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ゼロと魔王-04

ゼロと魔王 第4話 決闘! 前編



ラハールが目を覚ますと、すでに朝であった。
ベットにはルイズが昨日の格好のまま寝ているあたり、ルイズもずっと寝ていたらしい。

「少しだけのつもりが・・・まあいい」

そう言うと、窓を開けそこからマフラーを使って飛んでみた。

「一応飛ぶことはできるのか、まあそこまでスピードは出ないみたいだが・・・飛べるだけマシか、マフラーからの力の供給もほとんどないしな」

ラハールは人間と悪魔のハーフであるため自分の羽を持っていない、そのためマフラーをいつも身に着けている。
ちなみにこのマフラー、防御としても使える上に身に着けている者に一定の力を供給してくれるすぐれものである。
もっとも、すぐに主であるラハールに戻ろうとするため、他人が装着することは基本無理であるが・・・ちなみに元は普通のマフラーだった。
適当に魔法学院の上空を少し旋回していると、青い物体が地上に見えたため降りてみる。

「ん?よく見るとドラゴンではないか、なぜこんな所にいるのだ?」

魔界に住んでいるラハールにとっては、ドラゴンなんてものは珍しくもなんともないが、人間が住んでいる所に普通に寝ているので少し疑問に思った。
そんな風に思っていると、ドラゴンが起きてきた。

「フワァ~、よく寝たのね。しかし、あのちびすけときたら、韻竜であるこの私にその辺で寝ろなんて・・・今思い出しただけでも腹が立ってきたのね」
(しゃべるドラゴンということは、かなり高位のドラゴンということか?・・・だが、あまり強そうではないな)

魔界でもしゃべるドラゴンというのは高位のドラゴンだけなので、とても珍しい。
あまり強くないというのは確かだが・・・

「でも、昨日のあの人怖かったのね。私の直感があれには逆らうなと言っていたのね」
「誰の事だ?」
「きゅい!?昨日の人なのね!?やめてなのね、私は食べてもおいしくないのね!」
「何を言っておるのだ?」

ラハールの事を本気で怖がっているみたいだが、昨日上空にこの韻竜がいたことを知らないため、ラハールはなぜ怖がられているのか分からない。

「え?食べないのね?」
「なんだ?食べてほしいのか?」
「絶対に遠慮するのね!」

ラハールはここまで話して、少し失敗したと思った。
相手が怖がっていたのなら、脅してやればよかったかと思ったからだ。
まあ、今となっては無駄と判断し少し会話してみる事にした。

「なぜお前はこんな所にいるのだ?」
「私は、とあるちびすけに召喚されて使い魔にされたからなのね」

召喚されて使い魔にされたという点で少し親近感を得たラハールであったが、そんな事は口がさけても言えないので、適当に思った事を聞いてみた。

「この世界のドラゴンはお前のようにしゃべるのか?」
「そんな事は無いのね!しゃべれるのは韻竜だけなのね!きゅい!その辺の竜種と一緒にされたら迷惑なのね!」

どうやら、この世界でもしゃべる竜というのは珍しいらしい。

「あ!私はしゃべったらいけないって言われてたのね!」
「いや、もう遅いだろ。しかし、なぜしゃべってはいけないのだ?」
「韻竜というのは、すでに絶滅していると人間が思っているかららしいのね。それがバレたら面倒な事になるからしゃべるなって言われているのね」
「オレ様の前ではすでにしゃべっておるが?まあ、オレ様は人間ではないがな」
「だから、この事は黙っておいてほしいのね。なんだかんだで、あのちびすけ相当怖いのね」
「それは構わんが・・・そのちびすけというのは誰だ?」
「私も召喚されて使い魔にされたばかりだからよく知らないきゅい、でもものすごく悲しい瞳をしていたのね」
「ほ~・・・まあ、どうでもいい事だな」
「私からしたら、これから使い魔として一生を付いて行かないといけないからどうでもいい事じゃないのね」

まあ、ラハールとしては使い魔になったからといって、ルイズに一生付いていくなんて事をするつもりはない。
ラハールは絶対にそう思っていないが、同等に扱うことはしても、下につくのはそれこそ死んでもないだろう。

「そういえば、お前の名前はなんなのだ?」
「イルククゥなのね」
「そうか、オレ様は魔王ラハール様だ」
「ま、魔王!そんなものが本当にいたの!?きゅい!」
「ん?お前達の中で一番偉いのは魔王ではないのか?」
「魔王なんて、お話の中でしかいないのね!」

どうやらこの世界では、悪魔=ドラゴンではないようだ。
つまり、この世界の奴らを屈服させればオレ様が・・・と考えたが面倒そうなのと今の自分の力を考えてやめた。
そう考えた所で、人間が何か言いながらこっちに来ている。

