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第二話「これがウルトラの歴史だ!」


ウルトラマンゼロの使い魔
第二話「これがウルトラの歴史だ!」
変身怪獣ザラガス
地底怪獣グドン
宇宙大怪獣ベムスター
雪女怪獣スノーゴン
用心棒怪獣ブラックキング 登場



『ヘアッ!』
『ガアアアアアアアア!』
 新設されたばかりですぐに半壊させられた児童会館の前で、赤と銀色の巨人が一匹の巨大怪獣相手に戦っている。
怪獣の方は、攻撃を受ける度に体質変化を起こして、以降同じ攻撃に対する耐性を取得してパワーアップする
恐るべき能力を持った大怪獣ザラガス。そして巨人の方は、ウルトラマンゼロの大先輩にして、
現代の人類が記録している中で最初に地球に来訪して数々の怪獣の脅威から地球を護った偉大なる光の戦士、
初代ウルトラマンである。
 しかしこの戦いは現在行われているものではない。ウルトラマンが地球を護っていた頃の、
アーカイブ映像なのであった。
『ヘアッ!』
 ウルトラマンはザラガスのフラッシュ攻撃を食らって一時的に失明してしまったのだが、
敵の気配を敏感に察知することで、背後から忍び寄っていたザラガスの後ろ蹴りを浴びせて返り討ちにした。
『ガアアアアアアアア!』
 蹴り飛ばされて転がったザラガスだが、起き上がると鉄塔をもぎ取って、それを武器にウルトラマンに接近する。
対するウルトラマンは、目が見えないというハンデがやはり大きく、無防備である。ウルトラマンのピンチ!
 そこに当時の地球防衛隊に当たる科学特捜隊自慢の万能戦闘機、ジェットビートルが飛来。
鉄塔を振り上げて今にもウルトラマンに攻撃しようとしていたザラガスの口の中に砲撃を撃ち込んだ!
『ガアアアアアアアア!』
 その一撃ではザラガスを倒すには至らなかったが、攻撃を阻止して動きを止めさせることは出来た。
『ヘアッ!』
 そしてジェットビートルが時間を作ってくれたお陰でウルトラマンの視力が回復。
直ちに彼の代名詞ともいえるスペシウム光線を発射した。
 ザラガスは攻撃に対しての急激な進化を繰り返す恐ろしい怪獣だが、体質変化を起こしている最中に
更に受けた攻撃を耐えることは出来ない。その唯一の弱点を突かれて、ザラガスは絶命して大地に倒れた。
『シュワッチ!』
 怪獣を倒して役目を終えたウルトラマンは、いつもそうするように、この時も空に飛び上がってどこかへと去っていった。

 場所はガラリと変わり、岩山が連なる山脈。ここにウルトラマンの次に地球を度重なる
悪性宇宙人の侵略から守護していた深紅の戦士、ウルトラセブンが、十字架に閉じ込められて横たえられていた。
この時の彼はガッツ星人という侵略者に敗れて、地球人への見せしめとして処刑されかけていたのだ。
 だがウルトラセブンを復活させる方法を知ったウルトラ警備隊が彼の所在地を突き止め、
間一髪のところでエネルギーを与えたことにより、セブンは再び立ち上がる!
『ジュワッ! ジュワーッ!』
 指先からブレーク光線を発して、自らの動きを封じる十字架を破壊。勢いよく立ち上がると、
処刑しようと近づいていたガッツ星人の円盤をハンディショットで全機撃墜した。
『ジュワッ!』
 そして飛行して円盤の母機の前へ接近。敵の攻撃をウルトラVバリヤーで防ぐと、
太陽光線からエネルギーを更に吸収して力を蓄え、ハンディショットを連発して円盤を集中的に攻め立てる。
『ジュワッ!』
 十分攻撃を加えたところで、頭についているセブン一番の武器、アイスラッガーを外して空中に固定。
それにハンディショットを当てて威力、発射速度ともに増加させるという大技、ウルトラノック戦法を繰り出した!
