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虚無と電霊

 春の使い魔召喚の儀…ここトリステイン魔法学院では二年生になる時に
 進学試験として使い魔を召喚する
 使い魔の属性でメイジの属性を決め、永遠となるパートナーを得る

 私、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーは
 自他共に認められる火のトライアングルのメイジだ…
 こんな所で躓いてなんていられない
 と…言ってもこんなの失敗しようが無いんだけどね
 ほ~ら、成功っと…さて私の使い魔はっと…
 「やった!サラマンダーよ!当たりを引いたわ!」
 それもこの立派さはきっと火竜山脈に住むサラマンダーでも格が違うに決まってるわ!
 と、私は満足の行く使い魔だけどタバサはどうかしらね?

 友人の儀式を見守る様に…半分彼女の為に祈る…彼女が召喚したのは…

 「おお~、風竜だ、流石はミス・タバサ、僕等とは全然比べ物にならないな…」

 彼女はなんと私の召喚したサラマンダーが霞む程の…素晴らしい風竜を召喚した
 まぁ…私はこの子で十分満足してるし友人の成功は何よりも嬉しい、素直に喜ぼう
 私はサラマンダーと契約を交わし、名前をフレイムと名付けた…
 うん、フレイムも気に入ってくれたみたい、これからもよろしくね、フレイム~
 …と、最後にあの子が居たわね…私がライバルと認める…
 ヴァリエール家のルイズの番が…あの子は魔法が“今はまだ”使えない…
 去年も失敗ばかりで周りから“落ちこぼれ”“ニセ貴族”馬鹿にされてた、
 でも私には解る…あの子は“落ちこぼれ”でも“ニセ貴族”でも無い事を…
 何度かの失敗の後、あの子が召喚出来たのは…銃?でも変な形ね?
 ちょっと大きいわね…まぁあの子が持つならあのサイズがお似合いかもね
 あ、やっぱりあんなのが使い魔って気に入らないんだ…
 そりゃあどう見ても無機物だもんねぇ…でもやっぱり却下されたわね
 神聖とか言ってたけど、そんなのに縛られるからトリステインは弱体化するのよ

 あの子の召喚が終わった後、先生は残りの余った時間を使い魔との親睦に当てる様に
 取り計らってくれた、そんな事をしなくてももう十分仲良しよね~フレイム~
 タバサも自分の使い魔に名前を付けた…しかし随分とおしゃべりな竜ね…

 次の日の朝、落ち込んでるあの子をからかって元気付けてやろうと思ったんだけど…
 あの子…変わった?いや、一日で成長はしないんだけど…なんて言うか…
 雰囲気が昨日とまったく違うし、服もあんな着方してたかしら…?
 午前の授業の時もあの子がおかしい…今まで『ゼロ』と呼ばれたら怒ってる筈なのに…

 「それで?貴方は珍しい何を召喚したのかしら?ミスタ・マリコルヌ…
  ラクシュミ?ヴィシュヌ?ガルーダ?まさかマサカドかしら?」

 ラクシュミとかヴィシュヌって何よ?そんな幻獣居たかしら?
 それに今までは何が何でも魔法をやっては失敗してたのに
 先生に錬金をやってみてくださいと言われたら

 「すみません、出来ません」

 と、断った…本当にあの子に何があったの?

 …あ~も~、あの子をからかってもいつも通りの反応は返ってこないし、
 今日は全然魔法をしたがらないし、いつもよりも授業が長く感じるわ、
 平和なのは良いけど平和すぎるわ


 結局、午前の授業で怒られる生徒の中にあの子の姿は無かった…


 さて…昼食なんだけど…正直あんまり食欲が湧かないわね
 タバサの食べてる横でチビチビとでも食べ…あら?またギーシュが何か自慢してるわね…
 やれやれ…男って格差をすぐに付けたがるわよね~
 ま、今日は他に見る物も無いし耳だけでも傾けておきますか…って、
 何でルイズにギーシュが喧嘩売ってんの?えっ?何?香水の瓶を無雑作に拾ったから?
 そんなの落としたアンタが悪いでしょうに…だいだいそれでなんで怒って…
 ああ、二股がバレたのね、二股だろうと三股だろうと上手く立ち回りなさいよ
 それが出来ないようじゃ何処まで行ってもモテてない連中と同じだっての…
 あ~あ…あの子も素直に謝れば良いのにギーシュの怒りを逆撫でするから
 決闘を申し込まれたわね……って決闘はあっさり了承するのね…
 いくら逆上したギーシュって言ってもあなたは
 魔法も使えない平民とさほど変わらないのよ?
 まさかあの失敗魔法だけで何とかなると思ってるのかしら…
 退屈だったし、ギーシュがルイズを殺さないように見張る意味で見ますか…
 べ、別にあの子が心配だから見るんじゃないわよ?ただ暇なだけよ!

