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第百四十話「五冊目『ウルトラCLIMAX』(その1)」


ウルトラマンゼロの使い魔
第百四十話「五冊目『ウルトラCLIMAX』(その1)」
機械獣スカウトバーサーク
機械人形オートマトン
古代怪鳥レギーラ
超音速怪獣ヘイレン 登場



 ルイズの記憶を取り戻すために、本の旅を続行する才人とゼロ。四冊目はコスモスペースの
歴史を元にした本であり、地球に訪れた最大の危機にゼロはウルトラマンコスモスとともに
立ち向かった。宇宙正義に則って地球のリセットを行おうとするデラシオンのリセッター
ロボット軍団に、ムサシとコスモスが関わった人間と怪獣たち、そして真の正義に目覚めた
ウルトラマンジャスティスと懸命に戦い続け、遂にはデラシオンの心を動かし地球を守り抜く
という奇跡を達成したのであった。
 だが本はまだ後二冊残っている。五冊目の本の旅を開始する直前、才人はルイズの診察を
行ったジャンボットと話をしていた。

「ジャンボット、ルイズの容態はどうだった?」
 才人はシエスタのブレスレット越しに、ジャンボットに問いかけた。ジャンボットは
残念そうに答える。
『可もなく、不可もなくと言ったところだな。悪化する様子はないのは幸いだが、かと言って
依然として記憶中枢が快方に向かう兆しも見られなかった』
「そっか……」
 やや落胆してため息を吐く才人。
「本は残り二冊まで来たのに、記憶は全然戻らないままか。やっぱり全部終わらせないことには、
ルイズは完全には治らないのかな」
『……そのことで、少し話がある』
 ジャンボットは少しだけ重いトーンとなって告げた。
「どうしたんだ、急に?」
『リーヴルの説明では、ルイズは己の力を本に吸収されてああなったということだったが、
私はそれに違和感を覚えている』
 ジャンボットの言葉に才人は面食らった。
「……具体的には、どういうことだ?」
『メイジの力は個人の脳の作用に由来しているのが分析の結果分かっているのだが、それは
記憶中枢とは直接関係していない。だから仮に魔力を奪われる……脳に干渉されることが
あっても、記憶だけ失って他の脳機能は平常通り、というのはいささか奇妙だ。他の障害……
たとえば、感覚や運動機能の異常等を併発していてもおかしくはないのに』
 とのジャンボットの説明を受けて、才人は腕を組んで頭をひねった。
「あー、それはつまり、何て言うか……今の状況は自然じゃない、ってこと?」
『簡潔に言えばそうなるな。自然に今の状態になったと言うよりは、何か恣意的なものが
働いた、というように思える』
 ジャンボットに続いてシエスタが意見する。
「わたしは平民ですから、魔力のことなんて全然分からないですけど……一冊の本を完結するごとに
ミス・ヴァリエールの魔力が戻ってるのなら、段階的に回復していくものじゃないでしょうか? 
わたしも、ミス・ヴァリエールの病状はちょっと不自然じゃないかって思います」
「そうか……。じゃあやっぱり、リーヴルが何かしてるのかな?」
『いや。ここに来てから絶えず彼女の行動をつぶさに監視しているが、怪しい動きは一度も
見られなかった。少なくとも、彼女自身が何かをしているという訳ではなさそうだ』
 ここまでの話を纏めて、ゼロが声を発する。
『ってことはやっぱ、リーヴルの後ろには正体不明の誰かがいるって線が濃厚だな。そいつの
力のせいで、ルイズはすんなり治らないのかもしれねぇ』
 才人はゼロに聞き返す。
「でも、その誰かっていうのは何者なんだ? タバサも探ってくれてるが、未だ尻尾も掴めてない」
 タバサは昨日のリーヴルとの会話で、誰かを人質にされているのではないかと推測した
才人の頼みでリーヴルの周囲も洗ったが、特に誰かいなくなったという事実はなかった。
 ではどうしてあんな話をし出したのか……皆目見当がつかなかった。
『確かに……。だが俺は、そもそもの最初の図書館に出るって言ってた幽霊がヒントなんじゃ
ねぇかって考えてる』
「幽霊が?」
『まぁ勘だが、リーヴルは完全にデタラメを言ってたんじゃないと思うぜ。たとえば……
実体を持たない存在っていう意味だとか』
「実体を持たない存在か……」
 才人は夢の中に存在していた怪獣やガンQ、ビゾームなどを思い出した。
『はっきりとした実体を持たない生き物ってのも、広い宇宙にはいくつか存在してる。だが
いくつかはいるから、それだけじゃ絞り切るのは難しいな……』
『そもそも、我々が知っているものとは限らない。そうだったら、事前知識は役には立たないぞ』
 ジャンボットもそう言った。
 結局今回の相談ではこれ以上の成果は出ず、五冊目の本の攻略を行う時間となった。