『ジュワーッ!』
 アイスラッガーの強烈な一撃を受けた円盤は跡形もなく粉砕され、ガッツ星人の侵略計画はここに潰えた。

 更に場所は変わり、東京のど真ん中。異常気象の影響で目覚めた怪獣の一体であるグドンに、
地球を護る命を帯びて来訪した後のウルトラ兄弟の四男、ウルトラマンジャックが挑む。
『グオオオオオオ!』
『ヘアーッ!』
 この時はグドンの他にツインテールという別の怪獣がいて、ジャックは二対一の状況に苦しめられていたのだが、
MATの活躍によりツインテールとグドンが衝突。結果ツインテールが絶命し、ジャックとグドンの一騎打ちの形になった。
そしてこうなったからには、ジャックは負けない。
 相手の懐に潜り込み、グドンを背負い投げ。その後体当たりを食らって地面に転がるが、
向かってくるグドンの足を刈って転倒させた。
『グオオオオオオ!』
『ヘアァッ!』
 グドンとジャックの激闘が続くが、ジャックがグドンの身体を捕らえて放り投げたことで、
叩きつけられたグドンの動きが鈍る。その隙を逃さずにスペシウム光線が発射された。
 必殺光線がグドンを瞬時に爆散させ、二大怪獣は両方とも倒された。東京は救われたのだった。

 ……以上、三つの戦闘が立て続けに流されると、才人の通信端末の画面が暗転した。
そうするとルイズが画面から目を離し、才人に向き直る。
「……これって、本当にあったことなの?」
「ああ。もちろんだ」
 見せられたものが現実のものと信じ切れないルイズの問いに、才人はコックリとうなずいた。
 ウルトラマンゼロと三怪獣の戦闘が終わると、魔法学院は上から下までひっくり返ったかのような大騒動となった。
あの怪物たちは一体何だったのか、そして魔法が全く通用しなかったそれらを更に上回る力で以て瞬殺した
青と銀の巨人は何者なのか、自分たちの目の前で何が起こっていたのか。誰もが様々な推測を立てたが、
「宇宙」という概念も根づいていないハルケギニアの人間では、答えにたどり着く者は一人も出なかった。
はっきりしているのは、この件の報告を受けた王室が直ちに調査団を派遣することを決定したことくらいである。
 しかしただ一人、ルイズだけは、才人はゼロに変身するすぐ近くにいたため、
二人が同一人物ではないかという推測を立てることが出来た。そしてその日の晩に自室に戻ると、
すぐに才人を問いただし出した。その結果、才人は手始めに、ハルケギニアにやってきた直後にも披露した通信端末の、
以前は話がややこしくならないようにあえて見せなかったウルトラマンと怪獣の戦いの録画を見せたのである。
 映像を見終えたルイズはしばらく頭を抱えていたが、考えが纏まったのか顔を上げて声を発する。
「あまりに信じがたいことだけど……でも今日カイジュウ? っていうものを実際に見ちゃったし……
信じるしかないわよね。あんたが、別の世界から来たってことも」
「何だよ。信じてなかったのか?」
「当たり前よ。突飛がなさすぎることだから、それを見せられても半信半疑だったわ」
 問い返してきた才人にそう答えると、次の質問に移る。まだまだ聞きたいことは山ほどあった。
「あのカイジュウたちが、あんたの世界の生き物だってことは分かったわ。けど、そいつらと戦ってた、
うるとらまんって巨人は何者なの? 今日実際に私たちの目の前に現れたあいつは、サイト、
あなたってことでいいのかしら?」
 この問いに、才人は返答に困る。
「う~ん……実はウルトラマンのことは、俺も全部を知ってる訳じゃないんだ。俺とウルトラマンゼロは、
今は同じ身体を共有してるだけで、別人だしな」
「言ってることがよく分かんないんだけど……名前はウルトラマンゼロ、でいいのね? 
気に入らない名前だけど……とりあえず、そのゼロと話をさせてもらえないかしら?」
 自分の蔑称そのままなので不快に思うルイズだが、それは置いておいて、ゼロと直接会話できないかと考えてそう頼んだ。
すると才人は余計困る。
「ゼロと話を? いいのかなぁ……」
『俺なら構わないぜ』
 突然ゼロの声がしたので、才人は驚いて左腕のブレスレットを顔の前まで持ち上げる。
「うわッ! 急に話しかけるなよ。心臓に悪い」
「えッ!? 今の、どこから声がしたの!?」
 ルイズも驚いていると、ゼロが感心したようにつぶやく。
『へぇ、今の聞こえたのか。才人にだけ言ったつもりだったが、これも契約ってもんをした影響なのかね』
「そうなのか……。それでゼロ、本当にルイズと話しするのか?」
『ああ。共同生活をする以上、俺とウルトラマンのことを教えないままって訳にはいかないだろうからな。
さぁ、こいつで俺と代わってくれ』
 ブレスレットからウルトラゼロアイが出てくると、それを目にしたルイズが驚く。
「わッ! また出てきた! そのブレスレット、どういう仕組みなの?」
「ウルティメイトブレスレットっていうんだって。ゼロの大事なアイテムだってさ」
 簡単に説明した才人が、ウルトラゼロアイを装着する。
「デュワッ」
 その途端に才人の身体が光り輝き、瞬時に身長はそのままにウルトラマンゼロの姿となった。
『よう。俺がご紹介にあずかったウルトラマン。ウルトラマンゼロだぜ』
「ほ、本当に才人がウルトラマンってのになった……大きさはそのまま……」
 しばし呆然としていたルイズだが、気を取り直してゼロ本人に質問を始めた。
「そ、それじゃあウルトラマンゼロ……あなたたちウルトラマンって、一体何者なの? 
