街概要

リーゼン地方・ミラボア王国、国の中心からは少し離れた地方都市。領主のいない、一種の自由都市。
守りの剣が置かれていない代わりに、自警団はそれなりに剛健(元冒険者が統率している)。
神殿はキルヒアのもののみで、規模は小さい。
……ここ百年ほどの間は、一人のナイトメアの女性魔術師が事実上の領主に近い形で君臨していたのだが、その行っていた研究が、神殺しすら目的とする危険なものであり、実験のために人族の命を犠牲にすることさえあったことが明らかにされ、彼女は街を追放された。
制圧に当たったのは、ミラボアの正規軍・キルヒア神殿騎士隊・ティルスティアルの自警団の混成部隊。魔術師に死を処すことを目的としていたが、彼女の強さと、各部隊の足並みの乱れにより取り逃がす。
……彼女の研究のうち、危険がないとされるものは、魔術師の息子が継いでいる。魔術師の失踪後、一部の勢力により、魔術師の息子は街の中心的な立場に祭り上げられかけたが、彼自身がそれを強く拒否したため、現在、ティルスティアルの街にははっきりした指導者がいない状態。
とはいえ、それまでの体制から大きく変わったわけでもなく、今のところ大した問題は起こっていない。

街道から外れていて、河川なども近くにないため、市場はそう活発ではなく、住民たちは大きな買い物をする際には他の街に買い出しに行くことが多い。ただ、魔術関連のアイテムは比較的揃い易い。
地形は盆地状。夏は暑い。街の中心に向かうほど土地が低くなる。
人間とタビットが多い。ナイトメアもよく見かけられる。穢れをあまり忌避しない風潮がある。
操霊術師が多いため、パペットゴーレムやぬいぐるみが普通に街中を歩いているところもよく見かけられる。
冒険者が利用する店は二つあるが、どちらも旅人向けというよりは地域住民のたまり場としての部分が大きい。

自警団


魔術師ギルド


キルヒア神殿


冒険者の店

"真実の羽根"亭
宿の女将はこの街唯一のライフォス神官であり、"真実の羽根"亭は冒険者の店でありながらライフォスの教会のような機能を果たしている。
ライフォス信者は小勢力であるだけに、かえって政治的には中立であり、そのため、"真実の羽根"亭は、絶対中立を旨とする自警団の団員のたまり場として利用されていることが多い。
女将には血の繋がらない娘が一人いて、彼女は店の看板娘として働いている。

*


商店

パリアー魔法商店

NPC

シェリカ・カリスト
"真実の羽根"亭の看板娘。
アーニティが好きだった人。アーニティより2歳年上の人間の女性で、ティルスティアルでは珍しいライフォス信者。真善美を信じる善人で、優しさに満ち溢れた人。
神の声は聞けていないが、妖精魔法の才能がある。契約しているのは光の妖精のみで、回復魔法を得意とする。
リードの幼馴染にあたり、ファールドから魔法の基礎を教わったこともある。そのため、操霊魔法・魔動機術についての知識はあるが、魔法を覚えるつもりはないようだ。
自警団員の一人と恋に落ちるが、ファールド追放事件後の混乱の中で、彼は命を落とし、その遺体も行方不明となる。
半年ほど経った後、恋人の遺体はシェリカの元に帰ってきた。レブナント化していた彼は自警団によって斃されるが、彼の遺体からは右腕が失われていた。
……約二年半後、シェリカの元に、彼の右腕と、付けていた腕輪が戻ってきた。
今、腕輪には鎖が付けられ、彼女の胸にいつも下げられている。
セディ
シェリカの恋人。ファイター3くらい。ドゥエルと共に死亡。
アーニティより1~2歳年上の人間の男性。農家の末っ子で、継げる土地もないために実家からは断絶気味だった。
自警団で腕を磨いて、いずれは剣で生きていこうと目指していたらしい。
物静かながらヒーロー気質。
ファールドの襲撃を受け死亡。遺体はレブナント化され、右腕のみは残されて、ファールドの弟子ベレロの自己魔改造のパーツとして使われていた。




最終更新:2010年10月21日 07:12