 一方、ルイズも困惑していた…昨日変な形の銃をイジっていたら
 何か光ったと思ったら気を失っていた…どうやらそのまま寝てしまったらしく
 気が付いたら朝…だと思ったんだけど、どうやらもう昼らしい…
 じゃあ午前の授業を欠席してしまったのかと思ったが午前の記憶がある…
 記憶を辿ると私は朝、キュルケと挨拶を普通にして、授業に出ていて…
 今、ギーシュに決闘を申し込まれたんだと理解した…理解したが…
 今も身体は自由に動かない、何か遠くから自分を見ているような夢のような感覚だ

 『あら、ようやくお目覚め?随分寝惚すけさんねぇ』
 『誰!?』
 『改めで自己紹介するわねルイズ、私はネミッサよ』
 『貴方、私に何をしたの!』
 『あら、私には自己紹介させておいて自分はしないの?マナーがなってないわね』
 『うるさい!私の質問に答えなさい!』

 つい、反射的に杖を構えようとするが…杖が無い!

 『つ、杖が!ど、何処!?』
 『あらあら人に啖呵切っておいてコレが無ければ何も出来ないのかしら?』

 彼女の手の中によく慣れ親しんだもの…私の杖があった…

 『か、返しなさいよ!』
 『返す?何を?杖を?それとも身体を?』
 『両方よ!』
 『アンタ馬鹿ねぇ…、ここで杖なんて何の役にも立たないわよ?』
 『うるさい!』
 『ま、身体は明日になったら返してあげるわ、私も久々だから出歩きたいのよ』
 『今直ぐ返――』

 杖も身体も返してもらえる事無く彼女との会話を切られる…
 また覗き見るような視点になった


 「よく逃げないで来たね、その度胸だけは評価してあげるよ“ゼロ”!」

 見ているだけと言えどこれには私もカチンと来た!でもあの憎たらしい顔を殴る事も
 ましてや魔法でぶっ飛ばす事も…今の私には出来ない…今の私は見ているしか出来ない
 その間にもギーシュはいかにも自分は悪くなく、ルイズが自分を貶める為の罠を張った
 卑劣として三流芝居にも劣る台詞をつらつらと並べる…

 (やれやれ…実力差の見えない相手か…ま、先が無いし全力で行かせて貰うわよ…
  いい、ルイズ…これだけは言っておくわ…貴方は最高のメイジよ…
  それを今から見せてあげる…と、言っても私が見せられるのはほんの一部だけ…
  残りは自分で探し、学び、身に付けなさい…)

 (えっ…)

 「僕の二つ名は“青銅”当然、君の相手はこのワルキューレがする、
  君は…ああ、あの失敗の爆発しかなかったんだったね、これは失敬した
  どうだい、今からでも謝れば許して―」

 「あら、まだ時間を稼ぐ気なの?もういい加減こっちはいつ始まるのか
  知りたいんだけど?まだ準備が終わってないの?トロいわねぇ~」

 「ふん、強がりを…良いだろう…やってやるよ!行くぞっ!」

 言うや否やワルキューレが迫ってくる、多くの観客が
 “あ~あ、ゼロもこれで終わりだな”
 と、考えていた…だが…

 「ロマ・フルメン…」

 杖を構えず、魔法を唱えるルイズ、誰もが馬鹿だと、そう思っていた…が
 突然ルイズに近付いていたワルキューレに落雷が落ちる
 ゼロは運が良いよなー、と誰かが言った…まわりも偶然だと決め付けてしまった
 だが、相手をしているギーシュだけは違かった

 (馬鹿な、こんな晴れた日に突然雷なんて落ちるか!)
 しかしライトニング・クラウドだとは思えなかった
 今まで“ゼロ”だった奴がいきなりトライアングルになる?そんな馬鹿げた話は無い
 では、誰かの援護か?しかしルイズは友人と呼べる者など居なかった筈だ
 まして、それがトライアングルクラスの友人など…

 「ふふん、落雷に助けられるとは運が良いなゼロ…だが幸運は二度は続かない!」

 今度は手加減無し、残りの全部…六体のワルキューレで畳み掛ける!

