あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのトランスフォーマー3

『すると、儀式で何を召喚できるかは定まってないんだな?』
「そうです。ここの学院の生徒でも、ドラゴンを召喚した者や、蛙を召喚した者…多種多様、ですね」
トリステイン学院内の、えらく散らかった教室内で、薄汚れた学院教師シュヴルーズに
モップを片手に熱心に質問する黒こげスタースクリーム。それを横目に壁に凭れる脹れっ面なルイズ。
この状況に至るまでを簡潔に説明すると、

スターを引き連れ魔法の授業を受け錬金術の説明を受けたルイズであったがミセス・シュヴルーズに
ミス・ヴァリエール実演しなさいと言われ即座にキュルケからルイズにやらせるのは危険ですと否定され
それにムキになったルイズがやらせてくださいミセス・シュヴルーズと訴え
他の生徒たちが机に隠れたりする中図体の大きいスターは隠れる事無く優々と構えていたが
いざ実演が始まってみると間もなく大爆発がドンガラガッシャンと起こり
ああなってこうなってそうなってやがて授業は半ば強制的に終了し爆発魔ルイズと使い魔スターで
教室の掃除をする事となりそんな中スターがシュヴルーズにこの世界に関し質問をし
スターの積極的な態度と熱心さに感心しいくらでも質問に答えるシュヴルーズ
そしてそれを面白く思わないルイズ

と、いった次第である。

「…いくわよ、スター! 掃除も粗方すんだんだし、話なんていつだって出来るでしょう!?」
『悪いがもう少し待ってくれ、まだ話を聞きた』

ブチッ
ルイズの中の何かが切れた事に、さすがのスターも察した。これはマズイ。
耳を劈くようながなり声、或いは乱れ蹴り(痛くない)、もしくは杖100叩き(これも痛くない)を予想したが、
意外にもルイズは平静さをあしらっていた。が、何時の間にか箒を手にしてる。
何かぶつぶつ言いながらつかつかとスターに迫ると、箒の枝を彼の左脇の機械の隙間にずぶりと突っ込む。
当然、痛みなど無いが、意味不明だ。

「変身してみなさい」
『なに?』
「今すぐ此処で変身しなさいっての! あんたの十八番の! できないって言うの!?」

言われるがままに、スタースクリームは自らの姿をF-22へトランスフォームさせ
ギガゴガガガッガッガッンガッンガガッガガッンガッ
られなかった。どうやらルイズに突っ込まれた箒の枝がつかえ棒となり変形の妨げとなっているらしい。
左脇に深く突き刺さった箒を取ろうとするが、動かす事も折る事もできず、慌てふためくスター。

「あぁら、変身できない上に、箒すらマトモに引っこ抜けないだなんて、あんたの存在意義ってなぁに?」
箒突っ込み犯であるルイズが嫌味ったらしく罵った。彼女の嫌味などもう聞き慣れたものだが、
さすがに箒如きに苦戦している自分に困惑しているスターに、優越感たっぷりに迫るルイズ。

「昨日から何度も何度も言ってるけど、あんたは私の下僕なの! なのに主人を無視して、
 自分で勝手に話を進めて…。自覚が無いの!? 無い様だったら、あんたは一生そのまんまよ?」
『グ…ググ…わ、悪かった…』
「悪かったぁ!?」
『お、お許し下さい、ルイズ様ぁ!!!!』
「まったく、また言う事を聞かない事があるようだったら、いつだって突っ込んでやるんだから! …ほら」
と、力を入れることも無くひょいと箒を引っこ抜きひょいと捨て、そのまま教室から出るルイズ。
のどに魚の骨が刺ささり、そしてどうにか取る事が出来た時の様な葛藤と開放感を味わったスターは、
疲れ果てた表情を醸し出しながらルイズの後に続く。
その後、ガランとした教室で、1人残ったシュヴルーズは、先程のルイズの行動に疑問を感じていた。
2人のやり取りに使われた、例の箒を拾うシュヴルーズ。よく調べたが、何の変哲もないただの箒だ。
しかし、スタースクリームはこの箒を引っこ抜く事も圧し折る事もできず、
最後にルイズが軽く抜き取った事により、ようやっとこの邪魔な箒から開放されていた。
何故ルイズにできてスターにはできなかったのか? シュヴルーズはその場で長考する。
ルイズが箒をスターの左脇に差し込んだ際、知恵の輪の様に巧い具合に入れ込んだのかも知れない。
そして、箒を取る時は逆の要領で…とも考えられたが、
スタースクリームの力を持ってしても、箒が折られもしなかった点に疑問が残る。
すると、彼女は土系統魔法の錬金術か何かで箒の質量を変えたのだろうか? あの魔法劣等生が?
時折、ルイズは予想だにしない魔法を発動させる事があるが、今回もその一行なのか否か。…ともかく、
今後ともあらゆる意味でミス・ヴァリエールには要注意しておかなければ…と結論付けるシュヴルーズだった。

