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ゼロのチェリーな使い魔-04



昼食時も半ばを過ぎようかという頃

キュルケと楽しそうに会話した罰としてフリオニールはルイズから昼食抜きを命じられた。
どうやら「ご主人様」はキュルケとあまり仲が良くないようだ。

(会話しただけでメシ抜きって!そんなんだからクラスメイトに嫌われるんだろ!)

憤慨するフリオニールであったが、ようやく掃除を終えるとルイズを迎えに渋々食堂へ向かった。

食堂に到着しルイズがいないか辺りを見回すと、談笑している生徒のポケットから
小瓶が落ちるのをフリオニールは目撃した。
当人は気付いていないようなので、小瓶の落ちているところへ行き屈んで拾い上げると
持ち主に差し出した。

「落ちてたよ」
「ん?何だいそれは?僕のじゃないよ」

ウェーブのかかった金髪の男子生徒は素っ気ない返事をした。薔薇の造花をシャツの
胸ポケットに挿したいかにもキザな風体だ。
二人のやり取りを見ていた薔薇男の仲間達が会話を始める。

「ん?それはモンモランシーの作っている香水じゃないか?」
「この特徴的な色合いは間違いないな。彼女のだ」
「ということはギーシュ、君は今モンモランシーと付き合っているのかい?」
「い、いや違うんだ。それは…」

ギーシュが何かを言いかけようとしたとき、近くの席に座っていた茶色のマントを
羽織った少女が突然立ち上がりギーシュの元へやってきた。

「ケ、ケティ、これには深いわけが…」

弁明しようと慌てふためくギーシュ。一方、ケティと呼ばれた少女は涙を流すと
ギーシュの頬を思いっきり引っ叩いた。

「はぅ」

頬をおさえて涙目になるギーシュ。すると、そこへカールを巻いた金髪の少女が
肩を怒らせギーシュに近づく。
「モ、モンモランシー!」

モンモランシーはギーシュに罵詈雑言を浴びせると、テーブルの上のワイン瓶を掴み取り
中身をギーシュの頭上にぶちまけた。
そして、とどめに絶縁を告げたかと思うと足早に去っていった。

呆気にとられる一同。フリオニールは湧き上がる笑いを堪えて小瓶をテーブルに置くと、
「災難だったね。まぁ、なんとかなるさ!」
ギーシュの肩をポンと叩き、きびすを返して立ち去ろうとした。

「待ちたまえ!」

ギーシュはこめかみに青筋を立てながらフリオニールを呼び止めた。

「君の不注意で二人のレディのハートが傷ついた」
「えっ?俺のせい?」
「そうだ」
「(プッ!ひょっとして八つ当たり?)え~っと、俺は小瓶を拾って」
「その後何をした?」
「二股かけてた色男に返しましたよっと」

フリオニールの発言に周囲からは失笑が漏れる。
激しい怒りに肩をワナワナと震わせるギーシュ。

「!君は確かミス・ヴァリエールの使い魔…平民が貴族を侮辱するとどうなるか
もちろんわかっているな?」
「俺はありのままに起こったことを話しただけだけど?」
「黙れ!ミス・ヴァリエールは使い魔のしつけもなっていないようだね。わかった。
僕が貴族に対する礼儀というものを叩き込んであげよう」
「えっ!?女の子にモテる方法教えてくれるの?」

フリオニールの勘違いにギーシュの仲間達は冷笑を浮かべる。一方、フリオニールは
どこ吹く風の涼しげな表情だ。

「ふざけるな!…土下座したまえ」
「土下座するのはあんたの方だろ」
「平民に土下座する貴族がどこにいるんだい」
「いや、俺にじゃなくて彼女たちにさ」
「君には関係ない!さぁ、早くどげ」
「だが断る」
「断るだと?…君はこの僕をとことん侮辱する気だな。わかった。その生意気な
 口が利けないよう懲らしめてやる。決闘だ!」
ギーシュの宣言にざわめく周りの生徒達。すると、フリオニールはためらいがちに