どこから、何のためにこのトリステインにやってきたのかしら? 教えてもらえる?」
『ウルトラマンのことか……。色々と話すべきことが多くて、さてどこから話したもんかな』
 しばし考え込んだゼロは、やがてこう切り出す。
『そうだな、ここは一からその目で見てもらおうか。その方が理解しやすいだろうしな』
「え? 見てもらうって、何を?」
『すぐに分かるさ。才人もついでだ。それじゃ、始めるぞ』
 説明もおざなりに、ゼロは腕を組んで精神を集中し出す。
『はぁッ!』
 そして掛け声が発せられると、ルイズの視界が急転。自室から、数多の星が輝く宇宙空間のビジョンへ放り出された。
「えぇッ!? な、何これ!? 私夜空に浮いてる!?」
「うおッ! こりゃすげぇな!」
「サイトまで!?」
 気づけば才人が隣に浮いていた。混乱している彼女に、どこからかゼロの声が響いてくる。
『落ち着け。これは本物じゃない。俺が超能力で見せてるビジョン、幻影のようなもんだと思ってくれ。
場所が移った訳じゃないぜ』
「幻影……なるほどね」
『じゃあ説明を始めるぞ。まずは……ルイズ、お前が毎日見てる空の、その向こう側には何があると思う?』
 ゼロは最初に、ルイズに宇宙の概念を教えることから始めた。
「空の向こう側? そんなの考えたことないんだけど……その先ってどこまでも続いてるものなの?」
『ああ。空の向こうには宇宙っていう果てしなく広い空間が続いてて、そこにはいくつもの星、
つまり大地や、太陽と同じ恒星が無数に存在し、様々な生命体が活動してる。夜に見る夜空の星の
きらめきの正体がこの恒星さ。お前たちがハルケギニアって呼んでる大地も、宇宙に存在する星の一つにあるものなんだ』
「な、何だかついていけないんだけど……」
『まぁここで無理に理解してくれなくたっていい。とにかく、遠い空の彼方にも大地があるってことぐらいには思ってくれ』
 簡単に宇宙を説明すると、ルイズと才人の目の前に惑星のビジョンが現れた。
「これは……?」
『これははるか昔のM78星雲の惑星、ウルトラの星。ここが俺たちウルトラマンの故郷だ』
 惑星の表面がズームアップして、星の大地に暮らす人々の様子が見えた。彼らは今のウルトラマンとは違う、
地球人やハルケギニア人とほぼ同じ容姿をしている。
『俺たちはかつて、お前たちと変わりない種族の人類だった。だが、27万年前に運命が大きく変化した』
 突然ウルトラの星の太陽が爆発し消滅。ウルトラの星は暗黒に包まれる。
『27万年前に太陽が大爆発を起こして消えてしまったんだ。そのため、ウルトラの星は光を失ってしまった』
「た、太陽が爆発って、それ大丈夫なの!?」
 まだ「宇宙」を理解していないルイズだが、それがとんでもない事態であることは想像がついた。
『もちろん大事態さ。光を失ったら、星全体の命が死に絶える。だが俺たちの先祖は決して諦めなかった。
太陽がなくなったなら代わりを作ればいい。星の住人が力を合わせることで人工太陽プラズマスパークの開発に成功し、
ウルトラの星は全滅をまぬがれたんだ』
 真っ暗の世界にプラズマスパークの輝きが広がり、星は命を取り戻した。
『だがプラズマスパークは、予想をはるかに超えた恩恵を俺たちの先祖に与えた。
プラズマスパークから発せられるディファレーター光線が、先祖たちの身体を全く別のものに変えたんだ』
 ルイズと才人の見ている前で、ウルトラの星の人間の姿が、超人ウルトラマンのものへと変貌した。
『これが今で言うウルトラマンの誕生さ。だがウルトラの星の人間は元々争いを好まない性質だから、
与えられた新しい力と姿を持て余してる感じだった。四万年前まではな』
「四万年前までって……その時に何かあったの?」
 ルイズが問いかけた瞬間、目の前に広がる光景がウルトラの星のものから大きく変化し、
大勢の異形の集団が出現した。
『ギアァッ! ギギギィッ!』
