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ゼロツカ-01

ゼロツカ 第一話 川村ヒデオ



ここは、どこだろう・・・
そう思うのも仕方ない事で、自分はいつものように職場へ出勤しようと玄関から出たのだ。
しかし、それはいつも目に広がる風景ではなく、地面に叩き付けられ、今自分は青空を見ている。
ずっとそうしているわけにもいかないと体を起こしてみると、よくよく周りを見れば周りには人がおり、かなり騒いでいた。
あまりに唐突な出来事に気がつかなかったのだろう。

「見ろよ!!ゼロのルイズが平民を召喚したぞ!!」
「おいおい、召喚できなかったからってその辺から連れて来るんじゃねーよ」

待て、なんだこの状況・・・・なぜここに居る人達は動物を連れている?
と言うより、明らかにただの動物ではないのもいる。
何よりこの状況はまずい・・・・引きこもり質の自分が話題の中心であり、注目を受けるなど耐えられるわけがない・・・・引きこもりを舐めるな!
目を適当に反らす、すると一人の少女がおり、なぜか震えている。

「先生!やり直しを要求します!!」

何を言っているのだろうか?
やり直し?何か気に入らない事でもあるのだろうか?
先生と呼ばれた人に視線を向けてみると、見事な波兵禿ではないか、いや、頭の天辺に一本の毛がないのだから違うか?

「それは認められません、この使い魔召喚の儀式は神聖であり、それをやり直すなどと言う行為は認められません」

使い魔?ハハハ、何を言っているのだろうかこの波兵は・・・・これでは自分が使い魔として召喚されたみたいではないか、契約には少女の口づけでもあると言うのか?バカバカしい。

「しかし・・・!」
「それ以上何か言うつもりなら、退学処分になりますよ?」
「クッ・・・」

少女は、渋々と言った感じで了承し、自分の真正面に腰を落とす。

「か、感謝しなさいよ!こんな事、普通はないんだからね」

そんな事を言った少女は、こっちの唇に自分の唇をくっ付けてきた。
とどのつまり、キスである。
キスをされたヒデオは、頭を混乱させる。
この引きこもり人生の中で、キスなどと言うリア充の行為をしたことなどなかったからだ。
待て落ち着け!これは孔明の罠だ!!ありがとうございます孔明さん!!!
などとアホな考えをした所で、自分の左手の甲に激痛を感じた。

「クッ・・・!?」
「安心しなさい、使い魔のルーンが刻まれてるだけよ」

使い魔のルーン?そう言えば、さっきからそう言う話をしていたなと考えていると、痛みも引いてきた。
一体何だったのだろうと、左手の甲を見てみると、そこにはよく分からない文字が刻まれていた。

「なんだ、これは・・・」
「さて、これにて使い魔召喚の儀は終了します。解散してください」

自分の理解が追いついていないのに、世界と言うのは勝手に進行するもので、周りの人間は動き出す。

「ルイズはちゃんと歩いて帰れよ~」

そんな声が聞こえたので、そっちの方を見てみると、空を飛んでいるではないか。
いや、自分だって色々見てきたさ・・・・でも人が空を飛ぶなどと言う事に遭遇した事などないため、驚く・・・・人でなくて良いのならあるが・・・・

「じゃあ、私たちも変えるわよ。ついてきなさい」

ルイズと呼ばれた少女は、歩いて皆が飛んで行った方向へ歩いて行く、自分にあわせてくれているのだろうか?
何にせよ、自分にはついて行くと言う選択以外ないため、少女について行くことにする。



少女の部屋の前につき、少女は普通に入っていく。
だが、ヒデオとしては緊張していた。
女の子が自分の部屋に来ることはあっても、女の子の部屋に自分が入る事など今までなかったからだ。

「何をしてるの?はやく入りなさい」
「あ、あぁ・・・」

初めてのキス、初めての女の子の部屋、神様、自分はこんなにリア充体験をしてもいいのですか!?
と、ここで気がつく、今の状況下ならば、自分に憑いている闇の精霊がツッコミの1つでもしてくるのだが、それがない、呼びかけてみても反応がない。
どういう事かと、また考え込み始めるが、少女に再度催促されたため、部屋に入る。

「で?あなたは誰?」
「僕は、川村ヒデオ」
「カワムラヒデオ?変な名前ね」

そんなに、変な名前だろうか?
まあ、見た所、日本人ではなさそうだし、日本人の名前を聞きなれていないのかもしれない。
そして、ここでもまた何か引っかかったが、それを明確にする前に少女にとある事を言われる。

「ところであんた、さっきからなんでそんなに私を睨んでるわけ?自分の立場わかってる?」

ヒデオとしては、ただ普通にしているだけなのだが、実在した殺人鬼を凌ぐ目つきの悪さと生来の鉄扉面のせいで、他人にはそんな風にいしか感じられないのだろう。

「いや、そんなつもりはないのだが・・・」
「だったら、その目つきなんとかしなさいよ、完全にそうとしか見えないのよ」

生まれつきなのだから仕方ないだろうと言おうとして、とあるものに目が行く。

「その手に持っている物は?」
「貴族が杖を持ってちゃ悪いわけ?」
「いや、なぜ杖が?」
「魔法を使うために決まってるでしょう?あなた、魔法も知らないの?」

魔法なら、個性あふれる知り合いたちのおかげで知っている。
だが、それの誰もが杖を使って魔法を使ったところなど見た事がない、エルシアの魔道書はリミッターと言う話だから、違うだろうし。
そして、そこでさっき引っかかった事にようやく気がついた。
ここはどこだ?と言うより、本当に自分の知っている世界なのだろうか?
自分が知らないだけかもしれないが、少なくとも自分達の世界で、このような学校がある事など知らないし、貴族などと言うものは残っている所もあるが、形だけの様なものと聞く。
それに、たとえ貴族だったとしても、貴族=魔法が使えるなどという常識など、自分がいた世界には存在しない。
そこで、ここがどこなのか聞いてみることにした。

