あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

絶望の使い魔IF-2


夢を見た。
ついに4人が生贄の祭壇まで辿りついたのだ。
手下3匹を打ち倒し我が前に立つ。
4人のうちの一人が玉を掲げると、そこから圧倒的な光が奔る。
体が重い・・・まともに戦えない。このような手段を持っていたとは・・・。
ぎりぎり戦っていたがやがて押され始め、後退し膝を折る。
自らの玉座に倒れるように座ると立てなくなった。
4人はまだ油断せず、こちらを注視している。玉はいまだ発光を続け、束縛していた。
自らの消滅を悟るが無様を晒すことはできない。
自分を焼きながら、闇を継ぐ者が現れるだろうと真理を口にする。
そして目の前に光の壁が現れ飲み込まれた。


使い魔が敗れた夢をみた。
あれだけ強大な力を誇りながら、まさか負けるとは思っていなかった。
夢の中では妙な玉の光でずいぶん弱体化していたが、あれが弱点なのだろう。
今の自分は使い魔の影響で強くなっていると確信している。
ルイズは自分にも効果があるのではと危惧する。
あの玉と同様のマジックアイテムがこの世界にないとは限らない。

頭を振り嫌な考えを飛ばす。
玉の効果もよくわからないし焦っても意味が無い。
対策はまた今度でいいだろう。夢のことより時間が迫っている。
すでに朝食の時間は終わっている。授業が始まりそうだ。
朝一番の授業は風狂信者ギトーの授業、サボるに限る。食の方が大切だ。


着替えた後デルフリンガーを背負い食堂に行く。歩いていると昨日学院への帰りに負った傷が疼く。
昨日はマントがあって、本当によかった。返り血はほとんどマントで受けたが、
なければ血だらけで帰ってきたと噂になり、放置した死体と結びつける者も出てきた事だろう。
試し切りのつもりだったが、危ない橋を渡るところだった。
しかし黒い靄の特性や治癒力の向上を確認できたのは大きい。
黒い靄はどうやら魔法を完全に防ぎ、物理的な攻撃にもある程度干渉してくれるようだ。
これで怖いのはメイジでは質量攻撃のできる土のメイジのみ。
魔法よりも銃のほうがよほど気を付けなければならないだろう。
これまで一発しか撃てず使えないと思っていた銃だがその一発が凶悪であった。
服の上から自分のわき腹にできた銃痕をさする。
避けようとしたが背後からの銃弾は見切れるものではなく、背中から3サントほど身体の中に弾が入ってきたのだ。
黒い靄をもってしても防ぎきれず、深い傷をつけられまだ回復が終わっていない。
奴らを始末した後、弾丸を抉り出したときには失血の量に不安になったがすぐに血が止まってよかった。
反省した結果自分に足りないもの・・・得物の扱いは当然として・・・実戦経験。
特に土メイジや魔法を補助として使うメイジ、そして魔法を使わない兵たちとの戦い。


食堂に着く。こちらを見てくる者は剣を背負うメイジに目を丸くしている。
ルイズは遅れてきたが、なぜかできたての飯が用意されていて首を捻る。
ワインなどいつもより上等なものを入れている気がする。
メイドの一人が甲斐甲斐しく世話を焼いてきて、それなりに満足のいく食事と言えたので礼を言っておいた。
その後使い魔の様子を見に行く。
相変わらずベッドを三つ占拠している。いつまで目覚めないつもりなのか。
とりあえず指を折ってやろうかと使い魔の手を取った時、接触したところから何かが入ってきた。
少し驚いて離してしまう。自分の身体を見下ろし、なにか影響はあるかと探した。
そして気が付く。自分の周りにあった黒い靄がかなり濃くなっている。
ここまで濃くなるとさすがに目立つと考えたが、靄はすぐにルイズの身体に吸収されるように消えていく。
出そうと意識すると簡単に出せた事から、意識することで出し入れできることがわかり笑みを浮かべる。
とりあえず靄を引っ込めた後、さらに使い魔に触るか考える。
扱いがよく分からない内に大量にもらうより、扱いに慣れてからもらったほうがよい。
それに最初から恩恵に浸っていてはいざと言う時に油断もするだろう。勝負勘を今の内に磨かねばならない。
自分は強くならなくてはならないのだ。

 ・・・・・そうこの世界に住む人間共すべてに絶望を与えるために・・・・・

なにか重要な考えが頭を過ぎった気がしたが気のせいだと思い直す。
それよりも授業に遅れた言い訳を考えることにした。


すべての授業が終わる。その間ルイズは常に珍妙なものを見る目で見られていた。
遅刻してきたと思うと背中に大剣を背負って現れたのだ。注目されるのは当然である。
キュルケがからかいに寄ってくる。隣に背の低い青髪の少女をつれてるが、たしかタバサといったか。
話しているうちになぜか魔法勝負になっていた。
キュルケが関わると自分の調子が崩されるような感じがする。
勝負は風竜が吊るしている30サントほどの石を、どちらがはやく魔法で落とすか
というものであった。
タバサは自身の使い魔である風竜が不安がるのでその背中に乗っている。
風竜はルイズを怖がっているみたいだ。そういえば、教室でも使い魔は皆、
ルイズから一番離れたところに溜まろうとする。
先行を許されたルイズは魔法を唱えたが本塔の壁に罅をつくってしまう。
三人は見ていなかったことにして逃げ出した。