―学院長室―

「なーんじゃ、結局あのスタースクリームと虚無の使い魔は関係は無いのか?」
「ええ、恐らく」
トリステイン魔法学院長オールド・オスマンが、
スタースクリームと、伝説の使い魔ガンダールヴとの関連性をコルベールに調べさせたのには理由があった。

「あの異質なるスタースクリームの存在、何かしら繋がりがあるかと思ったんじゃが」
「無理もありません。あのスターとやら、変身能力などがガンダールヴの特徴と酷似していますからね。
 さらに、証のルーンも左手に刻み込まれたのです…が、彼の左手に刻まれたルーンそのものは、
 始祖ブリミルの残したモノとは明らかに違うのです。変わった形はしていますが」
「あら、なんの話し? ガンダールヴ?」
そう割って入ったのは、一刻前オスマンにお尻を触られ不機嫌に何処かへ行っていた秘書ロングビル。

「…あ、ああ、うむ、まぁ、そんな所じゃな」
「ガンダールヴがまだこの世に存在しているのかどうかの? それなら興味がありますわ」
「‘褐色のスコーピス’、の事を言いたいのかね? しかしねぇ、ミス、あれは演義物語なのじゃろう?」
このハルケギニアには、伝説の使い魔ガンダールヴに関してのとある書籍がある。
著者は何故か不明だが、‘ガンダールヴ戦記’という小説だ。わりと近年に発表され、
内容は実在したガンダールヴについてなのだが、その内容にかなりの偏りがあった。
そもそも、虚無の使い魔に関して最も正確に記録されているとされる‘始祖ブリミルの使い魔たち’には、
ガンダールヴはあらゆる兵器を自在に操り、その強大なる力は主を身を挺して守るためのものであり、
別名‘神の盾’と呼ばれたと書かれており、どちらかと言えば守護神的なイメージがある。
一方、‘ガンダールヴ戦記’の方は、まずガンダールヴの容姿からしてとらえ方が違う。
‘始祖ブリミルの使い魔たち’によれば、ガンダールヴの持つ変身能力は、
主を守るためにあらゆる防護用具に変わる能力だと示されているが、
‘ガンダールヴ戦記’だと、まず頭部が巨大な‘褐色のスコーピス’と呼ばれる巨大蠍に変身し、
そして残る胴体は巨大な空飛ぶフネに変身したのだと書かれてある。2冊の本、まるで接点が無い。
しかも、今現在でも頭部である褐色のスコーピスはどこかで息を潜め、
巨大な空飛ぶフネも、いずこかに隠されているとかいないとか…

「そんな素っ頓狂な話を信じるのかねぇ、きみぃ?」
「しかしオールド・オスマン、近年ハルケギニアの東方で
 普通の蠍とは比べ物にならない程巨大な蠍が幾度も目撃されているのですよ? それも、褐色だとか」
「偶然じゃろ。なぁ、ミスタ・コルベール?」
「まぁ、ガンダールヴ戦記の信憑性は私も無いに等しいものだと思いますが、
 褐色のスコーピスの事は気になりますね。いずれ、ドラゴンやマンティコアの様な高等使い魔になるやも」
「確かに、本当にそんなもんがいるようならこの目で見てみたいもんじゃがな」
何時の間にか2人がスコーピスの話題に没頭してる中、ロングビルはそそくさと学院長室から抜け出す。
どこか怪しげな表情を抱きながら。