「ここは一体どこなんだ?」
「ここは、トリステイン魔法学院、さすがにトリステインぐらいは知ってるでしょう?」
「・・・世界地図か何か見せてもらえないか?」
「世界地図?まあいいわ、はいこれ」

手渡された地図を渡されて、愕然とする、それは今まで見た事もないような形の地形、そこには、トリステイン・ガリア・ゲルマニア・アルビオンなどと、聞いたこともないような国の名前が書かれていた。
夢かと思ったが、超愉快型極悪感染ウィルスを拾ったあの日から、非科学的な事にはたくさん遭ってきた。
それ故、今自分に起こっている出来事を夢という言葉で片付ける事は、ヒデオには出来なかった。

「何をそんなに深刻そうな顔をしてるのよ?」

さすがに、異世界などと言うものは初めての体験であり、驚きも大きかったのもあり、よほど深刻な顔をしていたのだろう。
今まで、機嫌を悪そうにしていた少女が、心配そうに声をかけてくる。

「い、いや・・・所で1つ聞くが、異世界と言うものがあると言われて、信じるか?」
「はぁ?異世界?あんた、頭大丈夫?」

出来るなら、この少女のこの言葉は聞きたくなかった。
つまり、自分は元の世界に変える方法がないと言う事なのだから・・・

「ちょっとあんた、本当に大丈夫?顔色悪いわよ?」
「あ、あぁ・・・大丈夫だ・・・」

まずい、これは本当にまずい・・・今自分には帰る手段などなければ、この世界で生きていくためのすべもない、完全な詰み状態だ。
つまり、この少女から離れる事は不可能であり、元の世界に戻る方法を探すことが出来ないと言う事だ。
この少女が異世界の存在を知らないのだ、ちょっと足を運んだ所に手がかりがある可能性も低いだろう。
今、自分が生きるか死ぬかは、この少女の行動1つで決まる。
だがこの少女は、自分の事を使い魔と言った。
つまり、その使い魔の仕事を果たしていれば、捨てられるなどと言う事はないだろう。
だから、ヒデオは動く、生き残るために。

「ところで、使い魔と言うのはどういう事をするんだ?」
「あら?急にやる気を出したの?まあいいわ、使い魔とは、主人の目となり耳となる能力があるって言われてるわ・・・でもダメそうね、私はあなたが見ている物が見えないもの」
「たしかに、僕も君が見ているものは見えない」
「あとは、薬の材料をとってくるとか・・・私の護衛とかかしらね」

残念、僕の人生は終わってしまったようだ・・・まあ、一度終わった事があるんだがな。
とりあえず、自分にはこの少女に出来る事は何もなさそうだ。

「まあ、さすがに護衛ぐらいは出来るでしょう」

護衛?ハハハ、ご冗談を・・・引きこもりに一体何が出来ると言うのか?
精霊使いであるが、ロクなのを召喚できないのに?
と言うより、召喚できる精霊の内の1人は、召喚したら社会的に死ぬ・・・もっと言えば、異世界に召喚出来るのだろうか・・・
少なくとも、電気もなさそうなので、ウィル子など論外もいい所だろう・・・頼りのノアレはなぜか反応すら示さない・・・さようなら人生、こんにちは、二度目のクソゲークリア。

「何か黒いオーラ出てるわよ?まあいいわ、今日は疲れたから寝たいの、着替えさせて」
「は?」

待て待て、今この少女は何と言った?着替えさせて?誰に?

「聞こえなかった?着替えさせてって言ったのよ」
「だ、誰に?」
「あんた以外に誰がいるのよ?」

着替えさせる?これは新手のプレイか何かだろうか?
いや、そう言えば貴族なんかは、使用人がいる場合、それに着替えなどをさせるそうだ。
これはそういう事だろう。

「わ、わかった・・・」

寝間着や下着を準備させられ、少女の服をすべて脱がす。
残りは下着を脱ぐだけとなったので、外に出ようとする。

「どこに行くつもりよ?私は着替えさせてって言ったのよ?途中で投げ出すんじゃないわよ」

待て、これ以上何をしろと言うんだ!?
まさか、下着まで脱がすというのか?引きこもりにそんな度胸があるわけがないだろう!
そうして、狼狽えていると、もういいとばかりに下着を脱ぎだしたので、一瞬で目をそらす。
その状態で待っていると、着替え終わったようなので、視線を元に戻す。

「それじゃあ、私は寝るけど、朝私を起こすのと服を選択して置いてちょうだい」
「それは構わないが・・・僕の寝床は・・・?」
「そこにあるじゃない」

視線をルイズが指さしている場所に向けてみると、そこには藁束があるだけだ。

「これが・・・?」
「そう、それがあんたの寝床」

冗談も大概にしろと思ったが、この部屋にこの藁束以外に寝れるようなところはなさそうだ。
つまり、これは冗談でもなんでもなく本気・・・冗談の方がまだ笑いがあったろうに・・・
途方に暮れている間に、少女は布団の中にもぐり、よほどの眠かったのか、まだ日も高いと言うのに、すぐに寝てしまった。
とりあえず、ずっとそうしているわけにもいかないので、ヒデオは言いつけどおりに洗濯をしに行くのであった。


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