 いつものように魔法の支度をしたリーヴルが、才人に尋ねかける。
「準備はよろしいですか?」
「ああ……」
 才人はリーヴルの様子を観察するが、例によって淡々としているばかりで、その挙動から
考えを読むことは出来なかった。本当に彼女は何かを隠しているのか、背後に別の誰かが
いるのか……今の才人では見通せなかった。
 今の彼に出来ることは、五冊目の本を選ぶことだ。
『いよいよ後二冊だ……。次に攻略する本より、最後に回すのをどっちにするかって選択になるな』
 ゼロは少し考えてから、結論を出した。
『右の奴は、少し込み入った内容になりそうだ。そっちを最後にしよう』
『よし。じゃあ、五冊目はこいつだな』
 本の選択をして、いざ旅立とうとする。
 しかしその直前、ルイズが才人の元に駆け込んできた。
「あ、あの!」
「ルイズ! 寝てなくていいのか!?」
「せめて、見送らせてほしいと思って……。どうか、無事に戻ってきて下さい」
 必死な表情で頼んでくるルイズ。自分のために才人が危険な旅を続けていることに後ろめたさを
覚えているのだろう。
 才人はそんな彼女を元気づけるために、力強く返答した。
「任せとけって! 絶対、元のお前に戻してやるからな!」
 そして才人とゼロは、五冊目の本の世界に向かっていった……。

   ‐ウルトラCLIMAX‐

 ある晩、街を突如どこからともなく出現した奇怪な外見の巨大ロボットが襲った!
 ロボットは強固な装甲でDASHの攻撃を物ともせず暴れ、ダッシュバードを両肩からの
光線で返り討ちする。しかし墜落しかかるダッシュバードを、トウマ・カイトが変身した
赤き巨人が受け止めて救う。
「シュアッ!」
 彼は異常気象により怪獣が連続して出現するようになってしまった地球に降り立ち、カイトと
ともに数々の敵を打ち倒してきた光の戦士、ウルトラマンマックスだ!
 マックスはロボットと激しく戦い、最後にはギャラクシーカノンの一撃によって見事粉砕し、
街には平和な夜が戻った。
 ……しかし巨大ロボットの正体は、戦った相手の能力を全て解析してどこかへと送信する
斥候、スカウトバーサークだった。本当の事件発生の前触れでしかなかったのだ。
 そしてマックスがスカウトバーサークと戦った一部始終を、いつの間にか街中に現れていた
三面の不気味な人形、オートマトンが声もなく見つめていたのだった……。

 そしてオートマトンはある日突然、一斉に口を開いてしゃべり出した。
『地上の人間たちに宣告する。今すぐ地球を汚す戦争を取りやめよ。化石燃料を燃焼させる
開発をやめよ。地球人類が、地球大気を汚すことでしか文明を築けないのなら、文明を捨てて
退化せよ。今から三十時間以内に、地上の人類が全ての経済活動をやめねば、我々デロスは
バーサークシステムを起動し、全世界のDASH基地を破壊する』
 オートマトンは世界中の至るところに出現していた。何者が、いつ、誰にも気づかれることなく
世界中に設置していったのだ? デロスの正体とは何か? バーサークシステムとやらが起動したら、
本当に全てのDASH基地が破壊されてしまうのか? デロスは、それほどの力を有しているというのか……? 
まだ何も分からないが、カイトは直感で今までの敵とは訳が違う相手であることを感じ取っていた。
 地球人類は今まさに、最大のクライマックスを迎えようとしているのだ。

