹)・表情(影)・位置(右端) 美羽「み、美優だけじゃなくレンさんまで……? 」[l][r] ……駄目だ。[l][r] もう弁解できない。[p] [cm] 前門の虎、後門の狼とでもいうのだろうか、この状況は……。[l][r] 絶体絶命ともいう。[l][r] [r] 大翔「……もう、好きにしてくれ」[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・バスタオル(騎士)・表情(影)・位置(左) レン「では」[l][r] ; ●立ち絵変化 美羽・私服(実妹)・表情(影)・位置(右) 美羽「やっちゃいますか」[l][r] [r] ……もう、何も考えたくない。[p] [cm] ; ★BGM停止 ; ▼システム 暗転 ; ▼システム ウェイト ; ▲SE 殴り ; ▲SE 抜刀 ; ▲SE 蹴り ; ▲SE 斬撃 ; ▲SE 斬撃 ; ▲SE 斬撃 ; ▲SE 殴り ; ▲SE 砕ける音 ; ▲SE 肉が潰れるような音 ; ▼システム ウェイト ; ▲SE 血が滴る音 ; ▼システム ウェイト ; END [[僕の世界は壊れない・第四話]]

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