「そ、そこのぼく、それは竜といってとっても危ないの、だからこっちにきなさい」

それは、やや長めのボブカットにした黒い髪と瞳を持ち、少し低い鼻とそばかすがチャームポイントのメイドであった。
だが、ラハールにとって竜は怖くもなんともない。
それどころか、メイドの方がラハールにとっては怖いのである。

「ま、待て、それ以上近づくな」
「いいから!早くこっちに来なさい」
「ええい!近づくなと言っておろうが!」
「だから、竜は危険だと言っているでしょう!」
「だから!近づくなと言っておる!」

ラハールには最大の弱点が2つ存在する。
1つは、愛や前向きな言葉(最近ではプリニーが言った程度ではどうにもならない)
もう1つは、体がムチムチした奴だ。(昔のトラウマが原因)
メイドは一見するとあまりなさそうに見えるが、胸に関しては敏感なラハールはメイドが結構な胸を持っていると即座に判断した。
だが、そんな事をこのメイドが知るはずも無いため竜から引き離そうと近づいてくる。

「いいこだからこっちに来なさい!」
「いいから!オレ様に近づくな!」

そうこうしている内に、逃げるラハールをメイドが追いかける始末である。
その様子を見ていて、イルククゥは呆れていた。
メイドにその辺の竜扱いされてムカついたが、ラハールとメイドとの話を聞いていてアホらしくなったのである。
どっちにしろ主人にしゃべってはいけないと言われているため、文句の1つも言えないのだが・・・最終的にイルククゥが空気を読んでどこかへ飛んで行くほどであった。

「こっちに・・・ってあら?竜が・・・」

竜が飛んで行ったことに気が付いたメイドは、ラハールを追いかけるのをやめた。
メイドが追いかけるのをやめたのを見て、ラハールも逃げるのをやめた。

「ハァ~、まったくひどい目に遭ったぞ・・・」

脅威が去ったと思ったラハールだったが、メイドは近づいてきてこう言ってきた。

「大丈夫だった?怪我はない?」
「だから近づくなと言っておるだろうが!」
「なぜ?」
「オレ様はお前のようなムチムチした奴が大嫌いなのだ!」

メイドは少し驚いた、スタイルのいい子が好きな男の子は多くいるが、それに拒否反応を出す男の子も珍しいと思ったからだ。
まあ、嫌がっているのならあまり近づかないであげようと思い2メートルぐらい離れて話しかけてみた。

「なんであなたのような子供がここに?」
「子供だと?オレ様はお前達より100倍ぐらいは長く生きておるぞ」
「へ?100倍?」

そんな事は普通ありえないので、子供の戯言だと片付け、ここにいるのかを聞き直した。

「それでなぜここにいるの?」
「昨日召喚されて使い魔とやらにされたからだ・・・今思い出しても腹が立つ」

どうやら、これが噂のヴァリエール嬢が召喚した東のメイジらしい。
(こんな子供を召喚して使い魔にするなんて、貴族ってなんて残酷なのかしら)と思ったが言葉には出さない。
どこで誰が聞いているのか分からない、それがヴァリエール嬢の耳に入りでもしたら、メイドの首ぐらい簡単にとぶからだ。
そんな風に考えていると、グゥ~と言う音が聞こえた。

「・・・そういえば、召喚されてから何も食ってなかったな」

どうやら、その音はこの少年のお腹から出た物らしい。

「ご飯もきちんともらえなかったのですか?それなら、私について来たらご飯を差し上げますよ」

本当は眠くなって寝てしまったのが原因なのだが、メイドは知っているはずもない。
ラハールは少し考えたが、自分の空腹には抗えず付いて行くことにした。



厨房に着くと、メイドは奥の方に行き料理を適当に持ってきた。
適当に持ってきたが量は半端ではない、メイドも冗談半分で持ってきたのだろう。

「どうぞ、召し上がれ」
「それではいただこう」

大量の料理を前にして、ラハールはすごい勢いで平らげていった。
冗談半分で持ってきたが、完食した時にはメイドは驚きを隠せなかった。

「全部食べちゃった・・・」
「何かまずかったか?」
「いやそういう事じゃなくて、まさか完食するとは思わなかったから・・・」

貴族に出す料理のため、大量に作られているのでラハールが食べた量ぐらいではどうということはない。

「これぐらいなら楽勝だが?しかし、うまかったぞ。これはお前が作ったのか?」
「シエスタでいいわ。あと、これはマルトーさんという人が作ったのよ」
「そうか、うまかったと伝えておいてくれ」
「わかったわ、それじゃあ私は給仕の仕事があるから行くね」