 「…マハ・ジオンガ」

 先程よりも大きく、激しい雷がワルキューレ達を襲う、
 一体を除いた五体は耐え切れず崩壊し、残った一体も何とか動く、と言った状態だ…


 『すごい…』

 先程までは身体を乗っ取られた怒りだけだった…
 しかし、これほどまでの実力を見た今では怒りなどどっかに行ってしまった

 (ルイズ…驚くのは良いけどこれは貴方の力よ)

 その言葉を聞いて更に驚いた…私の…力?これが?

 (貴方は千人に一人、いえ百万人に一人しか居ないような最高のメイジ…
  けれど、その力も使い方を誤れば最低に成り下がるわ…
  いい、心に留めておいて、ルイズ…)


 「メギドラ」


 残った一体に魔法を撃つ…それは…ルイズが今まで失敗していた魔法から
 爆発を取り除いたかのような…純粋な魔法だった…



 ワルキューレ全てを瞬く間に倒されたギーシュは困惑していた…
 最初の落雷、続いた轟雷…最後の今までの失敗に似ていた…アレも魔法だった!?
 全てルイズがやった事だと…彼はわかってしまった…
 手札を全て失った自分はワルキューレ達を同じ運命を辿るのか?
 嫌だ!まだ死にたくない!そ、そうだ今ならまだ許しを請えば助かるのでは?


 「ミ、ミス・ヴァリエール、僕の負けだ…この通りもう僕には何も出来ない、だから―」
 「ギーシュ…謝る相手が足りないわよ…貴方は私とモンモランシーとケティって子
  に謝りなさい、他の二人が許してくれたならもう一度私の所には最後に来なさい」
 「は、はい…」


 決闘と言う名のギーシュの一方的なイジメになる筈が結果はルイズの圧勝で幕を閉じた
 しかし後で二人は学園長に叱られ、三日間の謹慎を言い渡される事になるのだが、
 片や落ち込み、片や晴々としていた
 この謹慎期間中に彼女と色々と話をしようと思っていたから良い機会だと思っていた
 だが…その思惑は外れる事となる…

 『どうして?どうして居なくなるなんて…』
 『どうしてもこうしても無いわ、“疲れた”それで十分じゃない』
 『で、でも居なくなる必要は無いじゃない!疲れたなら休めば…』
 『ああ、私が疲れたと思ってるのね、それは間違いよ…疲れたのは“貴方の体”の方』
 『えっ?それはどういう…』
 『率直に言うわ、私が貴方の中に居るだけで貴方は寿命を減らし続ける事になるわ』
 『なっ…』
 『私は…私達は悪魔と呼ばれる存在、その中でも私は特殊な種族“電霊”、
  そして悪魔が存在するのにはマグネタイトと呼ばれる物が必要なの』
 『じゃ、じゃあそのマグネタイトがあれば私の寿命は減らず、
  貴方はここに居られるのね!何処にあるの?そのマグネタイトって物は?』
 『マグネタイトは…貴方達メイジの中だけにあるわ…』
 『えっ…』
 『そもそもマグネタイトとは生命エネルギーの結晶と呼ばれているわ…
  今日、他の人の魔法を見たけど魔法を行使するのに使われている“精神力”と
  言われているのがそのマグネタイトよ…そして、おそらくだけど…
  メイジを殺しても手に入らないわ、つまり貴方自身で私と言う存在を全て
  賄わなければならないの…』
 『本当に…どうやっても手に入らないの?』
 『探せばあるかも知れない…でもね、そんな時間は無いわ…
  探し終わる前に貴方の命が危ない…だから私から“契約”を切らせて貰うわ…』
 『そんな…貴方が居なくなった後、私はどうすれば…』
 『もう一度“召喚”しなさい…大丈夫よ、今度もきっと成功するわ…』
 『貴方がそう言うと信じられる気がする…うん、もう一度やってみるわ!
  そしてまた成功させてみせるわ!』
 『頑張ってね…じゃあ…さようなら…ルイズ…』
 『ええ、さようなら…ネミッサ…』


 短い間だったけど…私に道と可能性を見せてくれて…ありがとう…
 これからも私は頑張るわ…貴方が見せてくれた可能性を信じて…



 謹慎が解けた後、先生に召喚した機械が壊れてしまっていたのでもう一度
 召喚をさせて貰う様にお願いした…そして、数回の失敗の後召喚されたのは…


 「あんた誰?」
 「誰って……俺は平賀才人」




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