『パオオオオ! パオオオオ!』
『グアアアアァァァァ!』
 ベムスターやスノーゴン、ブラックキングなど、数々の種類の怪獣軍団の背後にテンペラー星人や
メフィラス星人、グローザ星系人、デスレ星雲人ら宇宙人軍団が並び、更にその後ろで、
漆黒のまがまがしい雰囲気を湛えた怪人が全体の指揮を取るように腕を上げている。
『四万年前に、エンペラ星人という宇宙中を荒らすとんでもなく悪い奴が大怪獣軍団を率いて、
ウルトラの星に攻めてきたのさ。俺たちウルトラ一族と怪獣軍団の戦いは長く続いたが、
後のウルトラの父となるウルトラ戦士がエンペラ星人を下したことで戦乱は終わりを迎えた。
だが放っておけばまたエンペラ星人のような奴が宇宙のどこかに現れ、宇宙の平和が乱されるんじゃないかと
考えたウルトラの父は、平和を乱す悪者を退治する宇宙警備隊を組織した』
 怪獣軍団が消えると部隊がウルトラの星に戻り、星からたくさんのウルトラ戦士が宇宙へ向けて
飛び立つ様子がルイズたちの目に入った。
『俺たちウルトラマンが才人の故郷である地球という星と関わったのも、宇宙警備隊の活動の中でだ。
ある時一人のウルトラ戦士が逃亡した凶悪な宇宙怪獣を追って、地球に降り立った。彼はその星が怪獣や
他の星からの侵略者の危機に晒されていると知ると、地球に住む命を助けるために地球に留まった。その戦士が、
地球人から「ウルトラマン」の名前を授かった最初の一人になったのさ』
 ルイズと才人の目の前に、そのウルトラ戦士の姿が映し出される。言うまでもなく、
ウルトラマンその人である。
「この人は、さっき見た……」
『彼がウルトラの星に帰った後も、何人もの戦士が地球に危機が訪れる度に出向き、
地球人を助けてきた。これが、地球との関わりを含めたウルトラの星の歴史の大体さ』
 ウルトラマンに続いて、ウルトラセブン、ジャック、エース、タロウ、レオ、80、メビウスの姿が現れては消えていった。
「ウルトラマンって、こんなにいるのね……」
「俺もウルトラマンのことは授業で聞いたけど、こうして見ると何だか全く違う話みたいだなぁ」
 呆けるルイズの隣で、才人がしみじみ語った。
『そしてこの俺、ウルトラマンゼロは今、ルイズ、お前の暮らすハルケギニアのあるこの星に
邪悪な何者かの魔の手が忍び寄ってるとの情報を受けて、侵略者を倒してこの星を護るためにやってきたんだ。
このハルケギニアに存在してないはずの怪獣が出現したのも、そいつの影響だろうな。これで分かったか?』
「えぇーッ!? そ、そんなことになってたの!? その私たちの星を狙う奴の正体は!?」
 ゼロの目的を知り、ルイズは目をひん剥いて絶叫した。
『残念だが、そいつを調べるところも俺の任務だ。つまり正体は不明。だがいずれ調べ上げて、
俺がとっちめてやるぜ!』
 とゼロが宣言すると、ビジョンが消え去り、元のルイズの部屋の光景に戻った。
才人のビジョンも消える。
『今ので大体のところは理解してもらえたか?』
「そ……想像してた以上の話だったわ……私、とんでもないのを使い魔にしちゃったのね……」
 途方もない大きさの話に、ルイズはすっかり圧倒されていた。そんな彼女にゼロが頼みごとをする。
『今日現れたような怪獣が、またハルケギニアのどこかに出現することだろう。その時俺は、
そこに飛んでいって怪獣と戦わなきゃいけない。そんな訳で度々この学院を離れなきゃならない。
当然俺と一体化してる才人も一緒なんだが、時々いなくなるのを許してもらえるか?』
「ま、まぁ……使い魔が勝手に私の側から離れるのは不本意だけど……人の命が懸かってるんじゃしょうがないわね。
あんまりうるさくは言わないでおいてあげる」
 さしものルイズも、ゼロの役目を受け入れざるを得なかった。だが、ここでふと疑問がわき上がる。
「でも待って。あなた、どうしてサイトと身体を分け合ってるの? 本来は別人なんでしょう? 