「……この世界でも、大変なことが起きようとしてるみたいだな」
 本の中の世界にやってきた才人は、混乱に襲われて右往左往している街の人間たちの様子を
高台の上から観察しながら、ゼロに呼びかけた。
「デロスって何者なんだろう。また侵略宇宙人の類かな。それとも、ノンマルトやデラシオンの
ような……」
『……それに関してはまだ何とも言えねぇ』
 才人の問いかけに答えたゼロは、意識を足下に向ける。
『だが一つだけ確かなのは……居場所は頭上や地上のどこかじゃないってことだ』
 謎の気配は足下……その更に深くの座標から感じられるのだった。

 オートマトンの宣告から一時間後、ベースポセイドンが真下からの攻撃によって破壊された! 
しかし職員は、三十分前の攻撃予告を受けて脱出していたため全員無事であった。
 更にヨシナガ博士がオートマトンを解析したことで、機械部分に地下八千メートルにしか
存在しない元素119が使用されていることが判明した。デロスとは地底人だったのだ!
 更にデロスが地表とマントルの境目、モホロビチッチ不連続面の空洞に住んでいる種族だと
いうことが突き止められ、カイトとミズキ両隊員が地上人代表として交渉の任に就き、地底へ
潜行することが決定された。……が、先走った某国の軍が地底貫通ミサイルを使用し、デロスへの
先制攻撃を強行しようとした!
 DASHはその凶行を止めようとしたが、それより早く、空を飛ぶ二体の怪獣が地底貫通
ミサイル基地を襲撃した……!

『キィ――――――イ!』
『グワァ―――ッ! キイィッ!』
 ベースタイタンのメインモニターに映されたミサイル基地を、二体の羽を持つ怪獣が空から
降り立って襲撃。一体は明らかに普通の鳥とは全く違う肉体構造の怪鳥。もう一体は全身が
甲冑で覆われたような怪鳥だ。これを見たコバが叫ぶ。
「こいつら、前に出てきた怪獣だ! 確かレギーラとヘイレン……!」
「でもどうして今頃!? それに狙ったようにミサイル基地を襲うなんて……」
 理解が出来ないミズキをよそに、古代怪鳥レギーラと超音速怪獣ヘイレンはビームを発射して
地底貫通ミサイルを片っ端から破壊していった。ヒジカタ隊長が思わず腰を浮かす。
「どうしてミサイルを率先して破壊するんだ!?」
 その訳を、アンドロイドのエリー――の役に当てはめられたルイズが分析した。
「怪獣は、デロスによってコントロールされている可能性が78%」
「missile攻撃に対するcounterで送り込まれてきたってこと?」
 ショーンが聞き返している中でもレギーラとヘイレンは攻撃を続けて、ミサイルを破壊し尽くした。
『キィ――――――イ!』
『グワァ―――ッ! キイィッ!』
 しかし怪獣たちの暴力はそれで止まらず、周囲の人間にも襲いかかろうとする! 思わず
叫ぶカイト。
「大変だッ!」
「でも、今から飛んでいっても間に合わない……!」
 ミズキが歯噛みした時、ココが電子音を発して何かをルイズに伝える。
「ミサイル基地上空より新たな生命反応」
「また怪獣のお出ましか!?」
 コバの言葉を否定するルイズ。
「いいえ。反応のパターンは、ウルトラマンマックスと近似しています」
「マックスと近似って……まさか!?」
 驚愕するDASH隊員たちの見つめるモニターの中で、怪獣たちの面前に青と赤の巨人が
着地して牽制する姿が映された。
 誰であろう、ウルトラマンゼロである!
「新しい、ウルトラマン……!?」
「この状況で……!?」
 カイトたちは驚きで口がふさがらなかった。

