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Maximusな使い魔 プロローグ

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ここ、トリステイン魔法学院の中庭には、今、大きな穴があいている。
穴というよりはクレーターだろうか。
その中心を・・・・この大穴をあけた張本人である少女と
クラスメート達は覗き込んでいる。
それまで笑っていた者は目を疑いながらもその中心にある「物」を観察している。

「あれは何だ」「人か?」「それにしてはデカイぞ」「ゴーレムだ」「亜人かもしれないぜ?」

誰もが「あのルイズが魔法を成功させただって!?」と、驚きを隠せずにいた。
その場にいる頭の寂しい中年の男も興味深そうに見ている。
様々な意見が飛び交う中、少女の心は打ち震えていた。
「成功した…」顔を煤塗れにしながらも、それを拭おうともせず、ボソっと呟いた。

「やっと……やっと成功したわ!」
ルイズが、誰も聞いたこともないようなうれしそうな声を上げる。
「どうよ!見なさい!成功したわよ!もう誰にもゼロなんて呼ばせないんだから!!」
少女の嬉々とした声が、学院中に広がる。まるで勝ち誇るかのように。

誰かの「プッ」という笑いが聞こえ、そちらに目をやると、小太りの少年が、まるで見下すような顔で笑っている
その周りにいる生徒たちも、ニヤニヤとした嫌な薄笑いを浮かべて少女の方を見ている。
少女が眉をひそめていると、小太りの少年が、馬鹿にしたように少女に声をかけた
「おーいゼロのルイズ。平民を呼び出したのがそんなに嬉しいのか?」
途端に周りにいた生徒たちがゲラゲラと笑い出した。

平民?
何で使い魔召喚の儀式で平民の話が出てくるのだろう。
私はこんな所に平民なんて呼んでない。

「さすがはゼロのルイズだ!まさか平民を召喚するとは思わなかったぜ!」

一体何の話をしているのだろうか。それよりも使い魔だ、急いで契約を…

「おい平民!貴族様がわざわざ立っているのに、どういうつもりで椅子に座っているんだ!?」
生徒の一人が、少女の使い魔に威張り散らしている。

見ると使い魔は、2つ車輪の付いた、変わった椅子に座っていた。
それより気になるのは、私の使い魔が平民と呼ばれている事だった。
そこで少女は、初めて自分が召喚した「者」をしっかりと見た。
たしかに大きい。こんなに大きい人は見たことがない。

そう。「人」であった。しかも見たところ杖も持っていない。
見たこともないような奇妙な服を着ている。
間違いなく平民であった。

           少女は動かなかった

「おいゼロ!お前なんでこの学院にいるんだ?」

           少女は動けなかった

ただ悔しそうにうつむく。

「早く荷物をまとめて実家に帰った方がいいんじゃないか?どうせ留年だろ?」
「「「そうだそうだ」」」

少女の目に、涙が溜まっていき、零れそうになる


なんで!?なんで私はまともに魔法が使えないのよ!!父さまも母さまも、姉さま達だって立派なメイジで、私は
皆よりもたくさん勉強した。他の皆が知らないようなことも知ってる!なのに………!!


自分の使い魔の召喚が終わり、ボーっと自分の爪を見つめていた赤髪の少女が
「ハァ…」と、少女を見てため息を吐く。赤髪の少女の友人は、もうすでにこの場にはいない。
自分の番が終わったら、その使い魔の背に乗って、さっさと自分の部屋に帰ってしまった。
大方部屋で本でも読んでいるのだろう。

「いつもなら食って掛かるはずなのに…ま!興味なんてないけど!」
そう言いつつも、少女の方にちらちらと目を向ける
(…あぁんもう!なんでそこで言い返さないのよ!言われ放題じゃない!…て、あれ?あの平民は?)

穴の中心に大男の姿は無かった(ハゲ頭と車輪の付いた椅子はあったが)
未だに少女をけなしている小太りの少年の前に、いきなり壁が現れた。
少年は「何だこりゃ」と上を見上げる。

――――――――――   「その辺にしておきな。坊や」



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