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雪風とボクとの∞-11

 皆さんご存知のように10月1日は眼鏡の日であります!(ブリミル暦5997年 ハルケギニア眼鏡関連団体協議会が制定)
「さあ始まるぞ、タバサ!」
「……え……何が……」
 三成・タバサが手を取って駆け出していった先では……、
「年に1度のメガネスキーフェスティバルさ!!」
 屋台が多数建ち並び、大勢の若者達が異様なまでの熱気を放って盛り上がっていた。
「……メガネスキーフェスティバル……」
「めがね汁」「めがねすくい」といった珍妙な屋台の数々を、タバサは困惑の表情で見渡して尋ねる。
「……って……何でノーウェで……」
 タバサ達の現在位置……すなわちメガネスキーフェスティバル会場は、トリスタニア中心部にあるノーウェ公園。
 都市の中心部にありながら閑静な雰囲気を持つこの場所なら確かに大規模な催しの会場に最適だが、参加者達の雰囲気からしてそれだけではなさそうだ。
「それはここが聖地だからさ」
「……ワルド子爵……」
 いつの間にか2人のすぐ傍にいたワルドが、爽やかな笑みを浮かべフェスティバル会場の由来を語り始める。
「ここノーウェ公園ノ=ズバノシ池に存在するめがねの碑。この地こそ我々メガネスキーの聖地なのさ! さらにガリア・セント=マルガリタ修道院内眼鏡之碑、ロマリアの海上都市アクレイア・眼鏡橋等ハルケギニア各地の眼鏡ゆかりの地で、同志達が眼鏡の日・10月1日を祝っているのだ!」

「年に1度の宴にようこそ、めがねっ娘を愛する同志達よ」
 集まった参加者達の前で壇上に立って話し始める三成。
(……何でミツナリが司会を……)
 参加者達の中で疑問に感じるタバサにはお構い無しといった様子で、式典らしきものが進められていく。
「さて、今更説明する事ではありませんが……、ただ今9時50分。あと11分で10/01の10:01。皆様お待ちかね、アレが始まります」
「うおーっ! 待ちかねたぞー!」
「……え……何……何が始まるの……」
「ME・GA・NE!!」
 三成のその言葉と共に、タバサにはわからないこれから始まる「何か」への喜びに参加者達が大きなどよめきを挙げた。
「その前に、ハルケギニアメガネスキー協会会長・ビダーシャル様からのご挨拶です」
 三成に促されて壇上に上がった老エルフを、参加者達が盛大な拍手で迎える。
「え~、このようなよき日にめがねっ娘の……う、うぐ……」
 そこまで言ったところでビダーシャルの目に涙が浮かび、思わず彼は手で顔を覆う。
「会長?」
「会長が感極まってしまったようです。しばらくお待ちください」
 参加者達の間にざわめきが起こり、やがてその中からビダーシャルを励ます声が起こる。
「頑張れ会長ー」
 声に励まされてビダーシャルは三成と頷き合い、再度口を開く……が、
「め……」
 その一言を発した次の瞬間、ビダーシャルの顔面からは涙・鼻水がとめどなく溢れ出し、彼はそのままむせび泣いて挨拶など望めない状態になってしまった。
「会長、ありがとうございました!!」
「よくわからないけど何かが伝わったぜ、会長ー!!」
 ビダーシャルの激情に応えるかのように、参加者達も涙を流しつつ大歓声を上げた。

 するとそこに、武装した衛兵の一団が現れた。
「おいっ、爆破予告をしたのはお前達か!?」
「爆破予告!?」
「何だそれ?」
 騒然となる参加者達の中に入る、1人の男の奇妙な点を三成は見逃さなかった。
「むっ!」
 その男は困惑する参加者達の中ただ1人冷静に……しかもかすかな笑みを浮かべていて、何より彼が掛けている眼鏡のレンズ越しに見える輪郭線は本来ならばありえない一直線になっていたのだ。
「レンズの歪みが無い! そいつ伊達眼鏡だ!」
「何、さては貴様が……」
 たちまちのうちに取り押さえられる伊達眼鏡男。
「なぜこんな事を」
「まさか貴様、我々の宿敵レコン・タクトの者か!?」
 3人がかりで押さえつけられても伊達眼鏡男は余裕の笑みを崩す事無く、
「ふふふ……、これで貴様らは終わりだ……ごふっ」
 そう言い残して何かを噛み砕いたかと思うと、激しく吐血して息絶えた。
「こいつ奥歯に毒を!!」
「何て奴だ!!」
 一方三成の方はというと、腕時計を確認して焦りの色を濃くしていた。
「くっ、まずい! あと1分で10:01!! めがねチックマジックアワーの時間だ!!」
「……だから何なの……それ……」
「今衛兵に手間取るわけにはいかん」
「ど、どうすればいいんだ?」
 困惑の表情で質問するタバサの声にも耳を貸さず、三成達参加者は刻一刻と自分達に迫ってくる衛兵達を見据えていた。
「ここは僕に任せろ」
「ワルド子爵」
 そう一言言って1歩前に出るワルド。
「こんな事もあろうかと、持ってるだけで捕まるマル秘召喚されし書物を僕はいつも身に付けている! 僕があえて捕まって時間を稼ぐ!!」
 ワルドがはだけた上着の裏側には、『お兄ちゃんのたて笛』『はじめてのかんきん』『めがみるく』『めがねのクリーム煮』『ランドセル十番勝負パート3』……と、題名だけでやばい内容とわかる物から題名から内容がわからないだけに余計やばく感じる物まで、多種多様な召喚されし書物が収められていた。
「……いつも身に付けてるって……ワルド子爵……」
「さらば友よ!!」
「……ワルド子爵~……」
 絶叫しつつ衛兵隊の群れの中に突入していったワルドに、タバサは涙を浮かべて手を伸ばす。
「10:01まであと10秒! ついに始まるぞ!!」
 腕時計を確認した三成の絶叫に応え、参加者達がカウントダウンを開始する。
「9!」
「8!」
 多数の参加者達が、
「7!」
 衛兵達に取り押さえられたワルドが、
「6!」
 顔中から涙と鼻水を溢れさせたビダーシャルがカウントダウンしていく。
「5!」
「4!」
 参加者達の足踏みは大地を揺るがし、
「3!」
「2!」
 参加者達が突き上げる拳は空を引き裂かんばかりだった。
「……何……いったい何が始まるの……」
「1!」
 そしていよいよその時が来た!

「……はっ……」
 そう叫んでタバサは飛び起きた。
「……って、夢オチなの!? それで結局何が始まるのよ!」
「……はうっ……」
 自身のツッコミが鋭く決まったものの、まだ終わっていない事を予感するルイズ。
「あっ、まさか夢だけど実は夢じゃないってオチじゃないでしょうね?」
「何を言っとるんだ、君は」
 咄嗟に後ずさったルイズに三成は呆れた視線を向け、タバサも困惑の表情で眺めている。
 と、その拍子にルイズは後方を歩いていたワルドと激突してしまった。
「あ、ごめんなさい」
 謝罪したルイズだったが次の瞬間、
 ――バサバサバサッ
 ワルドが着ている上着の中からは、『黒縁味比べ』『ザ・縦笛』『体育座りスペシャル』『乳搾り○学生』『ランドセルマスタージョウ』……と、題名だけでやばい内容とわかる物から題名から内容がわからないだけに余計やばく感じる物まで、多種多様な召喚されし書物が落下していた。
「ワルド子爵?」
 タバサもワルドも硬直する中、ルイズはひきつった表情でようやくその一言だけを口にできた。


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