―その頃―

昨日召喚の儀式が行われた広場にて、10人ほどが人集りしている。
その注目の的は、2体の使い魔の取っ組み合いだ。と言っても、そう激しい争いでなく、
腕相撲で力比べをしている、といった具合か。
2体の内1体はスタースクリーム、そしてもう1体はキュルケが呼び出したサラマンダー、フレイム。
スターの戦いの技量を実際に見たいと言うルイズの要望で、キュルケに協力してもらってるのだ。

「見掛け倒しだけで実は弱かったってのは困るもんね」
「言っておくけどルイズ、あんたのためじゃなくて他ならぬ星君のためにフレイムを呼び出してるんだから」
「あぁぁぁもう、うるさいうるさい! そんな事解ってるわよ!!」
訓練とは言え、迫力のある組み手にギャラリーは沸くが、例外が約2人。
キュルケの隣にいるタバサは訓練に見向きもせず座って本を読んでおり、
ギーシュはモンモランシーに愛の詞を歌うが、当のモンモランシーは訓練に見入ってる様子。
取っ組み合いは続き、力比べでは敵わぬと判断したフレイムがスターから一定の距離にはなれ、
一気に飛び掛る。瞬時に、スターはF-22にトランスフォームし上空へ飛翔、それを回避する。
目標を見失ったフレイムは着地の際バランスを崩し、
スターは上空で再び人型に変形しドンと音を立て着地する。
このスタースクリームの俊敏な身のこなしにギャラリーが歓声を上げた。

「うわぉ…やるじゃない、星君」
「えっへん」
「あんたに褒めてるんじゃないわよ?」
「…ふんだ」
自分の使い魔が状況で言えば負けているにもかかわらず、純粋にスターの動きに感心するキュルケ。

「でも…私のフレイムは強力な火炎ブレスが得意なの。星君にもそんな能力はあるの?」
「ちょっとキュルケ、スターは私の使い魔なの! 勝手に質問しないでよ! ……で、どうなの、スター?」
『へ? ああ、あるにはあるが…』
「ここでやってみなさいよ、被害が出ない程度に」
スターは頷くと、空に向け左手をかざす。そして、左手に装着されたガトリング砲を10発程連射し、
さらに今度は、右手を空にかざし、空気を劈くような音と共に閃光を発射した。‘ナルビーム’である。
またも歓声が起こる。
この世界にも銃はあるが、一瞬にして十数発もの弾や光線を撃てる銃は存在しないからだ。

「す、すごいすごいすごい!! すごいわ、スター!! これならどんな相手でも怖くないじゃない!」
『お褒め頂き光栄だな。ただ、この世界にガトリングの弾丸やナルビームの補給エネルギーがあるとは思えん』
「? なにそれ」
「…彼の元いた世界にある物で補充しないと…何れは撃てなくなる…」
ふいに、タバサがポツリと呟く。スターが頭を立てにブンブン振ってる所を見ると、まさにその通りらしい。

「じゃあ、撃てる回数は制限されているのね? んー、今のままでも十分強いんだけど、
 なにかもうちょっと力を付けてほしいわね」
「だったらルイズ、星君に剣でも買ってあげたらどう?」
『それはいい。それなら弾薬に気を使う事は無いな』
「あ!! まぁたあんたは……ナニを突っ込むわよ!?」
『お、お許し下さい、ルイズ様…』
「…はぁ~、解ったわよ、明日か明後日にでも街に連れて行ってあげる。…感謝なさいよ?」
ナニって一体ナニを突っ込む気なのかしら? と、フレイムの頭をなでながら思うキュルケであった。

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