「セェアッ!」
 人命を守るために駆けつけたゼロは一気に怪獣たちの間に切り込んでいき、ジャンプキックで
レギーラとヘイレンを左右に薙ぎ倒した。
「キィ――――――イ!」
 いち早く起き上がったレギーラが胸の二つの孔から大型フックを出し、跳びはねながら
ゼロへと肉薄していく。フックをガチガチ鳴らして、ゼロを捕らえようとする。
「デアッ!」
 だがゼロはフックをはっしと受け止めて、腕力を振り絞ってフックを引っこ抜いた!
「キィ――――――イ!」
 武器をもぎ取られて後ずさるレギーラだが、すぐに大きく羽ばたいて突風を巻き起こし始める。
「グッ!」
 建物もバラバラに吹き飛ばす風速にゼロは体勢を崩すが、どうにか踏みとどまった。が、
そこにヘイレンが素早い挙動で体当たりしてくる。
「ウアッ!」
 さすがにかわすことは出来ず、はね飛ばされるゼロ。更にレギーラが胸の孔から拘束光線を
発射し、ゼロの身体に巻きつけて自由を奪った。
「ウッ……!」
「キィ――――――イ!」
「キイィッ! グワァ―――ッ!」
 動けなくなったゼロに、レギーラとヘイレンはすかさず光線を撃ち込んでなぶる。合体攻撃に
苦しめられるゼロ。
「シェアッ!」
 しかしウルトラ念力によってゼロスラッガーを自動で飛ばし、己に巻きついた拘束光線を
切断して自由を取り戻した。そして迫ってきた光線を打ち払って、スラッガーで反撃する。
「キィ――――――イ!」
「グワァ―――ッ! キイィッ!」
 胴体を斬りつけられてひるむレギーラとヘイレン。その隙を突いて、ゼロは左腕を真横に伸ばした。
「シェアァッ!」
 精神を集中し、放つ必殺のワイドゼロショット!
「キィ――――――イ!!」
 レギーラは一撃で爆散せしめたが、ヘイレンは命中する寸前に飛び上がって回避した。
「トアッ!」
 上空高くに飛翔したヘイレンを追って、自身も飛び上がるゼロ。しかしヘイレンは超音速怪獣と
呼ばれるだけはあり、音速をはるかに超える速度で縦横無尽に飛び回り、ゼロを翻弄する。
「グワァ―――ッ! キイィッ!」
「ウオアッ!」
 背後から猛然と突っ込んでくるヘイレン。ギリギリでかわすゼロだが、猛スピードで飛ぶ
ヘイレンからは強烈なソニックブームが発生しており、それを食らって弾き飛ばされる。
エネルギーが残り少なくなってきたのをカラータイマーが報せる。
 空はヘイレンの領域だ。さしものゼロも苦しいか?
『何の! 負けねぇぜッ!』
 ここでゼロはルナミラクルゼロに変身。超能力による加速によってヘイレンと同等の速度を出し、
ヘイレンに追いつくことに成功する。
「グワァ―――ッ!?」
「ハァッ!」
 今度は逆にこちらがヘイレンの周囲を巧みに飛び交うことにより、ヘイレンを追い込んでいく。
そして機を見計らい、ゼロスラッガーを再度飛ばした。
『ミラクルゼロスラッガー!』
 超能力によって増殖させたスラッガーにより、ヘイレンを滅多切りにする。
「グワァ―――ッ!! キイィッ!!」
 それが決め手となり、ヘイレンは空中で爆発四散した。それを見届けたゼロが停止。
「シェアッ!」
 そうして方向を転換し、海を越えて日本列島――東京湾に設立しているベースタイタンの
方角へ向かって飛び去っていった。

 光となったゼロは、ベースタイタン付近の人気のない場所へと降り立った。才人の姿に
戻って着地すると、そこに走ってくる人影が。
「おーい! そこの君!」
 トウマ・カイトだ。才人は振り向いて、カイトの顔を確かめる。カイトも才人の手前で
立ち止まって、真剣な面持ちで尋ねてきた。
「君が、さっきのウルトラマンだね?」
「ええ。ウルトラマンゼロ……平賀才人です。あなたがウルトラマンマックス、トウマ・
カイト隊員ですね」
 互いの素性を確認し合うと、カイトが才人に質問を重ねた。
「君は、どうして今のこの星にやってきたんだ?」
「……そのことで、マックスとして地球を守ってきたあなたにお話しがあります、カイト隊員」
 才人は険しい表情で切り出した。
「地中深くから、地上の人間に向かって警告と宣戦を布告してきてるもう一つの地球人の種族に
関することです」
 その才人の言葉に、カイトもまた厳しい顔つきとなって生唾を呑み込んだ……。


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