「二股が仲間の前でばれて恥ずかしいのはわかるけど、人に八つ当たりした上に決闘だなんて…」
「ふん!怖気づいたのか?」
「いや、その上負けたらもっと恥ずかしいと思うよ?」
「な、なんだと?…平民がメイジに勝てると思っているのか?」
「やってみないとわからないんじゃないかな?」
「!!!まぁ、いいだろう。せいぜいほざいているんだな。20分後に『ヴェストリの広場』に来い!逃げるなよ!」

ギーシュは捨て台詞を吐くと憤然と去って言った。

入れ替わるように席を外していたルイズ(恐らくトイレか?)が食堂へ戻ってくると、
フリオニールを見つけてやってきた。

「掃除はちゃんと終わった?」
「ばっちりです」

すると、ギーシュの仲間達が
「君の使い魔、ギーシュと決闘だって」
「せっかく召還したのに使い物にならなくなるなんて残念だね、ミス・ヴァリエール」
同情するそぶりを見せてルイズに説明した。

「ちょっとあんた!ギーシュに何やったの?」
「落し物を渡しただけですけど?」
「それで決闘になるわけないじゃない!」
「二股がばれたのを俺のせいにされました」

ルイズは事情を把握すると、

「…まぁ、いいわ。とりあえずギーシュに謝りに行きましょう」
「は?なんで俺が謝らなきゃいけないんですか!」
「あんたは平民でしょ!メイジに勝てるわけないじゃない」
「そんなのやってみなけりゃわからないでしょ!それに悪いことをしたのはあいつだ。
 …二股なんてちょっと羨ましいけどさ」
「これはご主人様の命令よ!さ、謝りに行きましょう」

フリオニールの腕をつかんで歩き出そうとするルイズ。すると、フリオニールはその手を
振りほどき、
「戦う前に負けること考えるバカいるかよ」
「ご、ご主人様に向かってバ、バカとはなによ!このバカ犬!」
「とにかく、俺は行きますから」
ひとり歩き出すフリオニール。

「…もう!どうなっても知らないんだから!」

不安な表情でフリオニールの後ろ姿を見つめるルイズであった。

それから少し時が経ち

すれ違う人から『ヴェストリの広場』を聞き出し何とか到着したフリオニール。
広場には既に大勢のギャラリーが集まっていた。
フリオニールはギーシュの姿を見つけると、ゆったりとした歩調で進み対峙した。

「のこのこやってくるとはね。まぁ、逃げなかっただけ良しとするか」
「お前相手に『逃げる』コマンドはないさ」
「僕はメイジだ。魔法を使わせてもらうが異存はないね?」
「いいよ?俺も使うから」
「くっ!この…君とはこれ以上話しても無駄のようだ。さぁ、お仕置きの時間だ」

ギーシュは不敵な笑みを浮かべると、胸に挿した造花の花びらを一枚抜き取り宙に投げた。
そして、ルーンを詠唱すると花びらは見る見るうちに一体のゴーレムに変化した。

(この世界の魔法は人形を作れるのか。昨日も空飛んでたし。すごいなぁ)

「行け!僕のワルキューレ!」

ギーシュの号令と共にワルキューレはフリオニールの元に突進してきた。
拳を振り上げ殴りかかるワルキューレ。フリオニールはギリギリのところでそれを
避けると、己の両拳をワルキューレの全身に叩き込んだ。

すると、ぴしぴしと音を立てたかと思うとワルキューレの肢体はバラバラになった。

「な、なんだってーっ!」

騒然とするギャラリー。

(何なんだ、あの人形。金属性か?硬いぞ!)

ヨーゼフに影響されて素手の熟練度を上げた時期もあるフリオニール。しかし、途中で
やめてしまった為に素手熟練度は4になったところで止まっていた。
両手で叩いたから砕くことができたものの、片手では正直厳しいだろうとフリオニールは感じていた。

「そんなバカな!素手で僕のワルキューレを砕くなんて…なるほど。君の妙な自信は
そういうことだったのか。では、この『青銅』のギーシュ、遠慮なくやらせてもらうよ」

ギーシュは凛とした表情を作ると、残りの造花の花びらを全て抜き取り6体のワルキューレを作った。
今度は見事な槍も装備していた。



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