そう言うと、どこかへ消えて行った。

「オレ様はもう少しこの辺を見て回るとするか」

腹を満たしやる事もないので、無駄に敷地は広い魔法学院を見て回るつもりらしい。
厨房から出てどこから見て回るかと考えていた。



その頃ルイズはと言うと、まだ寝ていた。
長時間寝ていてまだ起きないあたりよほど疲れたのだろう。
だが、ラハールが窓を開けて行ったため冷たい風が室内入り目が覚めた。

「う~寒い・・・ってあれ?私いつの間に寝てたの?・・・ん?なんで私の部屋の中に棺桶があるのよ」

恐る恐る棺桶の蓋を開けてみると、中には毛布が入っていた。
そして、室内に自分が召喚したラハールがいない事に気が付きこの中で寝たのかと若干呆れた。
窓が空いているという事は、そこから出て行ったのだろう。
逃げ出したのかと思ったが、多分それは無いだろうと思い支度をすませ朝食を食べに行った。

「あれ?そういえばラハールの食事ってどうすればいいのかしら?・・・無いなんて言ったら暴れないかしら」

その事を考えて、どうするか本気で考えた。
何せ力を制限できたと言っても、戦えないほどではないだろう。
少なくとも、ルイズでは止める事すら不可能だろう。

「でも、あいつがどこにいるか知らないし・・・まあ、なんとかなるでしょ」

何とも適当な事である。



食堂の目の前に着くと、生徒の使い魔がたくさんいた。
使い魔は食堂には入れないので当然と言えば当然ではあるが、その使い魔達を見ていると自分も普通の使い魔を召喚したかったとつくづく思った。
いくら召喚した使い魔の中で最強だとしても、いう事を聞かなければ意味がない。
そう思っても始まらないため、食堂に入り自分の席についた。
すると、とある生徒に話しかけられた。

「あらルイズ、昨日の使い魔召喚の儀式できちんと召喚できたみたいね」
「・・・ツェルプストー」

ツェルプストーと呼ばれた女性は、ルイズの宿敵・・・というより家同士の宿敵である。

「朝から機嫌が悪いですこと。あと、怒りたいのはこっちよ?昨日のあんたの爆発のせいでこっちは酷い目に遭ったんだから」

その事に関しては、ルイズに明らかに非があるためなんとも言えなくなるが、ツェルプストー相手に非があったと認めるのは癪に障るので、開き直る事にした。

「そんなの知らないわよ、爆発に巻き込まれたあんたが悪いわ」
「人に危害を加えておいて開き直るとは何様よ・・・まあいいわ、それよりあんたが召喚したっていう東の方のメイジっていうのに興味があるのよ」
「東の方のメイジ?」

ルイズは早くに寝てしまったため、学院の生徒に流れた偽の噂を知らない。

「違うの?」

だが、そう聞かれて本当の事を言っても信じてもらえないだろうし、何より悪魔を、それも魔王を召喚したなどバレた日には自分の命が危ない事を思い出し、その噂に乗っかる事にした。

「違わないけど、相手は子供よ?あんたが興味を持っても仕方ないんじゃない?」

ルイズは嘘が下手なため、ツェルプストーが興味を無くすことを話して適当に流してしまおうと考えた。

「あなた私をなんだと思っているのよ?そういう事じゃなくて、単純に興味があるだけよ」
「あんたが男関係以外で他人に興味を示すなんてめずらしいわね」
「本当にどう思ってるのよ・・・?まあいいわ、それでどんなやつ?」
「どうって・・・結構強いわよ」
「へ~あんたが召喚したのに?」
「うっさいわね!別にいいでしょ!」

言い合いをしていた2人だが、周りの生徒が騒ぎ出したかと思うと、ぞろぞろと食堂から出て行っている者がいた。
何事かと思っていると・・・

「決闘が今から始まるらしいぜ!」
「まじかよ!一体誰と誰が決闘しようとしているんだ?」
「どうやら、噂の東の方のメイジとギーシュが「ヴェストリの広場」でやるらしいぜ!」
「そりゃ楽しみだ」

そんな会話が聞こえたのでルイズは焦った。
別にラハールを心配したのではない、というよりいくら力が弱くなったとはいえ、ドットのギーシュが勝てると思っていない。
万が一決闘を切っ掛けにラハールの正体がバレたらと考えて焦ったのである。

「楽しそうじゃない。東の方のメイジとやらの実力を見るいい機会だわ」

ツェルプストーがそんな事を言っているが、今はそんな事を気にしている場合ではない、とりあえず止めに行かなければいけないと思い、急いでヴェストリの広場に行くことにした。




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