あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ときめきメモリアル0-7

フリッグの舞踏会から醸し出される艶やかな雰囲気に学院中が夢中になったていた。その隙に土くれのフーケと呼ばれる希代の怪盗が学院の秘宝である【破壊の一面鏡】を盗み去ったらしい。
翌日、ルイズが奪還任務に志願し、ぼくも付き合わされることになった。
ルイズのクラスメートであるキュルケとタバサ、そしてギーシュも一緒だ。
調査隊の報告では、トリステイン学院から馬車で4時間ほどかかる森にフーケの隠れ家があるとのことで、さっそく、ぼくらはそこに向かった。
そして、破壊の一面鏡はあっさりと発見されたのだった。例の隠れ家に放置されていたのだ。なんだか、よくわからないうちに任務成功である。


その時、突如、出現した巨大な土くれのゴーレムがぼくらの前に立ちはだかった。フーケの魔法に違いない。どうやら、奴は近くに潜んでいるようだ。
ぼくは腰に指したデルフリンガーを引き抜き、皆はそれぞれ魔法の詠唱を始めた。
土くれ製ゴーレムの動きは、巨体のくせにやたらと機敏で、しかも頑丈だった。
「こんなの無理よ!」
キュルケが叫んだ。
「退却」
タバサが呟く。
二人は一目散に逃げだした。
ルイズは、ぼくの背後で小さく震えている。
ぼくは姿の見えないギーシュの姿を探した。
刹那、青銅製ゴーレムが土くれの拳によって大量の金属片に変わり、ギーシュに向けて一斉に襲い掛かる光景が目に移った。
衣服をずたずたに切り裂かれたギーシュがその場に倒れ込む。
ぼくはギーシュに向かって疾風のごとく走りこんだ。
彼女の体を抱き起こすぼくの顔からさっと血の気が引いた。ギーシュの頬に、深く長い切り傷が刻まれていたからだ。
彼女はそれを確かめるように、掌で頬をさすった。彼女の手が鮮血に染まる。
「……ギーシュ」
「大丈夫よ、これくらい」
彼女は気丈にも微笑んで見せたが、ぼくの頭に昇った大量の血液を沈めることだけは叶わなかった。
「……あの野郎」
ぼくは怒りに震えた声で呟いた。
反撃の三択が始まる。


一つ目は、『【光の三原色】を召喚し、【色素分解】を放つ』だ。
馬鹿か、ぼくは!肝心の筆を忘れてどうする!?
なので、却下。

二つ目は【デルフリンガーで切り掛かる】だ。
却下。彼は頼もしい相棒だけど、巨大なゴーレムを相手にするのには、少し不向きだ。

三つ目を選んだぼくは、破壊の一面鏡--ノートパソコンを起動させた。
一面鏡にインストールされている史上最凶のプログラム【サイバーファング】を実行する為だ。
ぼくがエンターキーを叩き付けると、辺りの光景は大きく歪み、硝子の様に次々と裂け目が入っていった。
そして、遂には空間が割れ、そこから蛇の尾と漆黒の毛並を持つ二股の巨大な獅子が生み出された。
二進数で構成された地獄の番人【ケルベロス】である。
自身と同等の巨大な敵を認めたケルベロスが、ゴーレムに向かい咆哮を浴びせかけた。
低く怨嗟の篭った唸り声を辺りに響かせ、ゴーレムに襲い掛かった。
三つ首に噛み付かれたゴーレムが体を激しく揺さぶりケルベロスによる拘束を解き放とうとしたが、所詮は無駄な抵抗だ。
ケルベロスは下位に位置するとはいえ、神の眷属なのである。土くれごときが敵う相手ではない。
ゴーレムを捕らえたケルベロスの咥内から、地獄の業火が放たれる。一瞬にして、全ての水分を蒸発させられたゴーレムが砂の山へと姿を変えた。

ぼくたちの勝ちである。

ぼくらが破壊の一面鏡を手にしながら凱旋すると、学院はお祭り騒ぎになった。
急遽、奪還記念の式祭が執り行われることになり、二日酔いのぼくは少しげんなりした。

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