夢を見た。
5メイルもの大きな亜人と使い魔の契約をして喜んでいる。
楽しそうに亜人にさせようと思うことを箇条書きにしていた。
次の日、怖い夢を見た事と自分が変わることへの恐怖に慄く。
さらに翌日には自分が変わることに特に疑問を持たずに受け入れ、
ギーシュを楽しそうに蹴っていた。
そして町からの帰りでの戦闘・・・・・

朝起きたルイズは混乱していた。
いままで使い魔の夢を見ていたはずであった。
ところが今日の夢はルイズが使い魔召喚からしてきたこと。
しかもそれを内側から観察するような視点である。
これはどうなっているのか考えてもわからない。
今日は早く起きれたので遅刻することなく朝食に間に合う。周りが騒がしい。
どうやら盗賊が入ったらしい。いま世間を騒がせている土くれのフーケらしい。
スクエアレベルの固定化がなされている宝物庫の壁をゴーレムで崩したと聞く。
盗まれたのは破壊の杖というなにやらすごそうなアイテムらしい。
教師が授業どころではないらしく、今日は休みになった。
どこを崩したのかと見に行くと、昨日の夜にルイズが罅をつくったところにぽっかりと穴が開いていた。
口元をひくつかせていると、青い顔をしたキュルケと無表情なタバサが近寄ってくる。
遠見の鏡を使うオスマンに見られていたとしたら厄介なことになる。
下手をすれば手助けをしたと見られるかもしれない。
3人でとりあえずオスマンの下に行って様子を見ようと話し合う。


学院長室に行くとオスマンだけでなく、教師連中も揃っているようだ。
ちょうどオスマンの秘書であるロングビルが帰ってきたところであった。
部屋の外で中での会話を伺う。ロングビルはすでにフーケの居所を掴んだと言う。
フーケはトライアングルの経験豊富な土メイジ。土メイジとの戦闘経験を積むのには絶好の機会と言える。
ルイズは扉を開け放ち、討伐隊に志願する。惰性でキュルケとタバサも部屋に入り同じく志願した。
教師連中は文句を言うが、自分たちに討伐の鉢が回されるとすぐに引っ込む。
オスマンはなにか考えていたようだが3人に任せることにした。
道案内のロングビルと合わせて4人の討伐隊が出発する。

馬車に乗ってから御者をやっているロングビルに話を聞くと4時間ほど走らせたところに隠れ家があるらしい。
後3時間ほどあるのでどうやって突き止めたのか詳しく聞いてみる。
聞き込みをして隠れ家の近くの農民が見ていたと言う証言を得たらしい。
 ・・・破壊の杖が盗まれたのがちょうど9時間前の夜中。
行って帰ってくるのに8時間、ルイズたちを連れ馬車で走っているのが1時間。
聞き込みで特定したと言ったが聞き込みなどする時間は全くない。
タバサとキュルケのほうを見てみると、キュルケは大変でしたねぇとねぎらいの言葉を掛けていて話にならない。
タバサはこちらと目が合うとうなづいた。どうやら意見は一致したようである。
目の前で手綱を握っているマヌケをどうするか考えるが、自分は土メイジと戦闘をしたいがために志願したのだ。
タバサには馬脚を現すまで待つことを提案する。向こうも了承してくれたようだ。


やがてロングビルが馬車を止める。この近くに隠れ家があるという。歩いていくと少し先に小屋が見えてくる。
隠れ家に向かってそのまま歩く。ロングビルが止めようとするが無視し、小屋の入り口を失敗魔法で吹き飛ばす。
そのまま乗り込み破壊の杖らしきものを取り外に出る。
外に出た時にはキュルケとタバサしかいなかった。ロングビルは周りを警戒しに別行動を取っているそうだ。
近くの森で木々が倒れるような音がする。そちらをみると身長30メイルもありそうな巨大なゴーレムがこちらを見ていた。
ゆっくりとだが確実に歩いてくる。3人はそれぞれ魔法を唱えたが少し崩しただけですぐに再生されてしまう。
これは本気で掛からないとないと死ぬ。一気に全身から黒い靄を展開し、デルフリンガーを抜く。
デルフリンガーは2日ぶりに抜いてもらったらまた戦闘かよ!と抗議しているが、
剣が戦いに使われることに何の不満があるというのだろう。
とりあえず牽制の失敗魔法を顔面らしきところに打ち込んでから接近した。
他の二人はゴーレムの頭や腕の部分を攻撃するがやはり大きなダメージを与えることができないようだ。
足はともかく腕の動きは素早く、ゴーレムはこちらを叩き潰そうと腕を振り回す。
ルイズは攻撃どころではなく足元を逃げ回る。
トライアングルと言えど土のメイジがこれほど厄介だとは。
何度か隙を突いて足を破壊したが、その度に何事も無かったかのように再生してしまう。
攻撃の効果を期待できず、ゴーレムの下という一撃でミンチになりそうな攻撃に晒される場所から逃げることを選択。
逃げようとしたところに足元の土がいきなり油に変わる。足を取られ顔面から地面に突っ込む。
錬金魔法だと理解し起き上がろうと顔をあげたが、
その時には目の前にゴーレムのフック気味に振られた巨大な拳が迫っていた。


