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ゼロの挨拶

「この世の(ry」

桃色の髪をした少女が召喚の詠唱を完了させた瞬間に派手な爆音と共に衝撃波が発生し、
召喚者である少女は大きく吹き飛ばされた。

「な……何が起こったのよ……?」

土まみれになりながらも少女が吹き飛ばされたほうに駆け寄ると、
召喚の儀式の場は、無残にも巨大なクレーターに変貌しており、
その中心には、少しかがめば人一人すっぽり包み込める程の、大きな球体がめり込んでいた。

「あれが、私の使い魔だっていうの……?」

嫌な予感がする。
召喚者だからこそわかるのかもしれない。
進級の危機もちっぽけな自尊心も残らず消し飛ぶほどの絶望的な気配。

普段ならすぐさま飛んでくるような野次やからかいの声も無い。
いつもの少女の失敗で片付けるには、あまりにも派手な現象に、
皆固唾を飲んで、クレーターに視線を向けている。

ふと、球体が動きを見せた。
球体の上部に位置する目玉のような部分を中心に、ゆっくりと外側へ開きだしたのだ。
やがて完全に開ききると、中から一人の男が姿を現した。

異様な男だった。
筋骨隆々とした肉体に、鎧のようなものを着込んだ禿頭の大男で、
片目には奇妙な緑色のレンズを装着している。
遠目からでも判るほどに圧倒的な気配を漂わせるその男は、怪訝な顔で口を開いた。

「予定よりも大分早く到着したな……。ここが地球なのか?」

やがて男はゆっくりと歩き出し、クレーターから姿を覗かせると、
すぐ傍の少女も無視してきょろきょろと周囲を見回した。

「ベジータの反応も無い……。俺だけ早く着きすぎたのか?
 船の座標計算が狂っていたかな……後で点検でもしておくか」

そこでようやく我に帰った周囲の生徒達は、
心のどこかで感じる違和感に戸惑いながらも、少女に向けて揶揄の声を上げ始めた。

「見ろ、ゼロのルイズが平民を召喚したぞ!」
「それも変な格好したオヤジだ!」
「強そうなことは強そうじゃない、良かったわねヴァリエール!」

それらの声で、男はやっと気付いたかのように、周囲の人間に目を向けた。

「これはこれは……ヒヨコどもがそろってお出迎えといったところか?」

そして見る者を残らず縮み上がらせるような、凶悪な笑みを浮かべた。
その笑みを間近で見てしまったルイズと呼ばれた少女は、絶対的な戦慄を覚えた。
野次に対する抗議も忘れ、ルイズは周囲の人間に向け、『逃ゲロ』と魂の底から声を上げようとした。
だが、その圧倒的な危機感に対する少女の確信は、あまりにも遅すぎた。

「どれ、それじゃあピーピーうるさいヒヨコどもに、少し挨拶でもしてやるとするか」

その言葉を尻目に、傍らの男の気配が瞬間的に膨れ上がる。そして――



――男は、少しばかり派手に、『挨拶』をした。



ゼロの挨拶……完

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