何かと不便なんじゃない?」
『そこはちょっと訳があってな……今の才人は俺がいないと、命がなくなっちまうんだ。
だから離れることが出来ないんだよ』
「よく分かんないけど……だったらだったで、サイトの姿じゃなくてずっと今の姿でいればいいんじゃないかしら? 
どうして今日戦う時になって初めてその姿になったの?」
 ウルトラマンのことを少しでも知る者ならばすぐに分かる理由について尋ねかける。
『そうしたいのは山々だが、そうもいかないのさ。ウルトラマンの力は途方もなく大きなもんで、
俺自身ウルトラマンとはどこまでのことが出来るものなのか完全には把握してない。
だがそのせいなのか、エネルギーの消耗が半端なくてな。環境によっては、ごく限られた時間しか
本来の姿を保ってられないんだよ。このハルケギニアでもそうなのさ。だから必要じゃない時は、
才人が表に出てるって訳だ』
「ふぅん……ウルトラマンになるというのは、いいこと尽くめって訳でもないのね」
 納得したルイズに、ゼロが胸の青いランプを指し示して見せる。
『この胸のカラータイマーが赤く点滅し出したら、限界が近い合図だ。後、才人がこの俺、
ウルトラマンゼロってことは黙っててくれよ。無用な騒ぎを起こしたくはないからな』
「分かったわ。言っても、誰も信じないだろうしね」
『言うべきことはこれで全部かな。それじゃ、才人に戻るぜ』
 ひと通りの説明を終えたゼロが目の部分に手を当てると、ウルトラゼロアイが身体から分離して、
同時に才人の姿に戻った。
 ゼロからの話が終わると、ルイズは大きなため息を吐いた。
「ふぅ……あまりに壮大な話を一気に聞かされて、疲れちゃったわ……。今日はもう休むから、
サイト、あなたも早く寝なさいよ。急に態度が変わったら怪しまれるだろうし、
明日からも普段通り接するからね。洗濯サボるんじゃないわよ」
「はいはい。分かってますよっと」
「それと……その……」
 忠告したルイズは、途中で歯切れが悪くなったが、やがて声を絞り出した。
「今日は、ありがとう。危ないところを、助けてくれて」
 すごく照れくさそうに礼を言われて、才人は思わず面食らったが、すぐに顔をほころばせた。
「気にすんな。当然だろ」
「どうして?」
「俺はお前の使い魔だろ」
「……!」
 それを聞いたルイズはぎくしゃくとした動きでベッドに横になり、間もなく寝息を立て始めた。
彼女が就寝すると、才人は苦笑を浮かべた。
「いつもは何かとやかましいけど、可愛いところあるじゃん」
 それから、ブレスレットを介してゼロに尋ねごとをする。
「ところでゼロ、一つ聞いておきたいことがあるんだけど」
『まだ何かあるのか?』
「ギーシュの奴との決闘の時、俺すごい力を出しただろ? あれってやっぱりお前が力を貸してくれたのか?」
 ずっと気になっていたことを確かめると、ゼロからは意外な答えが返ってきた。
『いいや、違うな』
「え? そうなのか?」
『俺も途中で手助けしてやろうと思ったんだが、実行する寸前にお前がものすごい剣の腕を発揮したんじゃねぇか。
正直驚いたぜ。お前って強かったんだな』
「まさか! 俺はここに来るまでは、ただの高校生だったんだぜ? 剣を握ったことなんて一度もないよ。
ましてや、青銅を真っ二つにするなんて」
 才人が否定すると、ゼロはやや考え込んだようだった。
『それもそうだよな……。だったら、左手のルーン文字が関係してるのか』
「左手のルーンだって?」
 ルイズとの契約の証であるルーンに目を落とす才人。
『お前が剣を握った瞬間、そのルーンが光ったんだよ。聞けば、使い魔ってもんは特殊な能力を得るもんじゃないか。
強くなったのは、その能力によるものじゃないか?』
「そうなのかなぁ……」
 腑に落ちない才人なのだが、自分と同じくハルケギニアに来たばかりのゼロが正解を知っているはずがない。
夜も遅いので、結局謎の解明はしばらく保留となるのであった。



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