「・・・ちゃん!嬢ちゃん!大丈夫か?起きろ!起きろ!」

気付くと足を投げ出し、木にもたれかかっていた。デルフリンガーの声で目覚めたのか。
少し離れたところで空を飛んでいる竜から水と火の魔法が放たれゴーレムを攻撃している。
あれはタバサの使い魔だったと思い出す。
周りを見ると自分の前に木が1本折れているのが見える。どうやら一本ぶち抜き2本目で止まったようだ。
破壊の杖は先ほどのゴーレムの攻撃でへしゃげてしまっていた。
ルイズは身体が動くことを確認し、この黒い靄の恩恵に心底感謝する。

「嬢ちゃん、ほんと何者だ?さっきのは普通即死してるぜ。なんでピンピンしてるんだよ。
 その黒い靄からは嫌な感じがするし・・・」

確かに昨日、医務室で使い魔から新たに力をもらっていなければ危なかっただろう。
もし使い魔に触らなかったら・・・偶然だからこそ自分に追い風が付いているのがわかる。
状況把握が終わると失礼なことを言う剣をぺちっと叩き、立ち上がる。
ゴーレムを倒すことは難しいだろう。仕方なくフーケ本人を仕留めることにする。
探し始めてすぐに発見する。フーケ――ロングビルは少し高い木の上から戦闘の様子を見ていた。
高みの見物をするフーケに失敗魔法を叩きつける。


油断しているところにいきなり攻撃を受けるが、当たらずバランスを崩しただけのようだ。
木の上から落ちながらも、すぐにレビテーションで浮き、華麗に着地を決める。
こちらを確認すると驚いたようだが、すぐに迎撃のために3メイルほどのゴーレムを3体生み出す。
3体ともルイズに向かってきて、フーケは爆破の影響を受けないように下がっていた。
護衛を置かないところを見るとギーシュ戦を観戦していたようだ。だがそれだけでは不十分!
囲むように向かってくる3体の中でフーケとの直線に位置するゴーレムに突っ込む。
思いっきりデルフリンガーを振りぬいたが鋼鉄のゴーレムを真っ二つに切り裂くことはできず、
ゴーレムの中ほどまでに埋まってしまい動かせなくなる。
しかし力任せにゴーレムを地面に倒すことはできた。
左右からくるゴーレムを無視し、抜けないデルフリンガーも手放し、フーケに向かって走る。
フーケは口に笑いを浮かべもう一体、5メイルものゴーレムを肉薄してくるルイズとの間に作り出す。
それこそがルイズの狙いであった。
失敗魔法、それも尋常ではなく魔力を込めて5メイル し か ないゴーレムに掛ける。
ゴーレムは爆散し辺りに破片を撒き散らす。
もっと大きなゴーレムを造っていれば少し欠けるだけで済んだであろうに。
結局フーケはギーシュと同じように自分のゴーレムの爆発に巻き込まれることになった。
そして同じように巻き込まれたが、爆破の影響を全く受けていないルイズは追撃を掛ける。
手首を握り折り、杖を手放させる。ゴーレムが崩れたのを確認した後、両腕に間接を増やしてやる。
足にも間接を増やしてみるとフーケが歌いだす。無事な骨がないように念入りに折る事を心がける。
悲鳴が木霊し、それがルイズをさらに狂気へ走らせる。
それはゴーレムが崩れたことで様子を見に来たキュルケとタバサに止められるまで続いていた。


結局フーケを捕らえ、破壊の杖も壊れたが一応取り返したということで、
ルイズとキュルケはシュバリエの爵位を、タバサは精霊勲章を授与された。

その日の夜、舞踏会が開かれていたが、ルイズは出ていなかった。
部屋に帰って今日の戦闘を振り返る。
トライアングルのフーケにさえ苦戦してしまった。
勝ち方もギーシュのときと一緒。このままではだめ。
話にならない。デルフリンガーは刃筋が通ってないからゴーレムを切れなかったと言う。
剣術・・・そこまで往かなくとも振り方くらい覚えたほうがいいだろうか。
そういえば夢の中で使い魔が無詠唱で使っていた氷の先住魔法。
あれを使えればずっと戦いに幅を持たせられるはず。
もっと強くならなくては、
もっと、もっと、もっともっともっと・・・・あの4人に勝てるくらいに・・・・


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