あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの皇帝3

「…ふーん、ジェラールね、平民のわりにはいい名前じゃない。
で、ジェラール、あなたどこから来たの?」

そうルイズが聞くと、ジェラールは何かを諦めた様な哀しそうな顔で笑い、

「遠い…とても遠い場所からだよ、お嬢さん。それこそ月よりもね」
「はぁ?ふざけてるの?真面目に答えなさいよ!それと私の名前は
お嬢さんじゃなくてルイズよ!}
「ああ、すまないルイズ。だが、少なくとも半分以上は正解を答えたつもりだよ」
「アンタ、いい加減に…」

「あー、ミス・ヴァリエール」

いきなり名前を呼ばれルイズが振り向くと、そこにはあきれた表情で佇んでいる
コルベール先生。

「お取り込み中のところ悪いが、早く契約を済ませてもらえないかね?
まぁ確かに男の私から見ても魅力的な人物に見えるから、君がより親睦を
深めようとする気持ちも分からないではないがね」




そう言われた途端に顔を真っ赤にして首を左右に振るルイズ。

「ち、違います、ミスタ・コルベール!そんなんじゃありません!
だってコイツがあまりにとぼけているから…ああ、もう!ジェラール!
アンタが悪いのよ!ほら!さっさと契約済ませるわよ!」
「契約?いったい何の?」
「どこまですっとぼける気!?ア、ン、タが、ワ、タ、シの使い魔になる
契約以外の、何があるっていうのよ!」
「使い魔?私は人間だが?」
「いちいちうるさいわね!こっちだって人間が召喚されるなんて考えても……
…あんた、もしかして私で遊んでる?」
「おや、やっと冷静になったようだね、ルイズ」

(ふん、このぐらい大目に見て欲しいものだ。こっちは二度とアバロンには
戻れないのだろうから。やっと人々が私の顔を忘れ、議会の運営は姉ちゃん、
もとい姉上に押し付け、顧問と言う名誉職で楽隠居を楽しんでいたと言うのに…
しかし、いつまでも嘆いているわけには行くまい。使い魔…言葉から察するに
従者の様なものか?今まで何千年も「誰か」が「私」のために仕えてきたのだから、
これから「私」が「誰か」のために仕えるのも悪くは無いだろう…そもそも今の私は
皇帝ではなく、異世界に迷い込んだ一般人だからな)


「わかったよ、ルイズ。その契約とやらを済ませてしまおう。その儀式に
何か生贄などは必要なのかい?もしそうならなるべくグロテスクな物は遠慮
してもらいたいのだけれど、そうもいかないのかな?」

ジェラールがおどけてそう言うと、周りの空気が見事に真っ二つに分かれた。

男子からは失笑が漏れ。
女子からは冷たい視線を浴びせられ。

そして当のルイズというと、怒りを通り越して今にも泣きそうな顔をしていた。

さすがにジェラールも、何かマズいことを言ってしまったようなので
謝ろうとしたその時、まるで冥術を発動させる際のような重い空気と共に、
ルイズがゆっくりと口を開いた。

「グロテスク…そう、グロテスク…ごめんなさいね、確かに生贄のような
モノは存在するわ。でも安心して、一瞬で終わるから。たいした苦痛は無いわ」

ルイズはそう言って微笑みジェラールを見ると、一歩一歩近づいていく。

ジェラールはジェラールで、マヒ凝視をくらったかのように動けない。

向こうから死神がやって来てるのか、自分が十三階段を昇っているのか、
この場合はどちらなのだろうとジェラールが軽く錯乱していると、
ついにルイズがジェラールの眼前で杖を構えた。

(ああ…撲殺か…しかしなにが悪かったのだろう…)



しかし予想に反して杖はジェラールの額に置かれただけであり、おや?と
反応する間も無くルイズの口から呪文が唱えられる。

「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、われの使い魔となせ…」

(おいおい、体内に直接か…これは月光じゃ足りないなぁ…)

などと、落ち着いて内容を聞いていればあり得ない事を考えている間に、
ルイズが顔を近づけてきて…口付けを交わした。

「へ?」

と、まるで元皇帝陛下とは思えない情けない声を出した瞬間、いきなり左手に
痛みと、何かの刻印か浮かんできた。

(これは…死の宣告のような物か?そういえば殺すと決めた相手に口付けをする
といった風習を持つアマゾネス達がいた気が…でもそれは女同士だったか?)

と考えているのだが、ルイズのまるで抑揚の無い声で現実に帰ってくる。

「これで契約の儀式は終わり。詳しいことはあとで話すわ。それよりも今は」



そう言うと、まるで台風が目の前に現れたかのようにルイズから魔力と闘気の
ハイブリッドオーラが溢れ出る!そして!

「バカーーー!!!バカバカバカバカバカバカバカバカバカバカッッ
バカーーーーーーー!!!!!!!!」

と、名前をつけるとしたら一点集中型千手観音オブ平手打ちがジェラールの
両頬を襲い、戦闘不能に追い込む!

「もうっ!知らないんだから!!バカーーーーー!!!」

と言って全速力で宿舎へと走っていくルイズ。残されたギャラリーも、
「自分で呼んどいて、知らないはないだろう」とは言えず、ただ立ち尽くすのみ。

例外は、

最初から最後まで本を読んでいたタバサと、

ジェラールに現れたルーンを見てその珍しさに興味津々のコルベール先生と、

皇帝と名のらなくて本当に良かったと、この期に及んでまだ的外れな事を
考えている首から上がサラマンダーのように赤く腫れあがった男、

この三人である。

(ああ…この痛みから言ってやはりこれは夢ではないようだな…でも…やはり…
次に目覚めたらあの酒場だといいなぁ…あるいは…また…別の…せ…か……)

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